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こんにちは主です
今回は暇つぶしがてらこっちやろうかな〜って思ってます
内容は特にBLでもGLでもなんでもない多分普通の小説です
それじゃ
どぞ〜
僕は今日から学校に通う。ただ普通の学生だ。 今日は登校初日。いつもより気合を入れてどのピンにするか決める。髪型にも気を付けながらピンを選ぶ。今日の僕は花型のピンを選んだ。服装は今日着るのは二度目のまだ新品な制服。袖に腕を通す。この感覚は久しぶりだ。
通学路。いつもより空が青く見えた。道に寝っ転がっている猫の姿はまるで、天使のようだった。
教室のドアに手をかける。この瞬間はいつも緊張する。
「おはよう!」
そう明るく問いただしても返ってくる答えは一つもなかった。
僕は自分の席に近寄り椅子に腰掛ける。今日からこの景色がずっと続くのだろうか。そんな気持ちで手に持っていたバッグを机の上に置く。必要な教科書、ノート、筆箱。今日はこれだけでいいや。
先生が隣の人と自己紹介をしなさいと言った。僕は相手に話しかけた。名前、誕生日、好きな食べ物…。とにかくありきたりな質問をした。相手は名前しか言わなかった。僕と話してくれた大切な人。その人の名前は五月雨 葵、覚えておこう。
今日の授業はもう終わりらしい。折角ならと葵くんに声をかけてみた。
「葵くん!よかったら今日一緒に帰らない?」
「……おう!行こうぜ!」
葵くんはそう言って僕の目の前にいる人と一緒に帰っていった。そんな葵くんの笑顔はとても綺麗だった。
今日は一人で帰ることにした。みんな僕と話してくれない。僕は頑張ってるのにな。そう思いながら机の上に広がっている教科書、ノート、筆箱を自分のバッグに入れた。
帰りの通学路は空が薄暗くて猫の居た面影は一欠片もなかった。帰りの通学路はすごく長く感じた。朝は楽しみな気持ちでいっぱいだったけど今の僕は悲しい気持ちがある。
「明日こそは!」
そう思って家のドアの取手に手をかけ、引く。誰も居ないからいつもより静かだ。家に上がって靴を脱ぎ、手を洗う。急いで2階へ駆け上がる。付けていた花型のピンを外し、小道具入れにしまう。着ていた制服も脱ぎ、部屋着に戻す。
部屋にある椅子に腰掛けるとどっと疲れがやって来る。身体的には疲れていないが精神的には疲れてしまった。椅子を動かし机のある方向身体を向ける。今日出た課題を早い内に終わらせておきたい。教科書、ノート、筆箱をバッグから取り出し机の上に置く。 教科書とノートを開き筆箱を開ける。お気に入りのシャーペンを筆箱から取り出し今日の日付、今日の課題の科目名を書き込む。今日は数学の課題だ。僕はまぁまぁ数学が得意だ。親が帰ってくるまでの間に課題を終わらす。それが僕の日課だ。
ガチャという音が家中に鳴り響く。親が帰ってきた。急いで2階の階段を駆け下りて親の元に行く。今日は機嫌が良さそうだ。自慢話がまた始まった。今日も適当に相槌を打ちながら親の機嫌を損ねないように気を張る。自慢話が終わったら親はすぐにお風呂に入る。その間にリビングのすぐ横にあるキッチンで料理をする。
今日は焼き魚の気分だと言っていたので鮭を焼く。僕はお肉の気分だったが親の機嫌を損ねる方が面倒臭い事になってしまうので何も言わずに心に留めておく。
親がお風呂から上がってきた。鮭も丁度焼けたようだ。お皿を用意し、鮭を盛り付ける。火傷をしないように気をつけながら机の元へ運ぶ。白米と味噌汁も机の元へ運ぶ。コップも持っていって、お茶を出す。今日の鮭に満足しているようだ。お酒を持ってこいと言われたが親は酒癖が悪いのであんまり呑んで欲しくない。だけれど、怒られるのも面倒臭いので仕方なく親の元へ持って行く。プシュとお酒を開ける音が家中に鳴り響く。僕はただただ鮭を摘むことしか出来なかった。