テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
この度はぬさもとりあえず手向山
3,674
#ご本人様には関係ありません
とまとまと
58
477
第32話 調査
md side
明朝、僕は例の神殿へ来ていた。
正式名称、シュラー神殿。この神殿は地下に続いており、全三階層で構成されている。
第一階層は、トラップ地帯。その階層に入った瞬間にマグマと氷山の地帯に変わり、侵入者を排除しにかかる。しかしここは、ベスティエの騎士団によって完全攻略され、今はトラップとしての機能を失っている。この第一階層は、許可証さえあれば冒険者も中に入ることができる。黒龍の邪気により生み出された魔物は、通常の魔物より強いため力試し感覚で行くとやられるという噂もたつ。
第二階層からは一部の人のみ、それ以外は立ち入りを禁止している。この場所は第一階層の物理のトラップ地帯とは異なり、トラップではあるが精神を蝕むトラップとなっている。常に感覚を狂わされ、幻覚や幻聴などの症状が出る。それだけならまだ軽い方だという。精神を蝕まれすぎると、発狂する人や精神崩壊を招き死ぬ人もいるという。騎士団が攻略を試みるも、未だ腕が立つ者や精神干渉に耐性がある者しか先に進めていない。
そして第三階層に災い呼ぶ龍、黒龍ウンハイルが封印されている。そして第一、第二階層を攻略した僕は、その第三階層に来ていた。
そこは広い空間の中に大きな石板が3枚と、その後ろに神殿が建てられ、その神殿の外側に古代魔術による結界が貼られていた。もちろん、時間をかければ解こうと思えば解ける結界ではあるけど、流石にしない。とりあえず石板だけ調べたら戻ろう。
左右の石板には黒龍と思われる絵があった。そして真ん中の石板には古代語でただ一文こう書いてあるだけだった。
ガイスト(md)
「黒龍の意志と共に…?」
理解できなかった。黒龍は大昔、大魔災害に出現しこのベスティエの地をはじめとする多くの場所を焼け野原にした。そしてこの地で封印されたはず。なのに黒龍の意志とは、一体どういうことなのだろう?いくつかの仮説は浮かび上がるが、今はひとまず戻って今後どうするか考えるべきか。そう思って僕は神殿を出た。そして騎士団襲撃の件についても考えた。
確かに第一階層に出現する魔物のことを考えれば怪我をするのは確か。ただそれは本当に魔物によってつけられた傷なのか。それとも別の何かによってつけられた傷なのか。さりげなく騎士団にも接触して確認してみようかな。
…というわけで騎士団のある場所まで来たけど、流石に目立つ訳にはいかないから近くにいた鳥に監視と操術で視覚共有と体を操って、状況を確認しよう。
「昨日の治療凄かったな〜。」
「だな、あの七つの王冠のリリア様や一緒にいた人達が治してくれたんだもんな。ホント、ありがたいよな。」
「今日の訓練、きっと大変だよなぁ…。」
「そうだよな、黒龍が生み出した魔物ってやっぱ強かったしな。俺らがもっと強くなんねぇと。」
「そうだよな、また返り討ちになんねぇようにしないとだよな。」
………。はい?
いや待った、リリアがこっち来てんの?そういや、仕事でしばらく王都を離れるとはうっすら聞いたような気がするけど…。まさかベスティエなんて……。まぁ王都に来たベスティエの兵士もだけど、あの獣人を苦しめるアレの治療もリリアの手にかかればすぐだけどさ…。もしかしてリリアに僕がベスティエに来てるのバレてる?いや…仕事には有給消化の申請だけ出してるからどこに行くかは知らない……あっ、 ラダオには話したわ…。絶対僕がここにいるのもバレてる。会ったら何か小言言われそ〜…。
…とにかく騎士団の記録帳とかどっかにあるはずだからそれだけ確認してさっさと宿屋に戻ろう…。
To Be Continued………
コメント
1件
第32話読んだよ〜!!✨ 神殿の構造説明がしっかりしてて、世界観の厚みを感じた…!石板に刻まれた「黒龍の意志」って一文、めっちゃ気になる…😳💭 あと騎士団の会話からリリア来てるのバレて「やば…」ってなる主人公くん、可愛すぎじゃない?笑 続き気になるー!!🔥