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コメント
1件
rbru/nmmn/ご本人様関係NOTHING
誤字あるかも/rb『』 ru「」
ruバニーボーイ(バーテンダー)世界線/
口調解釈不一致かも
ちなみにちなみにシェリーというカクテルの カクテル言葉は「今夜を貴方に全て捧げる」 という意味なんだとか
よければ第1話を見返してみて下さい
ーーーーーーーーーーーーーーru side:水曜日
何故か興味が湧いて、手首を掴んでしまった。
驚いている星導さんに、慌てて誤魔化しの言葉をかけた。
自分でも珍しいなと思う。
勿論星導さんも珍しいが、
まさか自分がお客さんを引き留めるだなんて思いもしなかった。
男性のお客様自体珍しいが、
その中でもとても印象強く残るお客さんだった。
外見も、名前も。
自分から名前を聞く事も無いに等しかった。
それほど、星導さんは他のお客さんと纏った何かが違った。
少しだけ、金曜日が楽しみに感じた。
星導さんに会えるというその日が。
自分にけじめのようなもの付けてくる
夜の衣装を脱ぎ、帰路についた。
ーーーーーーーーーーーーーーrbside:金曜日
案外1日というものは早く過ぎ、
あっという間に金曜日の夜になった。
折角なら、と思い
休憩の間や、暇な時間にカクテル言葉を調べたりして少し詳しくなった。
案外楽しくてハマってしまった。
ロウさん、少しでも会話を楽しんでくれるかな。
だなんてことを考えながら。
この前は好奇心で通った階段を、
今は楽しみに歩いてる。
ドアを開いて、店に足を踏み入れた。
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯ぁ、星導さん」
『こんばんは』
「いらっしゃいませ」
「前座ってた席空いてるのでそこ座って頂くことも出来ますよ」
『あ、はい。分かりました』
『ロウさん待ってますね』
「はい、」
接客なのか、はたまた注文された物を運んでいるのかカクテルを持っていた。
前座った席まで少し歩き座る。
待ってます、だなんて気恥ずかしい事を言ってしまったなぁ。
「⋯ぅし、すいません。お待たせしました」
『あ、ロウさん』
「水曜日振りですね」
『はい笑』
『実はカクテル言葉?を少し覚えてみたんですよ』
「まじすか。カクテルに興味持たれました?」
『はい、この前教えてくださったのから少し興味を持ち始めて』
「そうすか、嬉しいです」
「⋯じゃあ、俺がカクテル作るのでカクテルの名前だけ言いますよ。意味を当ててみてください」
『わ、楽しそう。やりたいです笑、お願いします 』
「はい、お待ち下さい」
そう言ってカクテルを作りに行った彼の背中を見て、少し笑みが零れる。
案外早く造り終わったようで、
すぐこちらへと向かってきた。
「お待たせしました。キールです」
「度数はあまり強くないので飲みやすいと思いますよ」
『そうなんですか』
「その反応はもしかして⋯」
『検索の範囲外でした笑、意味知らないです』
「っはは、そうだったんすね」
「じゃあまたいつか教えさせて貰います、 だから調べないで下さい」
『えー、そんな』
『絶対教えてくださいね、調べませんから』
「分かりました、約束しますよ」
『絶対ですからね』
『⋯じゃあ、飲ませて貰います』
「はい、どうぞ」
『ぁ、ほんとだ。少し飲みやすいです』
「なら良かったです」
『元々酒に強くないのでカクテルもあまり飲んだ事無いんですよね』
「そうだったんすか」
「確かにカルーアとかキールとかの方が良いかもしれないっすね、度数が低めなので」
『あんまり泥酔するのも良くないですしね、お酒に耐性付けてみようかなあ』
「結局それ飲んだくれにならなきゃじゃないですか」
『あは、確かに』
『ロウさんはお酒強いんですか』
「ぁー、酔わないっすね」
「でも酒とか自体ほぼ飲まないです」
『そうなんですか、羨ましい』
「いやぁ、後片付けとかさせられるので」
『丁度俺みたいな人達のですね笑』
「っはは、そうかもしんないっすね」
「まぁ仕事上作る側なので飲まないっていうのもあるんですけど」
『ぁー、なるほど』
「色が良いカクテルとか作ってたらもう満足しちゃうんすよね」
『あは、確かに俺もそうなりそう』
『いつかめちゃくちゃ綺麗なカクテル見てみたいです』
