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今回のお話は閑話になります。
口語文のみで構成されているため、若干読みにくいかもしれません。
話し手の書き分けが不十分な点もありますが、誰が話しているかも含め、楽しんでいだだければ幸いです。
──────────────────
「よお、お疲れさん」
「あ、チーカマさん。お疲れさまっす」
「おいクソガキ。殺すぞ」
「わあこわい。あれ、今日おりんさんは?」
「会社の飲み会だとさ」
「なに、あいつ今日飲み会なの? どうやって帰ってくんの」
「タクシーだろ。リンジー、お前は過保護すぎだって。おりんも一人で帰ってこられるよ」
「オレ迎え行くわ」
「おーおー、優しい王子サマだねえ」
「文句あんのか、この撲殺死姦野郎が」
「死姦しないときもあるよ」
「喧しいわ」
「まあリンジーのイイとこは、見てくれとおりん大事にしてるとこだからね」
「んなの、チカマもそうだろ」
「あれ、俺は?」
「トナリは眼鏡と身長だけな」
「あはは、それはそうよねえ。だってクズだもん」
「確かに」
「これでも女の子ウケは悪くないんだけどなあ」
「高身長と眼鏡と気怠いのが奇跡的にバランスとれただけでしょ。んなことより、お前の後処理してくれるマヨコやリンジーに感謝することね」
「自分は食料斡旋してもらってるだけなんで」
「オレも養殖の業者に内臓提供してるだけだし」
「その点はおりんちゃんも強いよなあ。数ヶ所あるツテのうち、ひとつは職場なんだし」
「あの子は愛想も良いからね」
「俺も良いほうだよ」
「中身が腐ってる」
「ええ……?」
「そういえば、おりんの頭痛は相変わらずだけど、随分思い出してきたよね?」
「頭痛がなければ、だな」
「にしても、あの時リンジーがいなかったら出血多量で死んでたよ。尋常じゃなかったもん」
「あとはオーナーのおかげだな。フィクサー様々だ」
「俺も貢献してるよ」
「ケガを治したのはトナリだもんな。助かったよ」
「えっ……?!」
「感謝されて困惑すんな」
「おりんさん、早く治ればいいすね」
「まあ気長に待つしかないねえ。そのためにも、オーナーが此処にひとつの拠点を作ったんだから」
「おりんさんのためにすか?」
「そう。オーナーもおりんちゃんのことは可愛がってるからねえ」
「私情ばりばりすね」
「マヨコくんだって私情が入ることもあるだろう? 皆そんなものだよ」
「それにしても最近依頼が少し増えたな。取ってくんのチカマなんだから、なんとかしろよ」
「仕事だ。それに自殺者をおりんに任せてんなら問題ないだろ」
「任せているというか、おりんが元に戻るまでの期間、オーナーが自殺志願者に場所提供してるだけだかんな」
「承諾してんじゃないの? おりんは」
「してないよ」
「………」
「えっと、オーナーっておりんさんのこと可愛がってるんすよ、ね……?」
「かなり」
「なのに、自殺志願者におりんさんの部屋を提供すか?」
「そう」
「で、おりんさんはそれを知らないと」
「そう」
「ほんとに可愛がってんすか……?」
「いやまあ、オーナーも歪んでるし……。それにおりんの在宅時には提供しないし、依頼人が悪さしないよう死ぬの見届けてるらしいし」
「それ、おりんさんの部屋じゃなくても良いすよね……?」
「とりあえず、部屋盗撮するような人じゃないから大丈夫だ」
「………???」
「まあ、そういうわけでだ。殺しはリンジーで、バラしは専用の部屋もってるマヨコ。トナリは好みの女じゃないと請け負わないから、基本は拷問だな。まあ、地下に拷問部屋あんだからいいだろ」
「仕事に選り好みすんなよ」
「男死姦したって楽しくないだろ?」
「倫理観死にすぎだろ」
「そういえば、数ヶ月前におりんちゃんの部屋に暴漢が入ってたよね。暴漢というか、何処ぞのウラ稼業の連中かなあ」
「オーナーぶち切れてたよね。あんときは笑ったわ」
「おりんちゃんも咄嗟にバイクの鍵を目に突き刺すって結構、結構だよねえ。そのあと包丁で太腿ぶっ刺すもんだから、後日台所の家具と壁紙総とっかえよ」
「太腿? 首じゃないの?」
「首でもいいけど、ガードされやすいからねえ。太腿は大きな血管損傷すれば三分ともたないよ。水の通ったホースに穴があくようなもんかなあ。チカマも一応覚えときなさい」
「ご親切にどーも」
「ああ、オレが出張でいなかったときか」
「残党はリンジーがわざわざ探して殺したんだっけ。で、ああそうそう。おりんちゃんの体調がかなり悪い日でねえ。掃除屋呼んだはいいけど、煙草吸いながら男が絶命するのずっと見てたの覚えてるよ」
「頭痛かったんだろーな」
「いやあ、あの虚ろな目にゾクゾクして勃っちゃったよ」
「チカマ、こいつ殺しといた方がいいだろ」
「しぶとさはゴキブリ並みだからやめとけ」
「それもそうだな」
「ちょっとは否定してくれないかなあ」
「そういえば、あたしらの付き合いって結構長いよな」
「チーカマさん、昔話は年寄りの証明ですよ」
「殺すぞ」
「まあ実際どれくらいかな? 自分らはやっと十年てとこじゃないすか?」
「そんなもんか。まあ、あんなに酷いファーストコンタクトだったから、今もこうしてるんだろうがな」
「そんなすか?」
「一番ひっくり返りそうだったのはトナリの時だな」
「俺?」
「オーナーがあたしらを引き合わせたのは覚えてるだろ」
「あー、はいはい。あんときね、はは……」
「最初からぶっ飛んでたんすね」
「そうだな。ちょうど拷問台で死んだ女を滅多刺しにしながら犯してたとこでな」
「ははは……」
「十年前から倫理観は消滅してたんすね」
「まあ、ねえ……?」
「お前は? おりんとは何年の付き合いだっけ?」
「さあ……、二十年くらいじゃねえか? ただ、もう何年かなんて正直どうでも。何年経とうが、皆一緒にいるんだろ」
「おいおい、リンジー。お前酒飲んだんじゃないだろうね」
「飲んでねえよ」
「てか、マヨコ。お前ずっと飲んでばっかじゃねえか。肉も食え」
「や、人肉以外はちょっと」
「部屋から取ってこいよ。隣だろ」
「おい! あたしの部屋に人肉持ち込むなら、調理してから持ってこい。部屋の調理器具は貸さんからな」
「これだから、チカマさんはチーカマさんなんですよ」
「殺すぞ」
「んじゃ、オレはそろそろおりんの迎えに行ってくるんで、必要なもんあったら連絡しといて」
「おりん用のふかふかクッション」
「それは今度自分で買っといてください」
「俺の膝の上ならいつでもあいてるけどねえ」
「お前のアイデンティティ叩き割んぞ」
「眼鏡は勘弁してください」
*この作品はフィクションです。実在の人物・団体・出来事とは一切関係ありません。
*また、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
コメント
1件
お疲れー! 七星荘の飲み会、めっちゃ好きな雰囲気だわ。 チーカマさんの「♡♡♡ぞ」連発がもう日常になってて笑った。リンジーのおりんさん一途なとこと、トナリのスベり芸にマヨコがツッコむ流れ、サイコ感あるのに妙な団結感あって良いよね。おりんさんの過去エピも重いけど、こういう歪な家族みたいで好きだなあ。口語だけだからテンポよく読めたし、次も楽しみにしてる🔥