ある日、三姉妹はやっとのことで捕まえた砂漠キリンの子供を分け合って食べていました。しかし、痩せてあばら骨がうっすら浮き出ている様子。小さい獲物を分け合うのは難しいです。
姉妹の間には、緊張が走ります。鳥を捕まえたり、頑張って少ない砂漠キリンを捕まえてしのいでいましたが、それだけではいけない。そう思ったのか三姉妹は、なんと砂漠の端の方へ移動し始めました。実はそこは、叔母、マンゴーの縄張りがあるのです。もう立派な大人になった三姉妹は叔母の縄張り付近へ向かって進みました。
歩きはじめて約一週間。ようやく砂漠の端まできました。しょっぱい潮の香りが三姉妹の鼻をさわやかにくすぐります。ここは海から近いところなのです。そして幼い頃、嫌な匂いとして三姉妹の鼻に染み付いたあの匂いも姿を現してしました。
ハッとして三姉妹が振り返るとゆっくりとした佇まいで叔母、マンゴーがこちらに歩み寄ってきました。ピリッと一瞬、緊張が走りましたがすぐに止み、マンゴーはきびすを返し、その場を少し離れました。
数日後、アルファとリアンヌは更に進み、海辺へとやってきました。しかし、そこにはチャーニーの姿はありませんでした。チャーニーはマンゴーの縄張りに居座って母がやってきた砂漠キリン狩りを受け継ぐのです。海辺へ進んだ砂漠ライオンのアルファ、リアンヌは、フラミンゴやウミツバメ、ケープオットセイまで狩ることを学び、その食生活の86%が海洋生物でした。
砂漠ライオンのアルファとリアンヌは血こそは砂漠ライオンですが、シー・ライオンとなりました。叔母のマンゴーと暮らしていたチャーニー。しかし、マンゴーがヤマアラシの針に刺され、死亡。アルファ、リアンヌは子供を生みました。二匹ともたいそうかわいがり、手厚く保護しましたが、お腹をすかせたオスライオンに食い殺されてしまいました。悲しみのどん底に突き落とされたアルファとリアンヌ。そして再び孤立してしまったチャーニー。一体このあとどんな人生を紡ぎ出すのでしょう。
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