セカイの歌探し

未来は初音ミクとともに歩き続け、心の奥深くに眠っていた感情を少しずつ開放していった。未来の心には再び歌うことへの希望が芽生えていたが、突然、強い光が周囲を包み込み、彼女は驚きとともに目を閉じた。

次の瞬間、目を開けると未来は元の世界に戻されていた。未来が日常的に過ごしている自分の部屋だった。未来は自分がいる場所を確認し、混乱した表情を浮かべた。未来の周囲には何も変わらない日常が広がっていたが、心にはあの真っ白なセカイでも体験が鮮明に残っていた。

「ここは…？」未来は自分の声を確かめながらつぶやいた。周りには誰もいなかったが、未来の心にはミクの言葉が響いていた。

「歌の種は、未来ちゃんの中にあるから。」

未来は深呼吸をし、心の中で確信を持った。未来はもう一度、自分の歌を取り戻す決意を固めた。何があっても、自分の思いを歌にして表現するのだと。

その瞬間、持っていたスマホが震え、画面にセカイで会った初音ミクが映ったような気がした。未来は驚きながらも、心の中でミクが見守ってくれていることを感じた。歌うことができなくなった日々は辛かったけれど、今は新しい一歩を踏み出す準備ができていた。