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nk「kn〜!!ギュッ」
kn「はいはいnk離れて〜」
nk「えぇ〜…」
君が触れても周りは普通なのに。俺が触れたらみんな不思議に思うんだ。あぁ、どうしようもなく君に触れたい。触れるだけで良いから。それ以上の事は望まないから。
kn「…寒。」
コート、手袋、マフラーの三種の神器。それでも寒い。人を待たせておいて、寝坊するようなそんな奴を俺、knは待っていた。梟がホーホーと鳴く寒空の下で。でも、俺はそんな所も彼の魅力だと思う。なんでこんなにも肯定的なのって?うーん、惚れた弱み… って奴かな。
ドタバタと後ろから声が聞こえてくる。振り返ると、転びそうになりながらもこちら側に走ってくるnkが居た。寒いのに手袋もマフラーも付けてない彼は、鼻を赤くしていた。トナカイみたいでとても愛らしい。
kn「おはよ、nk。」
nk「お、おはよ…knッ」
kn「ふふっ、鼻真っ赤だよ? 何も着込んで無いけど、寒くない?」
nk「あ、ほんとだ!」
ハーっと手を息で暖める彼に、暖まっている手袋を差し出し、マフラーは彼に巻く。触れないように細心の注意を払う。付けた彼は、まるで小さな獣のようでこれまた、可愛らしくなった。
nk「ちょっ、これじゃknが寒いじゃん。」
kn「俺は充分暖まったからいいの。それよりnkの方が心配。」
少しムッとした彼だったけど、珍しく押して来た俺に圧倒されたのかすぐに引いてくれた。そしてふわりと微笑んでこう言った。
nk「暖かい…し、knの匂いする。安心するなぁ〜…。」
どうして君はこんなにも狡いんだろう。
ピトッ(両手を顔に当てる)
nk「ひゃっ!k、kn!?ちべたいんだけど…!」
kn「…暖かい。」
nk「あの…kn?」
kn「あっ、ごめっ…」
離そうとした手を彼は握りしめた。
nk「knの手も暖かいね。」
kn「っ…うん。そう、だね。」
何処までも君は狡い。何時か俺が我慢出来なくなっても知らないよ?でもそれは、
きっと未来永劫来ない話だよね。