……気まずい
なんでオレがこんなやつと一緒にいるんだ。
オレは今、天才のランス・クラウンと一緒に部屋にいる。
ランスは本を読んでいて何も話していない。
最高に気まずい空間だ。
パタンッ
ランスが本を閉じた
「ふぅー。今日も可愛いな…」
「はぁ⁉︎」
ランスの突然の言葉に耳を疑う。
可愛いと言えばレモンちゃんだがあいにくこの部屋にはオレとコイツ以外いないのだ。
「・・・」
オレがランスの言葉に顔を赤くしているとランスが口を開いた。
「…お前じゃなくてアンナのことだ。」
「…あ」
そうだった!コイツは自作の妹グッズを作ったり配ったりするほどの重度のシスコンなのだ。
…恥ずい。今レモンちゃんやマッシュ、フィンが来てくれたらどんなにいいことか。
でもそんな願いは叶うことはなかった
しばらく沈黙が続いた。
「…今の…忘れてくれ」
オレは出来る限り絞った今にも消えそうな声を放った。
そうするとランスはオレを壁に押し付けた。いわゆる壁ドンというやつだ。レモンちゃんが騒いでいたのは覚えている。
「お前も可愛いぞ。」
ずるい。ズルすぎるだろ!
ガチ恋距離のイケメンは心臓に悪すぎる。
「っっっ〜〜〜」
オレは声にならない声をランスに浴びせたあと押しのけて部屋から出た。
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