テラーノベル
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本話、「石材の管に建てられたる人柱なり。」は北海道北見市に実在する常紋トンネルの人柱をモチーフに作成しております、又フィッシャーズ様の「【心霊】大阪屈指の心霊スポットにいる複数の霊の声が聞こえた。」も参考に書かせていただきました。当人は差別・侮辱を意図するに基づくものではございません。そこをご理解の程いただけますようお願いします。
トンネル、そこは人生で一度以上通るであろう場所。電車や車、そして徒歩でも利用ができる、その一方で北海道北見市に実在する「常紋トンネル」は1970年の改修工事の際、壁の奥から立ったままの状態で頭部に傷のある遺体が発見され、過酷な強制労働による犠牲者が文字通り「人柱」として埋められていたことが明らかになった、このように全てのトンネルではないが、「人柱」が埋められているトンネルも存在する。
「先生…ホラーゲーム作りに付き合ってくれませんか?」
そうモモトークを送ったのはゲーム開発部の才羽ミドリだ、彼女からこうやって誘うことは少なくはない、むしろ多い方だ。これに小林先生は迷いもなく了承した、当日二人はトンネルの近くにある旅館にチェックインを済ませ、早速向かった。
「ここ…知ってますか?」
移動中に口を開いたのはミドリだった、小林先生はなんとなくと返す、それにミドリは説明をする。
「前にSNSで流行ったんですよ…ここで“人柱”が埋められていたって、そこへ肝試しに来た男3人組の屈強な体を持った1人が何もないところで足を引っ張られた動画が…」
ミドリが持つ懐中電灯。光のおかげで安心できるはずが不安を煽るものに変わっているような雰囲気を感じる。そう2人で歩いていると目的地に辿り着いた、ミドリが言っているトンネルはいわゆる“廃トンネル”と言われている、だが使おうと思えば使える、トンネルをくぐれば自然が広がっているから、上級キャンパーにとっては最高の場所だが、そこで一泊すると謎の病に苦しむ言い伝えが残っている、その影響で少し知名度がある。
「…い、行きましょう」
初めての心霊スポットだから緊張しているミドリ、確かに人の頭蓋骨が見つかった場所であるからナニカが現れてもおかしくはない。
足音に違和感はない、時々別の足音が聞こえるなんていう情報があるが運よくなかった。
「暗いねぇ〜…雰囲気あるなぁ」
呑気に周りを見渡しながら歩く小林先生にミドリは勇気があると感心する。そう進んでいるとミドリは何かを感じ取る、誰かが奥で喋っている、歩みを止めて小林先生のほうに視線を向けると彼女も気づいている感じで聞き耳を立てている。
「誰か話してません…?」
ミドリは答えをわかっていながら聞いてしまう、小林先生は予想通り首を縦に振る、そこからか気分の悪い寒気が背中をずっと襲っている、服のようにまとわりついている感覚がさらに恐怖に連れ込む、鳥肌だ。話し声を聞いていると隣から
「お腹減った、ママご飯」
と聞こえてミドリは懐中電灯を落とす、誰かにはたき落とされたかのように。きっとここに子供もいたのだろう、あの声は幼かった、それが怖い、知りたくなかった事実だ。
「怖いね…ミドリ」
困った顔で口を開く、あの声色が守ってくれている気がした。それだけでも安心感を与えてくれる、とにかく進もうとミドリが促すと一刻と進む、すると足音が聞こえた。
彼女が振り返っても何もない、噂は本当だった。
「一歩下がってみる?」
小林先生の指示通りに一歩下がって振り返ってもやっぱ何もない、生い茂っているつるのみ。また歩こうとすると、あの話し声が降ってわいたようになくなった。静かなトンネルになった。
そろそろ部屋に戻ろうと促してくれる小林先生、ただそれだけが安心できる。
部屋に戻ると不思議にあの悪寒が消えた、いつもの空気だ。それを確信できるだけで嬉しい
「初めての心霊スポット…怖かったです」
そりゃそうだよと笑う小林先生は続ける
「じゃあさ、どうして人って憑かれると思う?」
ミドリは考えるが答えが出てこない。
「そりゃあね…幽霊をスライムと考えれば簡単だよ?隙間にすっぽり入るんだよ、人間のちょっとした隙でも」
その考えはなかった、やっぱり大人でもあり“視える”側の考えはすごいとミドリは感心する。きっとそこに惹かれたんだろう、と自分で納得する。
「じゃ、電気消すから〜おやすみ〜」
ボタンを押してもらって、布団に潜り朝まで寝る。それだけなのに特別に感じたミドリ。
後日あの体験をもとにゲームを作ってみたらユウカから鳥肌立つほどリアルと怖がられてしまった、マキやコタマもほぼ同じ反応だ、チヒロにもやらせてみたがリアルすぎて逆に怪しまれてしまった、そこからはいつもの日常に戻った、体験話は今のところプレイしてくれたみんなに話した、反応は同じで不気味だったと。
世の中は不思議と恐怖の対象というものはどこにあるかはわからない、一生届かない場所にあればすぐ近くにあることだってある。
石材の管に建てられたる人柱なり。 終
#多重クロスオーバー
メタナイト先生@完全復活
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#ブルアカ
13ed1
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櫻が鳴く頃に
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コメント
1件
うわ、すごくリアルなホラー体験でしたね…「石材の管に建てられたる人柱なり」というタイトルからして重厚で、史実ベースのトンネルが舞台というのがもうゾッとします。ミドリと小林先生の掛け合いが自然で、特に子供の声が聞こえた場面は鳥肌立ちました。幽霊をスライムに例える小林先生の発想、すごく腑に落ちますね。日常に戻ったあとの反響も含めて、読後感がじわじわ効いてくる作品でした。