テラーノベル
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綺麗な赤い花を咲かせるにはどうすれば良いと思いますか?
🌸 「で?昨日はどうだったん?」
ホテルを出て足速に大学へと向かい、教室の席に座ったところを先輩に話しかけられた。満足行くまでシたのか、機嫌がすこぶる良く、肌艶も良い。このまま俺が答えなければこの憎らしい先輩の惚気話を聞くことになりそうなので、俺は返事をした。
📢 「ホテル泊まった」
🌸 「好みの子捕まったん?!」
📢 「んー…捕まえられたかな?w正しくは」
🌸 「声かけられたんだ!良かったじゃん!」
📢 「あーそれがさ…多分”魔性の花”に…」
🌸 「…え」
📢 「うっせーな…」
🌸 「え、どんな子どんな子!?どんな子だった!?!? 」
📢 「えっと…身体の線が細くて女っぽい…?色素が薄い茶髪で前髪はかなり重めだけどそこから除く深紅の目が魅力的な… 」
🌸 「え、大丈夫?なんか語ってない?沼ってませんよね?」
📢 「確かに気持ちよかったし、もう一回したいっちゃしたいけど、別に噂ほどでは…」
🌸 「さすがやりチンだわ…みんな即堕ちなのに」
📢 「まーなんか一目見ただけでこいつが”魔性の花”だって分かったよ」
🌸 「そうとうなんだね…」
📢 「そんで連絡先貰ったし」
🌸 「はぁ!?あの彼岸花から!!?」
📢 「彼岸花…?」
🌸 「名前誰も知らないからみんなそう呼んでんだよ」
📢 「え…でも名前、、、」
🌸 「…お前狙われてんじゃね?」
📢 「いや、流石にないだろw」
ない…よな?
この時間は必修で主に1年生が受けている。必修は絶対に落としたくないので俺も急いで今日ホテルからここに来た。去年落とした先輩が何人か渋々この講義を受講しているのを見ているからだ。らんもその内の1人。去年遊びすぎてこの講義の単位を落とし、もう1年取ることになったらしい。俺は順当に卒業したい。
時刻は12時半。いつもは学食に足を運ぶところ、今日は大学内のコンビニで済ませようと別の号館へと足を運んだ。入学してから一回も来たことがなかったため知らなかったが、昼時のコンビニの前には長蛇の列ができている。この列に並ぶなら大学付近にある別のコンビニに行った方が早いのではないかと思ってしまう。
やっとの思いで食べたいものを手に取り、会計の列に並んでいるとスマホのバイブ音が鳴った。ポケットから取り出して通知を見てみると、先輩からだった。「今日また店行かん?」とゲイバーへのお誘いの連絡だった。もしかしたらなつさんがいるかもだし、是非ともまた行きたい。しかし、今日は予定がある。俺は大学受験に受かるために通っていた神社に今でも週に一回は行こうと思っており、今日はちょうどその日だった。自分の性欲とを天秤にかけるが、やはり神社に顔を見せたい。そう思い、先輩には断りの連絡を入れセルフレジに向かった。
会計を終え、コンビニを後にする。コンビニがある隣の号館に行けば、椅子とテーブルがある多目的空間がある。そこで昼食をとろうと考えているが、コンビニで並んでいた時間ロスのせいでもう席が空いていないかもしれない。そう思い、歩くスピードを速める。
______カランカラン…
ふと聞き覚えのある音が聞こえてきた。あの人のピアスの音だ。辺りを見渡してみるが、人が多いためなつさんらしき人は見当たらない。音を頼りにしようともう一度耳を澄ませてみるが、人の声にかき消されるのか、もう近くにはいないのか全く聞こえない。ひょっとしたら同じ大学なのかもしれないと思い連絡しようとスマホを手にするも、俺から連絡していいのか分からず結局連絡はできなかった。
