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詩
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#strm
sasada
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sasada
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××年、とある王国にて
耳が痛いほどの元気溌剌な産声が、分娩室に響く。
医者「ご苦労様です。元気な男の子ですよ!」
母「生まれて来てくれてありがとう…!」
父「元気な子だな、この子にならこの国も任せられるだろう。」
新しく生まれた宝物を大切に抱きしめる。髪の毛のないふやけた肌を薄青の布が包み込む。
医者「これから乳児の検査をしますので、皆様ここで待機なさってください。」
白い部屋の白い光は新たな命の誕生を祝福するかのように赤子を照らしていた。
春に咲いていた花が皆散った花壇の中に、ポツンと丸い花が小さいながらも生き生きと咲いていた。
👑(あ、スプレーマム…だっけ、咲いてる)
👑(花言葉なんだっけ?後で図書館行こ)
そんな事を考えながら花壇の前でしゃがんでいると、突然後ろから肩を叩かれた。
👑「ッッ⁈」
父「」
召使い『王室へ来い、お前に渡さなければいけないものがある。』
👑『分かりました。父上』
別に話せないわけではないが、発音が確かではないので手話を使う。
👑(ジジイが俺に用事なんて珍しいな)
脳内でいくら悪態をつこうが、音にならなければ聞こえないのは皆同じ。
そう、同じなのだ。
医者「先ほど検査を行ったのですが…」
医者は青い顔をしながら聴覚検査の結果表を渡して来た。
父「…は?」
そこに書かれていたのは
「両耳全聾」
耳が完全に聞こえない状態のことだ。
母「うそ…うそよ…こんなこと!」
父「そんなことありえない!もう一度検査を行うべきだ!」
医者「そちらの検査は3回行いました。」
きっぱりと、しかし握りしめた拳を震わせながら医者は言った。
医者「バリアはありますが、立派なあなた方の子です。国も支えていけるでしょう」
医者「見捨てないであげて下さいね」
医者の説得も虚しくこの時点で、両親という存在は味方から敵へと成り下がったのだろう。
コンコン…
👑『父上、只今参りました』
父「」
召使い『そうか、これを見るといい』
あいつが言ったわけではないが、こちらに対する無愛想な対応には慣れた。直ぐに指差した方を向く。
そこにある鈍い銀色の檻の中に居たのは手枷、足枷、口枷、首輪を付けられた大柄な男だった。なにかしらのイヌ科の動物を頭に乗せている。
🐺「…」
👑『この方は?』
召使い『主人様が坊っちゃまの誕生日プレゼントに、と選んだ奴隷です。』
鮮血のような瞳は爛々とこちらを睨みつけていて、どうやら逃がす気はないらしいことが見てとれた。
父「」
召使い『これはガキの頃に喉に怪我を負ったらしくてな、耳が聞こえないなら話せなくても問題ないだろう』
召使い『すみませんでした』
手話のできない父にバレないよう謝る召使い。彼女も相当な苦労を背負っているのだろうというのが見てとれた。
父「」
召使い「」
召使い『これからこの檻を別棟に運ぶそうです。それと同時に坊っちゃまのお部屋もそちらに移るとのことです』
同じ言語に意訳するならば俺は邪魔者だから出て行けということだ。”一応”王族だから追い出すと世間の目が痛い。それ故に別棟に隔離という形になったのだろうと推測する。
🐺「…」
👑『分かるか?』
🐺「…?」
眉を顰めた。手話も通じないんじゃコミュニケーションにならないじゃないか。
召使い『荷物は他の従者に運ばせますので、先に部屋でお休みになられて下さい』
👑『ありがとう』
🐺「…」
👑(口が動いてない。本当に喋れないんだな)
喉が潰れているのに外されていない値札には王族らしい規模の金額が達筆に書かれていた。この国じゃ珍しい金髪と赤い目のおかげ…いや、せいだろう。
ガチャ
👑(ここか…)
色褪せた煉瓦で囲まれた空気の重い部屋。とてもじゃないが王族が住むような場所とは思えない。
🐺「…」
そこの奴隷は相変わらず黙りこくって此方を見ているのみ。
👑(つまらないな)
👑「ぉい」
🐺「⁈」
瞳孔がきゅっと小さくなる。頭の上の動物も表情こそ変わらないが毛並みを逆立てている。
机に置かれた羽ペンと羊皮紙で筆談を試みる。
[名前は?]
👑(これで返事が来るといいが…)
🐺「!」
警戒しながらも受け取り、戻された紙には未就学児のような拙い文字で
[ない]
と書かれていた。
👑(ようやく思いが伝わった…!にしても名無しか)
[俺はmt。これからよろしく。]
[よろしく]
2人の間に何色にも染まっていない、何色にだって染めれる細い糸が繋がった。
コメント
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第2話読了だよ〜🌙 生まれつき耳が聞こえない王子と、喉を潰されて言葉を失った奴隷の男性。二人の"音のない場所"で、拙い筆談から細い糸が繋がっていく展開、すごく静かで温かかった。両親に見捨てられて別棟に隔離される孤独感、でも「よろしく」の一言がこんなに響くんだね。 続きがすごく気になるよ。この関係がどう育っていくのか、みぅはそっと見守らせてください🤍