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『くっ、燃料がキツいか……?』
どこかの星へ向けるメーデー、その中燃料が無くなってきている。
水晶に砂の星、どちらに落ちるべきか……
考えてる暇は無い、そこを理解し着陸するべく準備をする。このまま落ちればなんて恐ろしいことを頭に入れる。
『っっ!!』
(一か八か……!!!!!)
✩.*˚✩.*˚✩.*˚
side Gentarou Yumeno
『あれは……』
『ん?あれは…この星では見当たらない船か?』
『メーデーを出してるようだが、落ちてくるな』
『ああ、とにかく対応を続けな』
『はいはい』
適当にあしらい、また対応を続ける。対応なんて簡単なこと、少し聞けばその名前が誰かは分かる。
窓から見るその船はこちらに落ちてくる。どこか見た事があるその紋章。頭の中の記憶を引っ張り出し考える。
(───!あれは!)
思い出した。そうだ。
盗賊はわかると同時にニヤリと不気味な笑みを浮かべた。
☆彡.。☆彡.。☆彡.。
カラン
妙に洒落た音の鈴。本当の店かのようにされる理由は客が来た時のものだと言う。店の工夫を真似たと誤魔化す。
『妙に洒落たなりの客人だな今夜は』
あの紋章は剣の星の城で見た。今では焼け落ちたと聞く。
『?』
揺れる青髪、洒落たその客人は王だ。
『……盗賊か』
『そうだよ』
バレたらしょうがないし隠す必要も無い、依頼をしないやつに用はこちらからも無い。
『堕ちた先がここじゃツキも落ちたようだな、元王様?か何か知らんが盗賊には盗賊の流儀があると知れ』
『いや、分かるわけが無いだろう』
『習わなかったか?』
『いや、気をつけろとは母様から』
当たり前のことかもしれないが、俺には当たり前などない。
☆彡.。☆彡.。☆彡.。
『兄さん!!』
『なんだ?』
頭を撫でられる。義理であろうとそうでないだろうとどっちでも良かった。
大切な存在、だからこそこの人の前では笑えた。
にこりと微笑む少年はこの世界のことを何ひとつとしては知らない。
誰かのせいで人を奪われることさえも。
☆彡.。☆彡.。☆彡.。
『悪いな、お前が妬ましくて』
『???』
急に言われても何も分からないであろう。そこには反省している。
『俺はこの世界がくだらなくてつまらない』
壊してやりたい、変えてやりたい。
このクソッタレな世界を──────
過ぎた願いはよそう。そう考える他ない、王が何を考えているか、その全ても分からない。
『依頼は?』
答えはどうせ無い。聞くまでもないとは正にこのことだな。
堕ちた先がここじゃ本当にツキも落ちたな。