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【Idol】
2024
ツアーリハの休憩時間。
いつの間にかメンバー全員が仮眠を取っていたらしく、ほとんど同じタイミングで5人とも目を覚ます。
「…なんか、ものごっつい嫌な夢見た気する」
「ちょっと待ってじんちゃん、俺もなんやけど」
「マ?いうて俺もやわ」
「えうっそ、3人とも?実はオレもなんよぉ!えっえっえっ、じゃあさのさんは!?」
「…俺もっす」
冷や汗をぬぐいつつ、メンバー全員で顔を見合わせながら、取り敢えず夢で良かったと胸を撫で下ろす。
「俺さぁ、最近疲れ過ぎてなのか、夢とか見てなかったんやけどなぁ」
「さのさんはそやろなぁ。でもなんかさぁ、内容なぁんも覚えてへんのも怖いわぁ」
「やっぱりだいちゃんもそうなんだ?俺もマッジで全然覚えてない」
「俺も〜。なんなんやろなぁ?もしかして、メンバーみぃんなおんなじ夢見てたとかワンチャンあるかな?」
「あったとしたら余計怖いわ、どんだけ仲良いんだよ俺ら。もはや5つ子ちゃんじゃん」
「…ちょーっとツッコミ調子悪いかぁ?」
「アララ、ちょおよしださぁ〜ん」
「そうかなぁ?俺結構好きやけど」
「一旦78ぐらい?」
「うるッせぇなツッコミの品評会すんじゃねぇって言ってんだろ!…あ。ほら、とりあえずスタッフさんも来てくれたし、リハ再開な」
「「「「うぃ〜」」」」
平凡な自分なんかじゃない。
退屈な生活なんかじゃない。
まるで運命みたいに巡り合って、
なるべくしてこうなった。
なにが悪かったかなんて知らないし、
どうすればよかったかなんて分からないけれど。
それでも、僕らは 『今』 ここにいる。
やり直しなんかきかない。
でももしも、
もしも 生まれ変われるとしても 僕らは。
end!
→後書き的なものなので飛ばして下さい