大学受験の真っ只中、俺は志望校近くの神社に願掛けも兼ねて通っていた。今は大学近くの部屋に一人暮らしをしているためそこまで大変という訳ではないが、高校時代は大学まで片道2時間半かかる実家暮らしだったため、行くのがだいぶ苦痛だった。大学に近い神社の方がご利益がありそうだからという馬鹿げた理由で選んだが、合格したいのもあり、時間を作っては通っていた。
日も沈みかけ暗くなって来た頃、俺は神社に到着した。もっと早く来れるはずだったのに授業後に教授に捕まっていたら遅くなってしまった。いつもなら少しゆっくりしていくのだが、明日は一限からということもあり、お賽銭とお参りを軽く済ませ帰ることにした。
______シャン…シャンッ…
帰り際神社の本殿を通りかかると鈴の音が聞こえた。そういえば、この神社は少し変わっていて、年に何回か神楽を予告なしで踊るらしい。俺は見たことがないが、見れると幸運だとも言われており、ラッキーイベント扱いをされている。ひょっとしたら今日がその日かもと思っていると、ポケットのスマホが鳴った。「明後日は?大学休みだけどどうよ?」という先輩からのバーの誘いだった。ほぼ毎日行ってるんじゃないかと思うほど誘ってくる。明後日行けばなつさんに会えるだろうか。そう考えたが、そんなことを期待するのはやめよう。沼にハマって抜け出せなくなった人は何人も見てきた。その度に自分は絶対にそうなりたくないと思った。なんと返信しようと迷っていると、「お前のことかっこいいって言ってる子が何人かいてさ、せっかくだし会ってみたら?」と追いL〇NEが来た。他の人を抱いたらあの人に囚われずにすむだろうか。そう思い、明後日は行くと返信を返した。
それから約2週間。俺はすっかりバーにハマり、先輩とほぼ毎日時間が合えば行くことになっていた。ありがたいことに俺はルックスの良さもあり大人気で行くたびに何人もお誘いをくれる。その度に相手を適当に選んでお持ち帰りをしていたが、最近は2回目を媚びるやつが面倒になってなつさんの気持ちが少しわかる気がする。
🍵 「いるまちゃん今誘ってきた人この前の子じゃない?」
📢 「あーね」
🍵 「結構良かったって言ってたじゃん、いいの?」
📢 「俺1回寝たやつとはもうシねぇ…」
🍵 「なんで?」
📢 「経験上めんどい」
🍵 「あー高校時代やりチンだったんだったね」
彼はすち。少し前にこのゲイバーで出会い仲良くなった。今では先輩と3人でバー以外にも飲みに行く程の仲だ。年は俺より2つ上だが、タメ口でいいと言われたため、友達感覚で話している。俺と同じタチ専で清楚なのに危ない人感があるらしく、M属性のネコ専から大人気である。
🌸 「ごめーん!遅くなった!」
🍵 「あ、らんらんお疲れ」
🌸 「こさめいる!?」
📢 「いねぇーっすよ」
🌸 「ちぇっ」
🍵 「相当気に入ってるね」
🌸 「だって好みどストライクだし、可愛いし、相手も俺のこと気に入ってるってぽいし…あー、、付き合いたい」
📢 「重症だわ」
🌸 「そんなこと言ったって!すちだってあの子一点狙いじゃん!!」
🍵 「…」
📢 「その沈黙こえぇよ!」
🍵 「そういういるまちゃんは本命いないの?」
先輩は相変わらずこさめとかいう俺とタメのネコ専に一途だし、すちも少し前に友達に無理やり連れてこられた初恋もまだなウブ男子に一目惚れしてまた来ないか待ってるし、話を聞く俺の身にもなって欲しい。
