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<瞳>
社内は宇座のニュースで持ちきりだった。
そりゃそうだ。
こんな身近で事件があり、しかも課長だったんだし。
何事もないような感じで私は仕事をこなしていく。
昼休みになって弁護士から連絡があった。
示談金が40万円と言うところで折り合いがついたがどうしましょうか?と言うことだった。
ネットで調べても未遂であればこれくらいが妥当かもしれないし、長引かせたくはなかったからそれで進めてもらうことにした。
凌太にもラインでその旨のメッセージを送った。
[納得はいかないが仕方がないかもしれないな」
確かに納得はいかないけど、時間をかけるのは嫌だった。
どちらにしても制裁を受けるならわたしはもうそっとしておいて欲しい。
という願いはなかなか届かない。
あの出来事から3日後には松本ふみ子の両親から謝罪の申し出をうけた。
示談の為に急いで動いているんだろう。
ただ、彼女は医療センターに入院したということで、謝罪は両親のみだと言っていた。
ストーキングはつきまとい依存症ということなんだろうが、何かに依存をするということが治療をして無くなるものなんだろうか?
退院してしまえば、また私の前に現れるかもしれない。
怖いけど区切りをつけるのなら話をしないといけないし、ただ凌太と弁護士の先生も同席をしてくれるのは心強い。
その夜、Ryoから松本ふみ子のことはどうなったのかという趣旨のラインがきたので両親と会うという返事をした。
心配してくれているんだろうと思いつつも、探りを入れているんだろうか?とも考えてしまう自分が嫌になる。松本ふみ子の両親とは凌太のマンションの隣にあるカフェで会うことになった。
本当なら凌太と八景島に行く予定だった日だ。