テラーノベル
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「おーいひば、どこ行ってたんだよ。」
「ごめんて。」
教室に戻るとご立腹の奏斗がいた。
てか待っててくれたんや。
「ありがとな」
「全然。ほら、寮行くよ?」
イブさんに会う前にそんなことを言ってた気がしなくもない。
ここって寮あるんや。
「ここは全寮制で食堂もあるから自炊する必要はないよ。で、部屋は2から3人で形成されていて、ひばと僕が同じ部屋だよ。」
こいつ、めっちゃ説明マンやん。
そういう設定なんだろうけど。
設定っていうとメタいか?
「寮は意外と学校出てすぐにあるんだよね。ほら、そこのバラが咲いてるところ。」
「はぇー。」
少女漫画でよくありそうな寮だー。
「さ、いこうか。」
こいつはなんだ、王子か?
とりあえず寮を見て回りつつ説明をもらう。
広すぎて迷いそう。
「…ひば?覚えられてる?」
「全然…。」
「…やっぱり?」
「広すぎやろ…。」
「まぁ、気を付けてね?今日は一緒に行動するか。」
ここの寮、庭まであるんだ。
庭園か?
花が咲き乱れとる…。
俺たちの部屋は3階らしい。
扉を開ける。
「広くね?」
「それはそう。」
もともと3人用なのか結構部屋がでかい。
「必要最低限のモノは寮内にあるからね。」
「了解。」
「じゃあ、僕はちょっと調べ事してくるから部屋にいるんだよ?」
「はいはーい。」
奏斗が部屋から出ていく。
なんか今日はいろんなことがありすぎて疲れた…。
『ちょっと、あなた恋愛ゲームだってわかってます?』
「うお!?」
急に声が聞こえ驚く。
『急ですいませんね。あなた、好感度上げないと元の世界に帰れないんですよ?』
初耳やね。
『そうでしたっけ?ま、今言いましたから。』
…何が言いたいん?
『あなたがあまりにも恋愛をしなさすぎるのでミッションを作りたいと思います。』
え
『頑張ってください。最初のミッションは、青いバラを見つけてください。」
バラ?
『はい。庭にバラが咲いていたでしょう?あそこから探してください。』
広過ぎん?
『制限時間は120分。成功すればご褒美がありますが失敗すれば…。』
え、失敗したら?
声は何も答えない。
「あーもう!やってやる!」
庭の大きさからしてかなり時間がかかる。
あまりのんびりとしていられなさそうだ。
奏斗に部屋に居ろと言われたけど無視して部屋を飛び出した。
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