なつさんとは初めて寝た日以来、会ってもないし連絡もしていない。何人か別の人を抱いたが、やっぱりあの人ほど昂らないしまた抱きたいとも思わない。連絡を交換してくれたのは気まぐれだとは思っていたが本当に連絡してこないんだなと思い、本当は心のどこかで期待してしまっていたのかもしれない。なつさんは2回目はしない主義って噂だし、俺から連絡すると多分めんどくさがれる。俺は自分から連絡してなつさんに嫌われるのを怖がっている。ひょっとしたらとっくに沼にハマって抜け出せなくなってしまっているのかもしれない。
🌸 「おーい?いるま?」
📢 「あ…なんの話でしたっけ?」
🌸 「いるまに本命はいるのかっていう話」
📢 「俺が?いるわけ笑」
🌸 「確かに〜お前彼女もいたことねーもんな!でも、魔性の花には虜にされてると思ったのにな〜」
🍵 「え?いるまちゃん付き合ったことないの?しかも魔性の花…?」
🌸 「あーこいつめっちゃ遊んでたけど、誰かを好きになったこととかないから付き合ったことねーの」
📢 「うっせーな…別にいいだろ」
🌸 「童貞はとっくに捨ててるのに初カノまだとかほんと笑えるwあ、でももう彼女じゃなくて彼氏ができる可能性の方が高いか」
📢 「…そうだな」
🍵 「え、それで魔性の花の話は?」
🌸 「あーそれね…」
こんな感じで1時間くらい喋っていると先輩はお目当てのこさめを見つけ速攻ホテル行き。すちは諦めて帰ると言い、俺も今日は誰かを持ち帰る気分では無かったため、そのまま店を後にした。
店の外にでると空はもう真っ暗で厚い雲のせいで月も見えなかった。すちとはその場で別れを告げ、俺はぶらっと神社に寄ることにした。受験が終わってからはお礼参りの感覚で通っていたが、いつの間にか心の拠り所になっていたのかもしれない。雨が降ってきそうだなと思い俺は神社へと急いだ。
🌸 「ねぇ〜いるまー!最近付き合い悪くない??」
📢 「別に…」
🌸 「だってあれから5日も来てないじゃん!!」
📢 「先輩が毎日行き過ぎなんすよ…」
🌸 「そういうお前だって毎日のように行ってたじゃん!」
📢 「だってもう1回ってせがんでくるやつがうざすぎんだもん…」
🌸 「まーまー…ってあれ!?」
🌸 「ねぇ君!」(ガシッ
👑 「ふぇ!?なんですか!?…あっ!」
🌸 「同じ大学だったんだ!やほ!」
👑 「この前はどうも…」
📢 「…誰?」
🌸 「すちのお気に入り」
📢 「あー…お前は会ったことあるんだっけ?」
🌸 「そ!その日すちと一緒にいたから」
👑 「あの…」
🌸 「あ!こいつ俺の高校時代の後輩」
📢 「いるまっす…」
👑 「なら1年生なんだ!初めましてみことです!俺2年やからよろしく!」
🌸 「え!タメかよ!初知りだわ!」
👑 「よろしく!らんくん!」
🌸 「こちらこそ!てか、すちとどうだった?ぶっちゃけもう1回アリ?」
👑 「ちょっ…」
🌸 「大丈夫!いるまもバー仲間だから!」
👑 「あ!そうなんだ…いや、、実は…会いたいけど…1人じゃちょっと…////」(カァー///
🌸 「なるほど…?(脈アリかぁ〜)」
🌸 「じゃあ!今日どうよ??」
👑 「うぇぇっ!?」
はぁ…こいつら盛り上がりすぎだろ…人が悩んでるって時に、、、てか、すち両思いやん(多分)先輩もどうせすぐこさめとくっつくんだろうし…うらやましー
俺には好きな相手も気になる人もいないが、周りの人間が幸せなのに俺だけ不幸とか納得いかない。こんなときになつさんの顔が浮かんでくるのは病気なのだろうか。ぐるぐると考えながらスマホで好きなブランドの服を見漁っているとメッセージアプリの通知のテロップが突然バイブ音と共に顔を出した。びっくりして通知をタップしてメッセージを開いてしまった。
🍍 「今夜どう?」
一瞬固まってしまった。ちょうどこの人のことを考えていたからか都合がよすぎる。夢なのではともう一度見返してみると「既読はやw」と追いL〇NEが来ている。
