続き
注意点前回同様
kyng『』
fw「」
kyng side
この前のお礼、と不破さんの奢りでご飯に来た
「遠慮すんな」って言われたからあまり遠慮せず食べたいものを一通り注文し、今は頼んだものが運ばれてくるのを待っているなんとも言えない時間
‥正直、こういう微妙な間は得意じゃない。同期ならそんなことは気にしないが、相手は配信者としての大先輩だ
それなりに絡むようになってもそういうのにはまだ気を使ってしまう
「‥‥そいえばさぁ、俺最近めっちゃ健康なんよね」
『‥そうなんすか?』
突然振られた話に多少面食らいつつ、不破さんに視線を向ける
言われてみるとたしかになんか表情がパッとして、、あぁ、隈が無くなってんのか
「ロウくんが救けてくれた日の次の日くらいにまぁ色々あってオーナーが泣く泣く店休みにしたんよ」
「だから夜も自分の時間取れるようになって、狂った生活サイクルが徐々に戻ってきてる感じ」
「別にホストの仕事が嫌いな訳じゃないけど…。ありがとね」
『あ、はい‥どういたしまして…?』
一時的に職失ってるのにいいのか…?とも思ったが他でもない本人が前向きに捉えているし、不破さんが夜に外出する頻度が減ったなら良しとしとくか
そう結論ずけてお冷を飲み干す
…あの日、ビルを崩壊させたのは完全に不破さんのみを狙ったものだったと当時の状況とか諸々の調査で明らかになった
俺が不破さんの気を引いてる間に星導が対処したが、正直これだけで終わるとは思えない
敵に仲間がいる可能性も高いだろうし__
「___や、こーや。そんな難しい顔せんと、ほら頼んだもんどんどん来たで」
「冷める前に食べよ」
『うわっ、あ、そうすね』
店を出て数分、俺たちは腹ごなしに夜の街を散歩している
「………」
ふと、不破さんが立ち止まって一点を見つめているのに気づき、つられて俺も不破さんの視線の先に目を向ける
「ロウくん」
そこには、星の光をかき消すように輝く満月。
「何?あれ」
と、KOZAKA-Cの大群。
『…はぁ?』
今までKOZAKA-Cとは何度も戦ってきたが、あんな大群はあまり見た事がない
ざっと100…200?そこまでではないか。
まぁ数的にもだいぶ不利なことは確かだし、とりあえず安全な場所に移動しつつ、星導たちに連絡しよう
『高いとこ苦手だったらすいません』
「え?うん‥わっ」
瞬時に変身し不破さんを抱え走り出す。
その瞬間、KOZAKA-Cは一匹残らず俺らを追いかけてきた
…なんでだ、?
『くそ、いつまで追いかけてくんだよ…!』
あれからずっと建物の屋上や屋根を飛び移りながら似たような場所をグルグルと逃げ回っている
星導たちに伝えた場所から離れすぎると却って増援が遅くなるためだ
一方不破さんは、始めの方は「忍者やー!」とか言って興奮してたけどもう慣れてきたのか俺に質問を投げかけてくる
この人肝座りすぎだろ
「あのぉ~…こざかしー?みたいなやつって、いつもはこんな追いかけてこないん?」
『‥まぁ大体はそっすね』
『たまにねちっこいやつもいますけど、あの数がずっと俺らだけを標的にしてんのは珍しいです』
『てか経験したのは初めて』
被害が広がらないのはいい事だけど。
早く応援来てくれ…
「ふーん…」
「…それ、俺のせいかも」
『…え?』
思わず抱えていた不破さんを落としそうになり、慌てて持ち直す
待て、「俺のせい」ってどういう意味だ
だって不破さんは一般人で…
「俺、人ならざるものに好かれやすいらしくて」
「幽霊とか…甲斐田の地元にいる魔とか」
『あー…どうなんすかね』
『そういう体質ってだけなら可能性は低い気もしますけど』
「幽霊は専門の人にROF-MAOの中で1番憑かれやすいって言われたし、魔は甲斐田のお墨付きよ」
『…不破さんが無事で良かったです』
「んま、運が良かったんかもな」
「もちさんは椎名とよく除霊的なのやっとるらしいし、甲斐田は魔の脅威なんちゃらだし」
「社長は空気清浄機」
『ROF-MAOすご』
「てか俺的に幽霊とかより人間の方が怖いしな」
『…そーなんすねぇ……』
ホストである不破さんが言うと妙に説得力があって俺はどう返答すればいいのか分からず、苦笑いすることしか出来なかった
まだ続きます。遅れてすみません!
それとKさんお誕生日おめでとうございます!!🎉
送れるものが何も無くてすみません…
これからも何かと絡んでくださるととても嬉しいです!
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