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bebe おただいま
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<しにがみside>
リアム看守は泣き付いているぺいんとさんが落ちないように、抱き寄せつつため息を吐く。
そして、スティーブが体制を崩した時に落ちたのであろう官帽を拾い上げると、パッパッと軽く手で払い、強く押し付けるようにスティーブ看守に被せる。
sty「イ”てて、リアム看守長痛いです、!」
ra「そろそろ官帽ぐらい自分で正しく被れるようになれ。まったく……。」
その呆れた様子を見るに、これが一回目じゃないんだろうな……と冷静に思う。
pn「、!?ビックリしたぁ、何これ!!w……ここ二階?じゃん!」
ra「あぁ、これか。」
リアム看守が牢の扉を開けて、落ちないように設置されたフェンスに片手をつくと、ぺいんとさんの方を見て話す。
「お前には一度説明したが、お前を死刑執行した後に大規模な改装が行われたんだ」
「何故かお前は生きていたが、その際に牢屋を増やすことになってな。」
sty「それで上下二段の牢屋に改装されたんだよ!見渡しやすいように1~5番と16~20番が右側で、6~10番と11~15番が左側になるように設置されていて、俺が提案したんだよ♪」
ra「お前達は今まで通りに引き継ぎ番号になるんだが、前の奴の牢屋の後片付けが済んでなくてな。」
いつも通りに、深々と被った官帽から覗く顔は、何だかいつもより楽しそうに見える。
「その為……今のお前達は11、12、13番という訳だ。」
リアム看守が警棒を手に持ち、アカシアの吊り看板の付けられた[第一倉庫]を横切る。
「……早く付いて来い。」
kr「というかスティーブ看守は無事だったんですね、。リアム看守も……」
sty「あ、その話は9番にはしてなかったね、。」
そのまま階段に向かう道を、リアム看守が先導していくのに着いて行きながら話に耳を傾けた。
「あの日、殺されかけたのは仮眠室で日記を書いた後チェストに仕舞おうとしてた時なんだけど……」
<スティーブside>
ゴルゴン様から、兄貴の治療の為に10万Gの治療費が必要だと告知された。
だけど、そんな大金俺にはない……でも、それを払うのは俺がした方が良いと、俺の直感が唸っている。
8番のことを免除はしてくれるのか分からないけど、これから話をしてみよう。
ペンをクルクル回しながら日記帳に文字を並べていると、 扉が三度ノックされた。
最近はめっきり部屋に籠りっきりのリアム看守長の声が聞こえる。
ra「ゴルゴン様が話があるそうだ、急ぐように。」
sty「はぁ~い、!」
日記を書き終えてゴルゴン様の元に急いで向かおうと思ったが、本を仕舞うためにチェストを開いた途端、違和感に気が付いた。
「……ん、?これって……」
(何でこんな所にリーのコレクションの人形があるんだ?)
看守長ではない強いノック音が聞こえ、急いで仕舞おうとするが手が滑って落としてしまった。
「はい、!」
急いでポケットに入れると、扉の向こうから心底不機嫌そうなゴルゴン様が現れた。
gr「お前は少し落ち着いて一定の場所に居れんのか……ったく、」
「それで…治療費のことだg 「あの、!俺やっぱり自分で治療費を払います! 俺……頼ってばかりだったから、兄貴に恩返ししたいんです、!! 」
俺が意を決してそう言うと、ゴルゴン様は黙ってしまった。
爪先まで震えてしまいそうな圧を感じ、目を合わせられず俯く。
俺は基本的に冗談交じりに話すばかりで、だから、本音を真剣に話すのは、久しぶりで、緊張してる。
……あの時もそうだったな。 でも今度はちゃんと言えた。
gr「あぁ、そうか。」
ゴルゴン様の靴が視界に入り、顔を上げようと目線を動かした途端……
dk「なら死んでもらおう……お前にもう用は無い。」
sty「ぇ、?」
ガツンっと頭に衝撃が走る。
何が起こったのか分からずにいると、消え入りそうな意識の中、奇妙な仮面を被った男が俺そっくりに化けて出ていった。
ハッと目が合ったチェストに、トーテムを返そうと手を伸ばすが…… 意識が途絶えた。
目を覚ますと、俺は頭から首下まで血まみれになっていた。
