私に彼氏が出来た。
(チーン…)
「お母さん、行ってきます。」
毎朝起きると思う事がある。なぜ私は生きているんだろう。なんのために生まれてきたんだろう。何を目標に生きていけばいいんだろう。
「おはよー!」
「おはよう彩夢!今日も元気だね!」
「うん!」
学校に着くといつも通り友達の優希に挨拶した。
優希は高校1年から同じクラスで、仲良くしてもらっている。
「今日さぁ体育マラソンらしいよー」
「えぇー面倒臭いなぁー」
いつも通りたわいのない会話をする中、鐘の音と共に先生が教室へと入ってきた。
「席に付けー」
「はぁ。」
重く息を吐くようにこぼした溜息に優希は気づいていないようだった。
放課後。
「彩夢またあしたねー!」
「じゃーねー」
学校が終わり、少し重い足取りで家へと帰る。
「冷蔵庫に何も無かったしスーパーに寄って帰ろ」
私は母が他界し、父は母が亡くなる1年程前に家を出ていった。一人暮らしをしている私に当然の事食事を作ってくれる人は居なく、食費にお金をかけないよう気を付けながら過ごしている。生活費や学費は父が負担してくれているが、そこまで贅沢な暮らしはできない。
「よし。これで今週の分は大丈夫かな。」
買い物を終え家へと帰っていると1人の男が話しかけてきた。
「君かわいいね、学生さんだよね?」
「…」
「あれ、聞こえてないのかな?」
そう言いながら男は私の肩を掴み、下げた頭を覗き込むようにして私に言ってきた。
「俺遊ぼよぉーねぇいいでしょ?」
男の態度は段々とエスカレートし、無理やり手を捕まれ連れていかれようとした。
「辞めてください!」
あまりの恐怖に大きな声を出してしまった。しかし周りの人達は気づいていないのかそれとも見て見ぬふりをしているのか、駆けつけてくる人は誰もいなかった。
(あぁ。私だけ。なんでこんなに…)
と、次の瞬間一人の男性がこちらに向かってきて、私の手を掴んでる男を殴り飛ばした。
次の瞬間私の手はその男に捕まれ、その場の逃げるように引っ張られていった。
それが彼、橘和人との出会いだった。
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