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賑わう街で、私とセレーネさんが一緒にいるのを見つけたリオネルが驚く気持ちはよく分かる。

私自身、複雑な気持ちのままセレーネさんと行動を共にしているし、気まずい空気を花の蜜を吸って紛らわせている最中だった。

セレーネさんと街へ出ることになった経緯を話そうとしても、簡潔に上手く説明できる言葉が見つからなくて、考え込んでいると代わりにセレーネさんが口を開いた。

「私たち友人になったの」

セレーネさんがリオネルに向かって微笑む。眩しいほどの笑顔とは対照的にリオネルの眉は不審感いっぱいに歪む。

未だに無言のままの私の心境を察したのか、リオネルは空いている椅子に座ると、私とセレーネさんの輪に入り、話し始めた。

「いい街だな。国民が皆元気だ」
「ええ。国を創るのはそこに住む人々で***************

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冷酷伯爵が私を愛する理由

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