ポケットに入ってた筈の不死のトーテムは消えていて、焦る頭をクシャっと掻く。
「っ、はぁぁぁ……どぉしよ」
足音が聞こえて扉が開いたので、急いで死んだフリをする事にした。
それがリアム看守長ならビックリさせてしまうかもしれなかったが、如何せん焦り倒していたので、その事は頭に無かった。
扉が開くと、 チェストを確認する音が聞こえて、上着も強引に脱がされていく。
dk「チッ、コイツも知らないのか……」
「はぁ……これは煙突裏に持ってけば分からんだろう。……じゃあ鍵を頂いてっと」
鍵を取られると、後はもう用がないと言うように、扉を閉める音が聞こえた。
sty「……って感じで、仮眠室は使わないように封鎖ってことにされちゃったんだよね~」
<ぺいんと>
ホント参った~と明るく笑いながら話すスティーブ看守は、全く危機感が足りない気がする。
sty「あの後、リアム看守長だけに気付いて貰うために頑張ったんだよ♪︎」
sn「いや、軽過ぎない??」
pn「絶対テンションおかしいって、 ガチで殺されかけてんのに、自分。w」
kr「看守としての自覚が足りん!!ってリアム看守に怒られそうな発言……」
「流石だな、九番。まさに今思ってることだ」
「www」
そこは半円アーチ形の広場になっていて、中心部に監視塔がそびえ立ち、到底逃げ道のない構成をしていた。
ra「溜めていた書類を片付けさせていたのに、入室禁止されている筈の仮眠室に居たのには驚いたな」
先頭に立つリアム看守が独り言のように言えば、 後ろから嬉しそうに弾ませた声が届く。
sty「まぁでも、ラッキーカラーに染まってたから無事だったのかも!!」
ベシッ
「いてっ…w」
pn「唐突なブラックジョークw」
しにがみがスティーブ看守をこずくのを見ると、リアム看守は呆れたように話を続けた。
ra「……まぁ、俺は先程スティーブが言った通り非殺傷弾にすり替えられていて、特殊なガスによって眠らされていただけだ。」
看守が記憶の中から探るように遠くを見た。
「まぁ、撃たれた瞬間に煙に覆われて……、血も出てなかったろ?お前ら全く気付かなかったのか?」
pn「いや、動揺してて……あの時は!それどころじゃ無かったんですよ!」
sn「看守って元から顔色悪いから、違いがあんま分からんですよね」
「...。」
「……~”…俺じゃないっすよ?」
しにがみが俺を盾にして歯向かうから、俺が看守と睨み合う感じになってる……。
「(やーい、頭でっかち!)」
「おい、やめろってw!ねぇw」
ra「まぁ……そういう事で、お前たちをもう三度も脱獄させたということになるな。」
「責任を取るために……俺を含めた看守三人体制の牢屋を用意した。」
sn「うぇえぇぇ?!一対一じゃないですか、!!」
kr「え、三人って……もしかして……」
pn「ステさんか……俺達の癒し系看守!」
sty「兄貴そんな風に言われてるの、?でもまだ治療中だから、ここに来るのは少し先だけどね。」
リアム看守が思い詰めた顔で俺を見つめる。
ra「お前達は……そうかバッカニアで担当されていたのか。」
sn「リアちゃん以外なら贔屓してくれそう」
ドッベシッバチバチッ(二発スタン)
「いでぁ!」
pn「何でお前は全部言っちゃうの?!w」
sn「だってメンツ的にバランスが、w」
kr「w確かに飴と鞭が綺麗に別れてるけどね?」
ra「お前達が顔見知りだからと言って、贔屓するつもりはない。私語は慎め」
「まぁ、そう身構えなくてもちゃんと俺が見送ってやるよ……今度こそ脱獄なんて考えても無駄だからな。」
変わらない看守の雰囲気に恐れを感じながら安堵したのも つかの間、ほのぼのとした雰囲気がスティーブ看守が放った一つの発言でぶち壊された。
sty「ぁ、そうそう、!実はさ再生のスプラッシュポーションが向かい側の牢屋の中に入ってたんだよね。」
kr「……え、。」
sn「ヤベ」
リアム看守の警棒がギラリと光った気がした。
▽
これから明かされる別視点の脱獄3、そして……
「シリーズを跨いでようやく見つかってしまった悪事!」
「ぇ、警棒を持っていたのはこの為だったの?!」
物語の結末まで押し込んでいた リアム看守長の心境に変化が……!?
次回「鶏。爆風を、飛びます。」
~俺の手を取ってshall we dance!~
NV:スティーブ