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モートは人の魂の色が見える。モート自身体験的に分かったことだった。赤が危険。青が普通。黄色は喜び。黒が罪。白は善意だった。
ここホワイトシティは、昼間は平和だが夜になるとその風貌が一変する。麻薬、殺人、強盗などのありとあらゆる犯罪が遠い国から流れてきていた。
だから、モートは黒い魂が関与している時には、狩るということをしていた。
「モート……。アリスさんとオーゼムさんはもう帰ったようね。今日は気をつけなさい。なんだか嫌な感じがするのよ」
モートはここノブレス・オブリージュ美術館のオーナーのヘレンの方を見た。ヘレンはモートの良き理解者でもあった。丁度、モートの後ろにあるサロンからの屋上へ通じる両開き窓からこちらを心配そうに覗いている。
「嫌な……感じ……? ヘレン? どうしたんだい?」
「モート。きっと、今日は……とにかく気をつけて行ってきなさい」
「わかった……」
モートは屋上から飛翔した。