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『ん?』
聞きたいことは分かってるよ憂くん。
憂「あのさ、」
『うん』
憂「何かあったらすぐ言ってね」
『…うん。』
憂くんは深く聞いてこない。
聞くと私が思い出してしまうから
そうゆう所が好きなんだけどなぁ
憂「…」
『言ってもいいよ。
聞きたいこといっぱいあるんでしょ?』
憂「…さっきの言葉、
本心じゃないでしょ。」
“お兄ちゃんには言わなくていいと思ってる”
“愛?家族?そんなものは虚像にすぎない”
『…もう私はいらない。』
憂「違う…!!!
僕は、守りたいんだ!!!」
憂「里香ちゃんを守れなかった僕を、
君は責めなかった。」
『…っ』
憂「君をこの命を賭けて守るって、
里香ちゃんと約束したから!!!」
『…憂くんは里香ちゃんだけ
守ってればいい!!!』
憂「でも僕は、2人とも守りたくて…」
『守ってなんて頼んでない!!!』
…あ。と後悔した。
言わない方が良かった。
憂くんが苦しそうな顔をする
ごめん、憂くん
『こんな気持ちになるなら、
私は、幸せになる必要ない』
それだけ言い残して、私は図書室を出た
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月「珍しいのう。
姫があんなに怒るなんて」
『…苦しい』
口の中に苦味が充満する
『…死にたい((ボソッ』
月「…今なんて言った?」
『…』
月「こっちを見ろ!!!棗!!!」
『…!!』
棗。そう月が口から零した名前。
初めて月に呼ばれた
月「…眠れ」
『なん、で…?』
私には分からなかった。
月が何故、私を眠らせたのか
゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+
〜月side〜
棗「…すぅ、すぅ、」
妾の腕の中で眠る姫、棗。
此奴は色んなモノを抱えすぎてる。
「邪魔するな。月読命」
後ろから声がした
『妾の巫女じゃ。
貴様なんかに渡さんぞ。朱雀。』
朱「殺気丸出し。いいじゃねぇか。
人間なんかすぐ死ぬ。」
『何故貴様は人を
安易に殺すような性格になったのじゃ?』
朱「生まれた頃からそうゆう性格だ。」
『貴様は人の心がないのか?』
朱「人の心??ハッ。そんなものは
最初っから持ち合わせてない。」
朱「じゃあ俺も聞くが、
何故貴様はその娘に執着する?」
『貴様には一生賭けても分からんだろうな』
朱「ふむ…なら」
朱雀が手を上にあげると
姫の顔が歪む
棗「う”…あが…」
一瞬で理解した。
朱雀が姫の首を締めていることを
『辞めろ!!!』
朱「じゃあ教えろ。
お前が小娘に執着する理由を」
っ…!!!姫が死ぬ…!!
教えなければ…!!だが…
「まーた喧嘩してるんですか?」
『…白虎。』
白「お久しぶりですね。月」
朱「チッ邪魔が増えた」
そう言って消えた朱雀。
姫の顔も戻ってすやすや寝ていた
(良かった、)
白「すいません。
あんな性格じゃなかったんですが、」
『分かっておる。』
白「朱雀ならわかると思ったのですが、」
『…姫本人も分からないじゃろ。』
『狗巻棗は、普通の巫女じゃない。』
白「巫女には言わなくてもいいんですか?」
白「だんだんと昔の記憶が消えてるって」
『…早く兄に言わないと、
完全に記憶を無くしたらもう戻らない』
分かってる。言わなきゃいけない。
でも、
白「…乗っ取られますよ。朱雀に」
『…は、?』
白「短くても今日の夜、
長くても明日。」
は?は?言ってる意味が分からない。
『それは眞か?』
白「はい。そもそも、私は貴方に
嘘つきませんよ。親友ですからね」
確かにな。
『…どうするか…』
白「幼馴染さんに相談してみたらどうですか?
乙骨憂太…さんでしたっけ?」
『今喧嘩中』
白「関係ないと思いますよ」
やれることはやる…か。
『教えてくれて有難う』
白「いえ、
教えることしか出来なくてすいません」
そんなことない、という言葉は
声に出せず消えた
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〜憂太side〜
『…』
…やってしまったぁぁぁ…
なんで僕は人の気持ち考えられないんだよ…
里「ユ…ヴダ…」
『なぁに?里香ちゃん』
里「ナヅめに、あやま”ッて”…」
『…僕なんかが、
棗ちゃんのそばに居ていいのかな…』
里「…なツメの、コドバわスレタノ”?」
小さい頃、よく3人で遊んだ…
。o♡o。+。o♡o。+。o♡o。+。o♡o。+。o♡o。+
ー回想
里「憂太!棗!!
大人になったら3人で暮らそうね!!」
里香ちゃんの言葉は
人を明るくさせる力を持つ
棗「あれ。憂くんどうしたの?
