もうどうせ私なんか誰も必要としない。私が空へ飛び立ったところで誰も悲しまない。そう思った。
私が恋した人も、私が経験したいじめも全部わかってくれない家族。
私の事なんてなんにも知らないくせにいじめてくるクラスメイト。
私なんてもういいんだよね。
家族からも信用されない私は逃げ場がない。相談をしようとした時だって「空夜はいい子だから 。」って水に流すように話も聞いてくれない。
そんなんだったらもう青空に飛びだったって誰も私を追いかけようだなんてしてこないよね。
私は学校の屋上へと階段をかけ登った。
ガラガラ
屋上…
扉を開けた瞬間に広がった世界は青く染まった空と羽を生やすように浮かんでいる雲。
私「いい天気だなぁ。」
私「なんにもない。まるで私の心みたい。」
私は今まで何回も苦しい思いをしてきた。だから次は楽になりたいんだ。
空を見ていた。
なんにもない空を、私には白い羽が着いている。それで今日このなんにもない空に羽ばたくのだ。
私は昨日手紙を書いた。
葵…友達になってくれた日から今日まで色々あったけどいつも助けてくれてありがとう。話してなかったけど私は葵に恋をしてたの。葵といるとなんか落ち着いて、葵と話してるとドキドキする。だけどもう今日でお別れ。私はこのなんにもない空に羽ばたきます。上で見守ってるからね。大好きだよ。さよなら。
この手紙は2人でよく話した屋上の隅に私の制服のリボンと一緒に置いた。
私「なんにもない人生だったな。」
私「それじゃあこの世のみんなばいばい。」
私が最後に残した言葉はこれ。私は大きな羽を広げ大きな空へ飛びった。上から見る私は真っ赤に染まっていた。
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