「そうっすね、また作ります」
『楽しみにしてます』
「本当っすか、頑張ります」
「⋯ぁ、折角ならカクテルの意味答えたくないすか」
『あー、まぁリベンジしたいですね』
「俺がカクテル名言うので答えれそうな物答えていってみてください」
『わ!!良いですね』
『有難う御座います、お願いします』
「はい」
「ピンクレディはご存知ですか」
『あ!!!知ってますよ!!』
「っは笑、そうですか」
『いつも美しく、ですよね』
「正解です」
「じゃあスコーピオンはどうですか」
『っぁ、ぇーっと⋯⋯⋯⋯うわぁ⋯⋯⋯』
『酔わせて、みたいなやつでしたよね』
「近いですね、何で酔わせるのかです」
『ぇーっとぉ⋯⋯⋯あ!!瞳で酔わせてじゃなかったですかね』
「おぉ、正解です」
『うわぁ、楽しいですね』
「良かったです」
「じゃあ、最後の一問にしましょうか」
「バイオレットフィズというカクテルは知っていますか」
『ぁー、名前は聞いたことあるんですけどカクテル言葉は知らないです』
「そうでしたか」
「じゃあまた今度意味をお教えしますね」
『やったぁ、なら調べないでおきます』
「はい、楽しみにしてて下さい」
『いやぁ、本当その格好似合ってますねぇ』
「ははっ、酔われてるんですか」
『ハーバードクーラーですよ』
「本心、っすか」
『流石バーテンダーさん』
「多少のカクテル言葉は覚えるようにしてます、注文数が多い物とかは特に」
『ぁー、なるほど。』
「⋯⋯⋯⋯結構酔われてますね」
『大丈夫ですよ、帰れるので』
「外までは支えましょうか」
『あは、そうして貰おうかな』
「もうお帰りになりますか」
『ぁー、そうしようかなぁ』
『ロウさん、いつ出勤ですか』
「ぁー、今週だと明日明後日どちらもです」
『そうなんですか、じゃあまた日曜日に来ようかな』
「日曜日は混雑しやすいので少し早めに来てもらった方がいいかもしれないっすね」
『は〜い、分かりました』
「よし、じゃあ外まで支えますよ」
『ぁー、歩けるのでついてきてもらうだけでも良いですか』
「はい、大丈夫です」
階段を降り、お礼の言葉をかける。
『ありがとうございました』
「はい、また日曜日待ってます」
「⋯⋯⋯俺、苗字が小柳なので小柳って呼んでほしいっす」
『そうなんですか!そーだなぁ⋯』
『じゃあ、小柳くんって呼んでもいいですか』
「っ⋯!はい、」
『俺の名前覚えてますか?笑』
「そりゃ覚えてます、星導さんですよね 」
『正解です。下の名前はショウです』
「そうなんですね」
『じゃあまた日曜日。次からは小柳くんって呼ばせてもらいますね笑』
『バニーの格好、楽しみにしてます』
「楽しみにしないで下さい笑」
「ご来店、ありがとうございました」
お辞儀をされたのを見て、俺は帰路についた。
ru side
〈お前、あのお客さんにゾッコンじゃん〉
「ゾッコンじゃねぇよ」
〈だって珍しいんよ、楽しそうに話してるし〉
「⋯ぁー」
「何か星導さんの笑顔見ると凄い気が楽になるんだよ」
〈あ、星導さんって言うんや〉
〈名前知ってんのかよ、やっぱゾッコンじゃんか〉
「うっせぇうっせぇ。」
〈というか俺見ちゃったし〜、お前苗字教えてたやん〉
「っ゙は、?や、」
〈別に深い意味はないよ。ただお前がこんなにお客さんと楽しそうにしてることなかったから〉
「⋯んまぁ、接客してて疲れない」
〈わ、良いなぁ。俺もその人ロウと一緒に接客してみてー。〉
「お前は余計なこと言いそうだから駄目だな」
〈けちー〉
「ケチじゃない。」
「ぁ、お前確か酒強くないよな」
〈そーだね〉
「よく飲むカクテルとかってある?」
〈俺ぇ?んー、カシスオレンジとかファジーネーブルとかスプモーニとかかな〉
「⋯そ、参考になったわ」
〈なんで聞いたんだよ〉
「お客さんが酒弱いんだよ。だから度数低めの物とかが良いよなと思って 」
〈お客さん、ねぇ。星導?さんの事でしょ〉
「さーな。俺はもう帰るわ」
〈はぐらかしたな。お疲れ様〉
「お疲れ様」
確かに否定したものの、
自分でもあの人に気を許してるなと思う。
苗字をお客さんに教える日が来るだなんて思いもしなかった。
自分でも苗字でよんでほしかった理由はないが、何となくだった。
あの人になら教えても良いだろうと何となく思った。
確かにあいつの言う通りなのかも知れない。
私服に着替えて、星導さんと話した階段下まで歩いて帰路についた。