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タクシーに乗り、披露宴から帰る途中で、


「少し手前で降りて、歩かないか?」


そう彼から提案をされて、きっと秀司さんの結婚式で高揚した気分を覚まそうとしているんだろうなと、自分も同じ気持ちを感じていたこともあって同意をすると、家の少し前でタクシーを降りて、二人で並んで歩いた。


「寒くはないかい?」


以前に着たオレンジカラーのドレスにショールを羽織った肩に、そっと腕が回される。


今日の蓮水さんは、グレーのモーニングコートスタイルで、襟元には私のドレスの色味に合わせたぺールオレンジのアスコットタイ(スカーフタイプの幅広のタイ)を結んでいた。


その姿に、さんざ会場で見たのだけれど、やっぱり見飽きないくらいに格好いいなと感じていると、


「……君に、ひとつ伝えたいことがあるんだ」


もうすぐ家が見えてくるというタイミングで、彼がふと口を開いた。


「伝えたいことって……?」


首を傾げると、彼が足を止め私に向かい合わせで立った。


もう家はすぐそばなのに、着く前に話さなければならないことって一体何なのだろうと不思議にも感じていると、両方の肩に手が置かれ、瞳の奥がじっと見つめられた。


「今日の二人を見ていて、私も心に決めたことがあるんだ」


「心に決めたこと?」


見つめる彼の目に秘められた深い想いが窺えるようで、私も思わず息を呑んだ──。


彼がふーっとひと息を吐き出して、口を開くと、



「私と、結婚してくれないか?」



と、告げた──。



不意のプロポーズに、驚いて何も言えずにいる私に、


「返事を聞かせてほしい」


彼が低く抑えた声音で問いかける。



高鳴る胸に手の平をあて、「……はい」と首を縦に頷くと、


「ありがとう」と、モーニングの胸元にきつく抱き寄せられた。


こらえ切れずに溢れた悦びの涙が、彼の指で拭われると、


「二人で幸せになろう」


耳元にそばだてた唇で、まるでキスするようにも伝えられた──。



「誰よりも、君を……君だけを、愛してる」


「私も……誰よりも、あなただけを、愛してます」



この愛が、いつまでも永遠であるように……。


あなたと、ずっと幸せでいさせて……。




いつだって紳士に決まっていて、そうしてダンディな、


私の、愛すべきダーリン……




end────

本編終了で、このまま番外編へ続きます。

ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」

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