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_あの、暑い夏の日僕達5人は木の影の下で約束をした。
「10年後、丁度20歳になるね。
またここで再会しよう!」
この約束事があの事件を招くなんて_
25歳になった僕は不動産会社の売却や賃貸の仲介をやっている。
まぁ、ここは小企業だからだから依頼が入ってくることは滅多に無い。
そんな滅多に仕事が来ないうちに家を買いたいという人が現れた。
名前は木村様、子供が生まれたのでのんびり自然豊かな場所に住みたいと希望された。
「では、こちらの地図はいかがでしょうか?近くに公園もありますし、お子さんが大きくなったら遊ぶ場所にぴったりかと」
「えぇ、そこもいいですね。でも私的にはこっちがいいんです。」
そう言って見せてきたのは僕が昔住んでた近くの場所だった。
「そこはやめておいた方がいいと思います。」
木村様が首を傾げる。
「なぜ?」
「そこに目印になりそうな松の木がありますでしょう?その木下で5年前誰かを待っていた3人が殺害されたんです。それ以降11月になると毎年誰かがそこで殺されるんです。」
「まぁ、そんな事件が、、」
「、はい。犯人も未だ捕まってないのでそこに住んでる住民も段々減ってきているんですよね。」
「じゃあさっき紹介してくださった地図にしますわ。」
「ありがとうございます。」
こうして取引は成立し、木村様も新しい家をご購入なさった。
でも何かが引っ掛かる。
なぜあの地区にしたんだろう、事件は大きくテレビでも取り上げられてるはずなのに、、
気になった僕はあの松の木に向かった。
あの木は前と変わらない姿で立っていた。
、もうそろそろ冬か
下に落ちた松ぼっくりを拾い眺めていると、
「久しぶり」
と後ろから声をかけられた。
振り返るとそこにいたのは智之(としゆき)だった。
Episode 1 end….