僕達魔族の避難所である魔界、魔の世界っていう大層な名前がついてるけど魔界はあくまで避難所このどうでもいい魔族を奴隷にすることを無くすために避難させ続けている
今回やることは人間の痛めつけ、働かせずに痛めつけさせるのが目的だ
「おい人間、お前はどう痛み付けられたいんだ?」
僕は言った
「私は…どういうことをされても敵わない、私が殺されれば、あなたたちが苦しむことになる」
どういうことだ?人間には魔力が通る器官がないから魔力の暴走はない…
すると人間は急に上半身の身ぐるみを脱ぎ始めた
「な、何して…!?」
僕は気づいた、人間の腹に、縫い目がある
「私の体には毒の粉が入った袋入ってる…そして私が痛めつけられる間に炎を使ったら…」
粉塵爆発…そう人間が名付けた現象だ
粉塵爆発をされると粉は空気中に漂い、魔界全てに危害を加えることになる
「拷問は…できないのか…」
ならばせめて、父親を殺した罪を償わせるために
「殺す…1人でも人間を殺してやる!!女だから何?
生きてるからって何?人間はもう、生き物じゃない…生きてる兵器、そしてお前は」
そうこいつは
「生き物で女の皮を被った兵器だろ!?兵器なら壊しちゃっても平気〜!なんちゃってなぁ!!」
こんな冗談を言いながら人間を押し倒し、胸にナイフを近づけた
「なぁ…怖いだろ?怖いだろぉ!!さっさと命乞いしろよ!!このクソ野郎共がァァァァ!!」
少女はポツリと呟いた「いいよ」と
しかし声は震えていて涙を流しながら
「色んな人と仲良くなりたかったなぁ」
嘘だ…
「魔族のみんな解放したかったなぁ」
嘘だ…!
「みんな一緒に生きれたら良かったなぁ」
嘘だァァァァァ!!
「私もなりたかったなぁ…「絵本の勇者」」
絵本の…勇者…もしかして
「あれを知ってるのか…?あの世界を全て奴隷などない世界に変えた、あの「絵本の勇者」を…」
僕はナイフをしまった、そして泣き崩れた
「ごめん…なさい母上ぇ…!!僕が僕が殺そうとしたのは僕と同じ夢を持った人でしたァァァァ!!」
少女は少し焦りを見せながら「魔王様が泣いちゃ…ダメでしょ?」と言った
「そう、私は勇者を目指すただの女の子。名乗らないただの勇者、世界を全て救う、奴隷のない世界をね」
この人間は信じてもいいと思えた
「君の名前は無理には聞かない、僕の名前はレイヴン…「暁」の魔王!レイヴン・ダウン!!」
そして人間は自分の名前を名乗った
「これからは私を人間と呼ばないなら名乗る…私はルビィ…ただのルビィ、赤く美しい魔族の血をばらまくという意味でつけられた」
相当嫌な名前だな…でも
「赤は「血」以外にも「誓い」とか「情熱」っていう意味もあるからね!言い名前じゃん!!」
今のルビィは目がすごく濁った色をしていた、だけどここからルビィを救いながら自分はこう決めた
[戦わずにして魔族の解放、人間達の説得をしよう]
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