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私は、夕飯の用意ができたので、麗華を呼ぼうと思い、麗華の部屋の襖を開けた。
「麗k……」
襖を開けたら、布団も敷かずに寝ていた麗華の姿があった。
「(麗華、今日よく寝るな〜…疲れてるのかな?)」
そう思い、私は静かに襖を閉めた。
「……………………………」
「かーいら!」
「!!」
声がした。しかも、今回は前とは違う点があった。
目の前が暗闇では無く、どこかの喫茶店の前だった。
「…ここは…」
「海羅!何ボーッと突っ立ってんの?」
「…貴方は…?」
「はぁ?」
目の前に居た人は、千夜と同じ様な綺麗な黄緑色の瞳に、白髪の髪、だけど服は違った。白シャツに、茶色の上着、膝より少し上ぐらいの長さの茶色のスカート、白色の靴下に、靴は茶色のブーツ。そして何より…この人の声は、前の夢に出てきた謎の声と同じ声だった。
つまり、この人が前の夢で出てきた声の主?
「何言ってるの?海羅。頭でもぶつけた?」
「………………………」
「仕方ない…私は、千明《ちあ》!」
「!ち…あ…?」
「全く…なんで私の事忘れてるんだ…」
やれやれ…と言って、千明は呆れていた。
「……………………」
「ほら、早く店入r…って、ちょ!なんで泣いてるの!?」
「あ………」
私はいつの間にか泣いていた。
「いや…なんでもない…目にゴミが入っただけだよ」
目をゴシゴシと擦り、涙を拭いた。
「そ、そう…何かあったら言ってよね」
千明はそう言って、喫茶店に入った。
私も千明の後を着いて行った。
中に入った途端、光に吸い込まれた。
「っ!?」
「いつか、思い出してよね 」
光に吸い込まれて表情は見えなかったが、声は確かに聞こえた。
思い出すって何を……
そう考える時間は無かった。私は光に吸い込まれ、消えた。
「う、うーん…」
目が覚めると、いつもの自分の部屋の風景があった。
「(私、またいつの間にか寝てたんだ…)」
さっきの夢の事は、ハッキリと覚えてる。
「(千明…なんか、千夜さんに似てたな…)」
私は少し考えていた。すると、部屋の襖が開いた。
「あ、起きてたんだ。」
「千夜さん…」
「夕飯の用意できてるから、おいで」
「うん」
私は立ち上がって、千夜さんに着いて行った。
「そういえば、麗華今日はよく寝るね」
「え?」
千夜がご飯を食べてる途中にいきなりそう言った。
「疲れてるの?」
「あ、まぁ…うん」
「そっか〜」
「……ねぇ」
「ん?」
私は、千夜に聞きたい事があったから、思い切って口を開いた。
「千夜さんの師匠って…その…えっと…」
でも、聞きづらい内容だった。私が聞きたい事はこう。
何故千夜の師匠は死んだのか
という質問である。
「…………なんで死んだのかって?」
「えっ…?」
千夜が、心を読んだようにそう言った。
「な、なんで分かったの…!?」
「顔を見れば分かるよ。聞きづらそうな感じだったからもしかしたらな〜って」
「……………………」
「……分かった」
「えっ?」
「麗華にだけ、話してあげる」