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2024 9⁄09 10時22分 前半部分投稿
2024 9⁄09 11時25分 後半部分投稿
2024 9⁄11 14時06分 元9話仮住居と元10話黒猫を合体
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◆◇◆◇
、、、このゴブリンの死骸の山、どうしよ。
地球の異世界転生系の漫画とかだと死骸とかそのままにしておくとそこにモンスターとか集まってくるらしいし、、、
でも、この肉片の数、どうやって片付ければいいんだよ。
地面にすでに染み込み始めている血なんて、片付けられるわけもないし、、、
というか、地面に池のように死骸から溢れている血がとてつもなく美味そうだな、、、
飲みたい。
俺は血の欲求が抑えられず、肉片に手を伸ばして血を啜り始めた。
※真祖の系譜の派生スキルの条件達成※
※ヴァンパイアの片鱗※称号獲得※
※暴血の宴※スキル獲得※
※狂血殺戮舞※恒例スキル獲得※
おぉ、なんかゲットできた。
だが、そんなことよりも、
血が美味い。美味すぎる。
それに、若干血を飲む前よりも気分が良くなった気がする。
そしてそこから俺は、ゴブリンの死骸から溢れる血を啜りまくった。
◆◇◆◇
暫くすると死骸から血が無くなってしまい、乾燥肉のようなものが幾つも完成した。
、、これも美味そう。
なんか自分の思考が人族から段々と遠ざかってるような気がすると、自分でも思う。
まあ別に問題ないか。事実、俺は人族じゃないんだし。
まあとりあえず血を飲んだし、この肉は後で食べよう。
俺は乾燥肉をいくつか持った。
持てなかった分は地面に埋めておいた。
そして城塞都市を観光、、、探索をしよう、と歩き出した。
◆◇◆◇
建物の造りがしっかりしているし、まず、建造物がとても立派だ。
どうしてこんなにも荒廃してしまったのか、、
それに人の気配も一切ない。
モンスターも住み着いていたことから、もうこの城塞都市には誰も住んでいないのだろう。
結構長い間放棄されていたようだが、余程頑丈な作りをしていたのかいくつかの建物を除くほぼ全ての建物がそのままの形で残っていた。
ここ3日間歩きっぱなしだったし、暫くここで暮らそうかな。
過ごしやすそうとは言わないけどモンスターも多いから血の調達もできるし。
ヴァンパイアハーフだから寝る必要とかはないんだけど、ずっと歩きっぱなしだと流石に精神にも来るのがあるし。
この城塞都市探索がてら、ここに暫く暮らそう。
そう思った俺は早速、住む建物を選ぶことから始めた。
一瞬不法侵入になるのでは、と思ったが、まあ大丈夫だろう。
そして結構な時間、城塞都市を歩き回った。
敵は避けて探索した。
1回、巨大なあの豚の怪物に見つかって追いかけられそうになったが、そこまで足は早くないようで普通に逃げきれた。
そして、丁度いい大きさの廃墟をやっと見つけられた。
「お邪魔しまーす、、」
俺は扉があったであろう穴から顔を出して家の中へ目を向けた。
壁際には埃を被ったベッドがあり、薄汚れた机が部屋の真ん中に。
結構過ごしやすそうじゃないか。
あ、階段がある。
2階があるのか。
俺は高揚する気持ちを抑えて階段に足をかけた。
バキッ!
「うおっ!!」
、、、床板が割れた。
2階に上がるのは辞めておくか。
下手すると家が崩壊する。
死にはしないと思うけど痛いのは嫌だ。
小さい溜息をつきながら俺はずっと持ち歩いていた乾燥肉を、比較的綺麗な机の上に置いた。
あまり汚れてないし大丈夫だろ。
そしてその後の生活は、何の変哲のない毎日だった。
寝て起きたら外に出て城塞都市を探索しながら鎖でモンスターを倒して周り血を補給し、肉を確保した。
城塞都市の探索は目立った成果はなかった。強いて言えば、丈夫そうな小さめの背嚢を見つけたくらいだな。
そしてしばらくすると素手で持ちきれない量の乾燥肉が地面に散乱する。
その肉を、探索で見つけた背嚢に入れて家に運んだら、また同じことを繰り返す。
ちなみにあの乾燥肉は美味しかった。
◆◇◆◇
ここは地下だから正確な時間は分からないが、大体の感覚で1ヶ月くらいだっただろうか。
いつもと同じようにモンスターを鎖で狩りをしていた時。
いつの間にか足元に小さく、目の赤い黒猫が居た。
、、、可愛い。
撫でれるかな、と手を出すと、黒猫は俺の手を嗅いで俺の顔を見たあと、道の向こうへと歩き出した。
行っちゃうのか、と少し残念に思って黒猫の後ろ姿を見送ろうと見ていると、ある程度離れたところまで歩いた黒猫は俺の方を見た。
そして、付いてきて、と言うように
「にゃぁ」
と鳴いた。
、、ついて行ってみるか。
そして暫く黒猫のあとをついて行くと、突然黒猫が立ち止まった。
俺は不思議に思って黒猫を見ていた視界を前に移した。
「なんだ、あれ、、」
俺達の前にあったのは、巨大な黒豹の像だった。