俺は阿部亮平。
まぁ、一個前のお話読んでれば大体はわかるよね?
そう。俺は〇〇の幼なじみ。
小さい頃からずっと一緒だった。何をやるにも一緒にやって、どこに行くにも一緒だった。
そんな俺らが小さい頃に勇逸約束したことがある。
『〇〇しょうらいはおれのおよめさんね。』
幼稚園の頃くらいの約束。これを今〇〇が覚えてるかはわからない。ただ、俺はこの言葉が離れなかった。
俺にとって〇〇は、初恋の相手で、勇逸の好きな人
だから。なのに、今〇〇と一緒にいるのは…
佐久間大介
だった。
俺たちが知り合ったのは中学生の時。
佐久間は転校生で、俺の席の前だった。〇〇はおれのとなりの席だったから、よく3人で放課後遊んだり、話したりした。
でも、このある日俺は異変に気づいた。
佐久間と〇〇の距離が異様なくらい近い。
どうしてだ…まぁ、佐久間と出会ってから半年くらいはすぎてるし、たくさん遊んだりもしたから仲良くなるってわかってたけど…
この仲の良さは違う仲の良さだった。
どちらかと言うと
恋人に近い仲のいい
だった。
俺はそれに苛立ちを感じた。苛立ちというよりも、
“嫉妬”の方が合っているのかもしれない。
初めての感覚だった。こんなにも胸が苦しくて、相手がいなければいいのにとおもったのは。
というよりも、
早く〇〇を自分だけのものにしておけばよかった。
と思う気持ちの方が強かった。
それから俺は佐久間と〇〇と少しずつ距離をとるようにした。まぁ、良いふうにいえば2人の距離を詰めやすくした。悪くいえば、仲のいい2人から離れたかった。
だから、俺は2人とは違う高校に行くことにした。
俺は2人よりも頭がいいからこそ、少しいい高校へと進学した。これで俺は新しな恋ができる。俺は、これでいいんだ。ふたりが幸せになってくれるならそれでいいんだ。そう思っていたのに、○○に対する気持ちはとどまるどころか、増すばかりだった。
○○から離れれば自然と○○への気持ちは無くなるものだと思っていた。けど違った。近くにいないからこそ○○が欲しいと思ってしまう。本当俺は自分勝手だ。自分から○○のそばを離れたのにいざとなると会いたくなる。俺は○○に依存してるんだな…
ある日の夜、勉強に疲れて近くのコンビニに行った。
すると見慣れた顔の女性が1人で歩いていた。
あ、○○だ。でも、俺は自分から話しかけることはしなかった。なんでかって?話しかけたところでどう接すればいいかなんて分からない。なんて話しかければいいかすらも分からない。俺はそう思いながら帰ろうと1歩踏み出した。その時だった。
○「あべちゃん?」
後ろからふと大好きな声で聞こえてきた声。
あ、ダメだ。大好きだ。
〜一個前のお話をお読みください〜
どうやら、佐久間と喧嘩したらしい。
それで家を飛び出してきた。どうやら行き場がないらしく俺の家に来たいらしい。俺的にはめちゃくちゃ嬉しい!おれは、okを出して、○○と家に向かった。
家につき〇〇をリビングに案内した。
〇「あべちゃん。眠たいから横になっててもいい?」
と〇〇が聞いてきた。いやいや、だめなわけなくない?〇〇、安心しすぎ、一応俺だって男なのに…
阿「?うん。いいよ?大丈夫?体調わるかったりする?」
〇「ううん。大丈夫。ただ、少し疲れただけ。」
そう言って〇〇はソファーに横になった。女の子がソファーに寝転がるってあんまり良くないよな…
阿「〇〇?ごめんね、ベッド使っていいからさ、一回おきあがれる?」
〇「え?いいの?私全然ここでいいんだけ…」
阿「いや、女の子なんだからさ、それに、ソファーでね寝るのあんまり体に良くないんだよ?だから、ベッドいこ?」
〇「あべちゃんがそうゆうなら、ありがとう、、」
阿「いいえ、ゆっくり休んでてね。」
俺はそう言って寝室から出た。
リビングに向かい1人の人に連絡を入れた。
そう。
“佐久間大介”
阿『佐久間?今○○保護してるから連れて帰ってくんない?○○には今夜泊めてって言われたけど、今回のことはお互いに話し合った方がいいと思うからさ。
あと、今回のことは佐久間が悪いと思うよ。確かに俺らの仕事的に付き合っていますって言いずらいけどさ、さすがにそれはダメだろってことだったから○○が怒っても仕方ないと思うよ。まぁ、ヲタクわからないけどさ、佐久間がどう思っているかなんて、
だから、とりあえず俺の家来て。○○泣き疲れて寝てるんだから、早めに来てね。』
と。
すぐに既読がついたものの返信がない。
これは、既読スルーというよりかは今家を出て向かっている最中だろう。そうとなれば、もうすぐ来るはず。
“ピンポーン”
ほらね。俺の思った通りだ。
阿「佐久間やっと来た。」
佐「あべちゃんありがとう。○○どこ?」
阿「奥の部屋だよ。ベットで寝てる。」
佐「わかった。あべちゃん、俺なんて言ったらいいんだろう…毎回○○を困らせてばっかりで、○○を幸せにしたいのに逆に不幸にしてる気がする。おれ、どうしたらいいの…」
阿「佐久間。付き合い始めなんてそんなものだよ?今のうちに沢山ぶつかり合ってたくさん仲直りしてたくさん同じ時間過ごして、それで仲良くなっていくんだよ、だから、大丈夫。いまは辛くてもそのうち笑い話に変わる日が来るから。」
佐「あべちゃん。ありがとう。俺もう少し頑張ってみる。」
佐久間そう言って寝室へと向かった。
これでいいんだ。これで。
はぁ、俺はなにをしてるんだらうな。
今の状況なら〇〇を自分のものにできたはずなのに…
それなのに佐久間を呼んで2人だけにして…
佐「○○?起きてる?」
○「んん?さっくん?な…んで?」
阿「俺が呼んだ。今回のことはお互いに話した方がいいかなーって思ってさ。」
○「そう…だったんだ…。さっくんごめんな…」
佐「ごめんなさい!!俺、○○のこと不安にさせてばっかりだし、全然○○の気持ちも考えずに接してて、本当は嫌なことなんて沢山あるよな。なのに毎回何も言ってなくて、俺それに甘えてた。本当にごめんなさい!!」
○「さっくん…ううん。私の方こそごめんなさい。勝手に怒って出てったりして。ちゃんとさっくんの話聞いてなかった。これからはちゃんと話聞く。さっくんのこともっともっと信じる。だから、これからも一緒にいてください。」
佐「○○…俺の方こそよろしくお願いします。」
阿「どう?落ち着いた?ちゃんと話しなよ。これからは。はい。じゃ、遅いし早く帰りな。」
佐「おう。あべちゃん、ありがとね。」
○「あべちゃん。ありがとう。」
阿「いいえ、これからも仲良くね。」
どうやら仲直りしたらしい
2人して仲良くお帰りだってさ。
あー、
これで本当に最後なんだ。
俺が〇〇に会えるのは、
はぁ
一度くらい俺の気持ち伝えたかったな…
阿「今までありがとう。〇〇。君を世界でいちばんあいしてる。幸せになってね。」
そうして、俺の初恋は幕を閉じた。