あー…ここはね…」
逆に棗ちゃんは
人に教える、人を動かす知能を持つ
『うんっ!!3人で!!』
棗「仕方ないなぁ…」
夏ということでみんなで水遊びをした
棗ちゃん以外ずぶ濡れ。
棗ちゃんは遠くから見ていたから濡れなかった
いつもそうだった。
集まるのは3人だけど、
遊ぶのは里香ちゃんと僕の2人だけだった
棗ちゃんだけが遊ばず、遠くで見てる
少し前、
里香ちゃんが1回だけ誘った事があった。
でも棗ちゃんは
棗「親に言われてるから」
とだけ言った。
少し小声で、
本来ここに来ることも禁じられてるんだけど、
と言っていた
その頃はあまり気にしてなかったけど
棗ちゃんは苗字を言うことがなかった。
聞こうとしたこともあったけど聞けなかった。
今考えれば、家のルールもおかしいものばかり
〖家からは3m以上離れてはいけない〗
とか
〖出かける時は申請する〗
とか
棗ちゃんを縛りつけてる感じがする
棗ちゃんの洋服もボロボロの男物だし、
靴は履いていなく、
裸足か包帯巻いているかのどっちかだった
極めつけは、
口にある何かの印と会う度に増えている傷。
いつもは包帯やマスクをしていて見えない
だけど、たまに
棗ちゃんがお菓子を持ってくる時がある。
棗ちゃん曰く、自分で作ったから
食べて欲しい、と。
僕と里香ちゃんは棗ちゃんが
作ったお菓子が大好きで、よく食べてた
すごく美味しくて、
でも僕たちを眺めてる棗ちゃんの顔は
いつも切なくて、すぐ消えてしまいそうな
そんな顔をしてた。
1回だけ。棗ちゃんの親に会ったことがあった
「棗!!貴方こんな所にいたの!?」
棗「母…様…」
母様…?この人が…?
「いつもいないと思ったら…
こんな子達と遊んでるなんて…
巫女の仕事は終わったの!?」
棗「あ、えっと…」
里「棗ちゃんに何か用ですか?」
里香ちゃんは警戒心MAXで聞いてくる
母「チッ…餓鬼と仲良くするなら
もっと頭の良い子と仲良くしなさいよ」
棗「…頭の良さなんて
関係ないじゃないですか」
棗ちゃん…
母「疫病神のクセによく言うわね」
棗「…母様は、私の事なんて
見てないじゃないですか。」
母「!!」
棗母が棗ちゃんの頬を叩いた
『何してるんですか!!!』
無意識に体が動いた。
母「他人が私情に…頭を突っ込むな!!!」
叩かれるっ…!!!
目を瞑ったが衝撃は来なかった
棗「やめろ」
母「救いようのないお前を
ここまで育ててやったんだぞ!!」
棗「育ててやった…?
子供に暴力振って差別することが
育てるってことなのですか?」
差別…?暴力…?
母「お前がそこの餓鬼達と
これ以上仲良くするなら、棘の声帯を潰す」
棗「!!」
誰かの名前を出した途端
一気に顔が青ざめる棗ちゃん
大切な人の名前なのかな…
棗(憂くんと里香ちゃんを守らないと、
でもそしたらお兄ちゃんが喋れなくなる…)
里「…行っていいよ。」
棗「…え、?」
『大切な人を守って』
棗「でも、もう会えなくなっちゃうかも」
『また、会えるでしょ?』
3人で買った指輪を見せる
棗「…ごめんね、」
棗ちゃんの言葉通り、
あれから、姿を表すことはなかった
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『…』
『棗ちゃん、指輪してなかったな…』
里「なヅメネッくれスにジデた」
『そうだったんだ…』
気づかなかったなぁ…
「おい。憂太」
後ろから聴き馴染みのある声がした
『月読命さん。なんかあったんですか?』
月「…姫が朱雀に乗っ取られる」
『…は?』
え?は?朱雀に??
『なんで…?』
思ったより声はか細く、小さかった
月「姫…
狗巻棗は、妾の神社の巫女なんじゃ」
棗ちゃんのお母さんも言ってたな…
月「…本当はな、
姫が巫女を望んだ訳じゃないんだ」
『…え?どうゆうこと…?』
月「本当は、死ぬはずだったんだ。」
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ー新キャラクター
1人目⇒朱雀(スザク)
棗を殺そうとしてる神で、
四聖獣の1人。
昔は優しく、穏やかだったが、
ある出来事で別人のように変わり
安易に人を殺めるようになった。
月読命とは逆の目元に炎の印があり、
印通り、炎を操ることが出来る。
2人目⇒白虎(ビャッコ)
静かに棗と憂太の動向を見守る。
四聖獣の1人。
優しく、憂太や棗を小さい頃から見ている
髪の両脇についている花の髪飾りは
幼い頃、棗にもらったらしい。
胸元の十字架で呪いを消すことができる。
肩に煌めきの印があり、光を操る。