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Nozomi💜
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#QK
あお
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自分の気持を自覚してから、河村とは会話をするどころか目を合わせることでさえ恥ずかしくてままならなくなっていた。
ふ あんなに恥ずかしいセリフを毎日のように言ってたなんて、今更普通に話せるわけないじゃん……
河 ふくらに嫌われちゃったのかな……。僕、何か怒らせるようなことしちゃったのかな……
デスクは隣同士なのに、お互いにパソコンの画面を凝視したまま、必要最低限の業務連絡しか交わさない。
いつもなら撮影の合間にクイズの雑学を話して笑い合っていたのに、今の二人の間には、目も合わせられないほどの重い沈黙が流れていた。
そんな二人の様子を、デスクの端から見守っている山本は、ウーロン茶を飲みながら静かにため息をついていた。
山 あーあ……。お互いに好きだって自覚したせいで、逆に遠慮し合って完全に泥沼に入っちゃってるよ
キーワードを叩く音だけが響く空間。そしてその日の夜、二人のすれ違いを決定づけるアクシデントが起きた。
・・・・・
パチパチと窓を叩く鈍い音が、静まり返ったオフィスに響いていた。
いつの間にか外は激しいゲリラ豪雨になっており、窓の外は真っ暗で激しい雨が降り注いでいる。
河村がリュックを背負い、帰る準備をして窓の外を見つめた。
河 あ……傘、忘れた。どうしよう……
以前のふくらなら、このタイミングで「同じ駅だし、家まで一緒に入ろ!」と、なんの躊躇いもなく一つの傘に招き入れてくれたはずだ。
しかし、今のふくらは、隣のデスクで固まったようにキーボードを叩いたまま、こちらをチラリとも見ようとしない。
河 ……そうだよね。今は一緒に帰るのも嫌がられてるのに、相合い傘なんて、もっと迷惑だよね
これ以上オフィスにいてふくらを困らせたくない。
そう思った河村は、意を決して「お疲れ様です……」と小さな声で呟き、雨の中に飛び込む覚悟でオフィスのドアへと向かった。
その背中を見送っていたふくらの頭の中は、実際には全く別の理由で大パニックを起こしていた。
ふ 待って、河村傘持ってないじゃん! 外すごい大雨だよ!? 声かけなきゃ……でも、今『俺の傘はいる?』なんて言ったら、肩が触れ合う距離で家まで帰ることになるんだよ!? そんなの今の俺の心臓じゃ絶対に無理……!!
でも、このまま河村を大雨の中に帰すなんて、絶対に嫌だ。
葛藤の末、ふくらの優秀な頭脳が出した結論は、最悪の形で空回りした。
ふ 「――待って、河村!」
ふくらはガタッと椅子を引いて立ち上がると、ドアの手前で河村の腕をガシッと掴んで引き留めた。
河 「え……? ふくら……?」
驚いて振り返る河村の前に、ふくらは自分のリュックから折りたたみ傘をひったくるように取り出すと、それを河村の両手に無理やり押し付けた。
ふ 「これ、使って! 俺の傘!」
河 「え、でも、これを使ったらふくらの傘がなくなっちゃうじゃん。ふくらはどうするの?」
ふ 「俺はコンビニで新しいの買うから! じゃあ、俺まだ確認する資料あるから先帰って! お疲れ様!」
ふくらは、自分の顔が真っ赤になっているのを隠すように、早口でそれだけをまくしたてると、河村の返事も聞かずに会議室の奥へと逃げるように走り去ってしまった。
一人、オフィスの入り口に取り残された河村は、手の中にあるふくらの傘を見つめていた。
ふくらは「河村を絶対に濡らしたくない」という必死の優しさだった。
けれど、今の河村の耳には、その言葉は全く違う意味に聞こえてしまった。
河 ……そこまでして、僕と一つの傘に入るのが嫌だったんだ
自分の傘を無理やり押し付けてまで、自分から逃げ出していったふくらの後ろ姿。
「置き傘があるから」「コンビニで買うから」という言葉が、まるで『お前と一緒に帰りたくない』という強烈な拒絶の言い訳にしか聞こえなかった。
河 「……っ」
胸の奥が、引き裂かれるように痛む。
河村はふくらの傘をぎゅっと胸に抱きしめると、溢れそうになる涙を必死に堪えながら、静かにオフィスのドアを開けて雨の中へと消えていった。
・・・・・
一方、会議室に閉じこもったふくらは、ドアに背中を預けて床にへたり込んでいた。
ふ 「……あんな言い方、ないだろ俺のバカ……!!」
大画面のモニターに向かって、自分の髪を激しく掻きむしる。
「河村を濡らしたくない」「でも近すぎて心臓が持たない」という気持ちが完全に空回りして、まるで河村を追い出すような、冷たい言い方になってしまった。
ふ あんな態度とっといて、明日からどんな顔して会えばいいんだよ……。もう、昔みたいに笑い合って一緒に帰るなんて、絶対に無理だ……
一人で歩く、雨の帰り道。
ふくらはコンビニで買ったビニール傘を差し、河村はふくらから借りた傘を差して、同じ駅の、同じ方向へ、だけど完全に離れた距離のまま歩いていた。
お互いに「相手は自分のことなんて、ただの友達としか思っていない」と絶望し合い、すれ違いは完全にピークを迎えていた。
オフィスでそんな二人の様子を見ていた山本は、ついに大きく息を吐いて立ち上がった。
山 あーあ……。ふくらさんがチキンすぎて、優しさが全部最悪な方向に空回りしちゃってるじゃん。河村さん、本気で泣きそうな顔して帰っちゃったよ
画面のメッセージアプリには、伊沢、須貝、鶴崎、東兄弟が全員揃っているグループチャットが開かれている。
山 [みなさん、緊急招集です。]
[あの高学歴のポンコツ2人、すれ違いすぎてそろそろ限界です。]
伊 [ついに来たか。俺たちの出番だな]
須 [おう! あの2人の進まない恋、俺たちが強制的に進めてやるわ!]
問 [僕たちも準備万端です!]
言 [河村さんの笑顔、早く取り戻しましょう]
二人の泥沼のすれ違いをどうにかするために、すべての状況を把握している山本が、ついにQuizKnockメンバーたちを動かす。
コメント
6件
うわぁ、好きだなぁ… 河村さん、自分に自信を持ってくれ、あと、ふくらさんももっと普通にしてくれ!って叫んでました笑
ええ、すっごい好き
あーもう、このすれ違い描写が痛すぎる!!😭 ふくらが優しさで傘を押し付けたのに、河村には「一緒に帰るのが嫌なんだ」って伝わっちゃうの、切なすぎて叫びたくなったわ…。お互い好きすぎて空回りしてる感じがリアルで、胸がぎゅっとなる。最後のQuizKnockメンバー総出の“作戦”には期待しかない!次回が待ちきれない🔥