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2024 9⁄08 14時59分 前半部分投稿
2024 9⁄08 15時20分 題名変更・切り変更
2024 9⁄8 17時23分 後半部分投稿
2024 9⁄11 07時31分 元7話エクストラスキル〈闇の因子〉と元8話地下城塞都市フィルア追加
2024 9⁄12 17時21分 城塞都市フィルアの名前追加
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グロ注意!
◆◇◆◇
【エクストラスキルガ選バレマシタ。元ノ世界へ転送シマス】
その言葉が聞こえた瞬間、視界が再び青く染まった。そしてしばらくすると視界が戻った。
そこは、俺が元いた暗い洞窟の中だった。
「あ、松明」
転送された時に無くなったと思っていた松明が俺の足元に転がっていた。
良かった。この松明がないと、ずっと暗闇の中で過ごすことになる所だった。
じゃあ早速、試せるエクストラスキルを試してみますか。
じゃあまずは、闇の因子からだな。
、、、どうやってスキルって使うんだ?
声に出してみるか。
〈闇の因子〉
あれ、何も起きない。
あ、視界に何か、、マークのようなものが出ている。灰色の、鎖が大樹に絡まっているような小さなマークだ。
これを、どうしたらいいんだ
顔を動かすと俺の目がみているところにマークがついてくる。
そのマークを動かして遊んでいると、、
あれ、俺の身体にマークを動かした時に、マークの色が青色に変わった。
そういえばこのスキルの説明に、【闇の因子の紋様を付けたところから闇の鎖を飛ばすことが出来る】とか書いてあったな。
ということは、鎖を出すところを決めないといけないのか。
んー、、どこに付けようか。
額とか足から鎖が飛び出しても面白いが、、ちょっと嫌だな。
ここは無難に手首とかかな。
じゃあ利き手の右手の手首にしよう。
闇の因子の紋様を右手首に移動させて、、
決定、と念じてみた。
すると 青色だった闇の因子の紋様が一瞬光り、光が収まるとそこには紫色に輝く鎖が絡まった大樹のマークがくっきりと浮かび上がっていた。
おぉ、かっこいい。
ここから鎖が出るようになるのか。
スキル、声に出さなくても発動できたりしないかな。
試しに、右手首を岩壁に向け、〈闇の因子〉と念じてみた。すると、
ピシュッ!
という風を切る音と共に暗紫色の鎖が勢いよく右手首から直線上に射出され、ドカッ!というやばい音を立てて岩壁に突き刺さった。
うわぁ、やばい威力だ、、、
で、これ戻すにはどうしたらいいんだ?
引っ張っても抜けそうにない。念じたら戻るんかな?
鎖よ戻れ、と念じてみると、一気に鎖が右手首に吸い込まれてくように戻っていった。
もう1回射出し、鎖よ消えろ、と念じると一瞬で鎖が消えた。
消した方が早いし便利だな。
闇鎖が刺さっていた岩壁には鋭いもので突き刺されたような跡がとても深くまで続いていた。
これ、普通に柔らかいものとか薄いものなら貫通しそう、、
でも、飛んでる最中に闇鎖の操作が出来ないのが少し難点かな。
でも、今後操作できるようになるかもだし、強力なのには変わりない。
良い物(スキル)を貰った。
そして暫く、左手に松明を持って右手首から鎖を壁や天井、床に突き刺しては戻して、を繰り返しながら前へと進んでいった。
そうして歩いているうちに、気づいたことがあった。
ヴァンパイアハーフになったからか、いくら歩いても疲れない。そして、腹も空かないし喉もかわいていない。
ついさっきまで飲みたくてしょうがなかったのに。
だが、その代わりにとてつもなく血が飲みたい。
どこかで血を補給しないと、、、
人間の血じゃなくてモンスターの血とかでもいいのかな。モンスターの血を好んで飲みたいとは思わないけど、贅沢は言ってられないか。
それに、筋肉が増えたような気がする。
なんとなくだけど。
移動しながら1度、遠くへ鎖を射出しようとしたが遠くの壁に突き刺さる前に鎖は失速して地面へ落ちてしまった。射程距離は20mくらいのようだった。
無限に伸ばせるわけじゃない様だ。
少し残念。
道中、光り輝く草が生えている場所や小さい遺跡などがあったが、無視して進んだ。
そしてその後も鎖を伸ばしたり数時間近く歩いていると、突然視界が開けた。
「なんだよ、これ、、、」
思わず声が漏れた。
俺の目の前には、、
巨大な、荒廃した城塞都市が広がっていた。
砦の壁には、「城塞都市フィルア」と彫られている。
これがこの城塞都市の名前なんだろう。
そして城塞都市フィルアの砦の中からは、、
「テキ、ドコダ」
「ハラヘッタ」
「ニンゲン、クイタイ」
といった、モンスターの声が聞こえてきた。
モンスターの声まで翻訳するのか、翻訳髄騰って、、、
まあ、とりあえず城塞都市の中に入るか。
若干腹減ったし。
ヴァンパイアハーフも、完全なヴァンパイアじゃないから一応腹は減るのか。
俺は砦に取り付けられていたであろう朽ち果てた巨大扉を跨ぎ、城塞都市の中に足を踏み入れた次の瞬間、
シュッ!と何かが放たれた音がしたと思ったら俺の足元に何かが突き刺さった。
これは、、矢、、
急いで矢の飛んできた方向に目をやると、あの肌が緑色のゴブリンのようなモンスターが弓を構えていた。
そしてその横には盾や剣を持った同じ種族のモンスターがぞろぞろ。
「ウマソウナヤツ」
「ヤッツケロ」
「クウゾ」
「オレノタベモノダ」
、、完全に食料としてしか認識されてない。
出来れば武器も何も持っていないから戦いたくない。というか、 武器も持ったことないからそもそも武器があっても戦えるかも分からない。
ここは逃げるが勝ちだ!
俺は踵を返してゴブリン集団とは反対側の方向へ走り出そうとしたが、、
矢が追撃してくるわ剣ゴブリンがおってくるわけだ。
俺の唯一の攻撃手段はエクストラスキル「闇の因子」の鎖だけだ。
その鎖が複数の敵をまとめて殺れるのは、敵が縦に密集した時。
幸いここは城塞都市。
狭い路地へ誘導する。
そして俺は狭い路地を求めて走り出した。
そして何本か矢を喰らいながらも路地へとゴブリンを誘導することができた。
矢を食らった時は痛みを感じるものの、流石はヴァンパイア系、一瞬で痛みが消えて再生する。
普通に再生するが痛みは感じるんだ、ととても驚いた。
ちなみに普通に痛かった。
狭い路地に誘導されたゴブリン達は、俺の狙い通りゴブリン達は密集した。
だからその密集しているところを、、、
全員まとめて撃ち抜く!
〈闇の因子〉
俺の右手首から勢いよく射出された暗紫色の鎖は唸りを上げながら突き進み、ゴブリン達に避ける間を与えずに一撃でに頭を粉砕した。
地面にはゴブリンの血肉が飛び散り、頭を失い体だけになったゴブリンは後ろに勢い良く吹っ飛んだ。
うわぁ、、やばい威力、、
一気に複数のゴブリンを粉砕し、残った盾持ちのゴブリンは仲間が呆気なく倒されたのを見てもめげずに突撃してくる。
俺はその根性に感服しながらも再び鎖を射出、無事にゴブリンを全員葬り去ることが出来た。
、、、このゴブリンの死骸の山、どうしよ。