テラーノベル
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─私、貴方に色々と聞きたいことがあるの─
何を言い出すのかと思えば目の前にいる
紫髪のソイツは聞きたいことがあると言い始めた
「聞きたいこと?」
思わずオウム返しをする
コイツが…俺に聞きたいことだと?
変なこと企んでるんじゃねぇよな…
「そうよ、聞きたいこと。」
どうやら俺の聞き間違いじゃあなかったようだ
…少し面倒なことになったかもな。
「なんだよ、聞きたいことって」
「そんな警戒しなくていいわよ、簡単なことだもの」
いやいや…普通警戒するだろ…
そう思いつつも口には出さない
「まぁ、とりあえず一つ目…」
コイツ…レミリアは口を開く
「紅、貴方…能力、あるわよね」
…まぁ、大方その辺だとは思ったが…
単刀直入すぎないか…?
コイツはそれで答えるとでも思ってんだろうか…
「Noだな、期待してるところ悪いが、能力なんてもんはない」
「へぇ…期待…ねぇ…」
…気色悪い…意味深な笑み浮かべんなよ!
「可笑しいわね、あると聞いたのだけれど。」
「そもそも、能力がないとあの学校には行けないでしょう?」
まぁ、そりゃ当たり前だわな
「あぁ、そうだな、けど俺は能力なんてもんはないぞ」
絶対…お前には言わねぇよ。
「…じゃあ、質問を変えるわ」
「貴方は…」
─能力は闇影塚がつくったもの。─
「…ッ!」
その言葉に俺は一瞬反応をする
…おいおい、お前…それ言いふらしてんのかよ?
「これを知っているかしら?」
ニヤニヤと笑いながら尋ねてくるあたり…
コイツやっぱりうぜぇな
「…知らねぇよ」
「そもそも、能力ないやつに聞くなよそれ…」
少し呆れる、が、ソイツはそんなもん気にしないと言わんばかりに問いを続ける
「じゃあ、闇影塚、これは聞いたことある?」
「ねぇよ」
「…私、闇影塚家に…謝りたいのよ」
「…は…?」
思わず素っ頓狂な声をあげる
…マジでコイツ何言ってんの?
この言葉が喉まで出かけたがなんとか抑える
いや、ほんとに何言ってんだよ…
謝る…?謝る…だと?
「特に…そこの…たしか、紅…闇影塚 紅って人に…特に謝りたくってね」
「偶然かしら…?貴方と名前が同じね」
ふっ、と笑うソイツの顔を見ると
何故か怒りが溢れてくるが…
そんなもんはどうでもいいんだよ…。
なんでコイツが…
「あら、なんでコイツがその名前を知ってるかって顔ね?」
…図星かよ、
「そんなもん…貴方なら分かるでしょう?」
やっぱりかよ…
コイツ…思い出してんのかよ…!
「…さぁな、ソイツの名前なんて1ミリたりとも知らん」
「へぇ…シラをきるのね…」
「じゃあこの名前はどう?」
「そうね…たしか…闇影塚 蒼、だったかしら?」
コイツ…兄さんの名前まで…
厄介だな…本当に…
「何処にいるのかしらね…」
「ソイツはきっとお前なんかに会いたくないと思うが?」
「あら?1ミリたりとも知らない人が何言い出したかと思えば… 」
「そうね、貴方たちは…会いたく無いのかもしれないわね。」
「…無理もないわ」
知ったかぶって…!
…実際…俺だって兄さんの居場所なんて知ったこっちゃないが。
「あの時…私がしたことは…許されないことだわ」
…
「私だって…したくなかったのだけれど。」
「は…?」
「…したくなかった…?」
「なに…言ってんだよ…」
「…本当はしたくなかったのよ…ッ!」
「なんだよ…! 」
「ふざけやがって…!」
「したくなくてやるヤツが何処にいんだよ!」
「ここに居るのよッ!」
「ッ…!」
「私だって…!さとりだって…! 」
「本当はしたくなかったッ!」
は…?なんでコイツ泣いてんだよ…
マジで分かんねぇ…
─でも、やらないと…あの人が…ッ!!─
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