📢 「今スマホ触ってたんですよ」
🍍 「あーはいはいw」
📢 「ほんとですって」
🍍 「別に疑ってねぇよww」
🍍 「最近忙しくてまともに連絡できなくてごめんなw寂しかったろ?」
📢 「全く」
こんな会話ですら心がきゅうっとなってしまう。数週間連絡もしなかったのに、この会話だけで満たされてしまう。どうやら俺は本気で病気になったらしい。1回抱いただけの相手に心を奪われるなんて、やりチンの名が泣くわ。
🍍 「で、どうなん?行ける?」
どうせこの人は俺のことをちょうどいい遊び相手くらいにしか思っていないのだろう。この数週間連絡をよこさなかったのも、忙しいなんて言い訳で他の人と毎日遊びまくって相手が捕まらなくなったからそういえばと思い出して連絡してきたのだろう。そんなことは分かっていても嬉しいものはしょうがない。今なら俺に抱かれたいと寄ってきた高校時代の女子たちや2回目をせがんでくるゲイバーの男たちの気持ちが少しわかった気がする。さっきまでムッとしていた口角が少しずつ緩んできている。表情管理をしっかりしようと意識するが、おそらくちゃんとできていないだろう。俺は緩む口角を手で隠しながらYESの返信を返した。
🍍 「お、久しぶり」
📢 「どーも…」
前より露出の少ない服だが、スタイルの良さと服のセンスのお陰で腰周りがだいぶエロい。前回あった時より伸びた前髪が紅い瞳を隠していてそれがまた魅力的に感じる。ピアスは相変わらずからんからんと音を鳴らし、なつさんの美しさを引き立たてている。だが、この数週間のうちに何があったのか少し痩せておりやつれている。なにより、目の下よクマが半端じゃない。
📢 「大丈夫ですか…?疲れて見えますけど」
🍍 「あー…これ、忙しいって言ったじゃん」
📢 「それでそんなになるんですか?」
🍍 「あーまーね…いつものことだし、もう忙しい時期終わったから大丈夫」
📢 「でも…」
忙しいなんて嘘なんて考えていた自分が馬鹿馬鹿しくなる。流石にこんな姿を見たら嘘じゃないと信じるしかない。そういえば初めてシたときも今ほどじゃないが、うっすらクマがあって疲れているのかなと思った記憶がある。
📢 「そんなに疲れてんなら帰った方がいいっすよ!俺送ります」
🍍 「いや!いいから大丈夫だから!」
📢 「いや…でも」
🍍 「いいから、ホテル行くよ」(グイッ
📢 「ちょッ!なつさん!!」
そのまま引きづられるようにホテルに連れていかれ、ベットに押し倒される。今日は気温が少し高かったからシャワーを浴びたいと言っても聞かず、俺の上にいきなりまたがってきた。それでも引かずにシャワーを浴びようと言うと痺れを切らしたなつさんが俺のズボンのチャックを下ろし半勃ちになった肉棒を咥えようとしている。
📢 「ちょ…!まじで!いい加減…」
ペロッ♡グチュッヌトォ〜♡♡
📢 「ふッ…んッ…!!////」
今日のなつさんは顔色だけじゃなく行動もおかしい。俺の話も聞かないし前は感じかれなかった余裕のなさを感じる。一体何があったのか。忙しいと言っていたが何かバイトでもしているのだろうか。こんなに必死になるんだから、何か忘れたいことでもあるのか。自分で考えていても答えが出ないようなことを考えていると下半身がビクビクし始める。流石と言っていいほどの舌使いで俺はあっという間に射精してしまう。
📢 「う”ッ…くっ…!!」
📢 「はぁ…なつさん…」
🍍 「…早く、、次…」
📢 「ちょっと待って!!」(ガシッ
🍍 「何?早くして!もう欲しいの!!」
📢 「ダメだ!」
🍍 「なんで!!」
📢 「なんでそんな必死になってんのか知らねぇけど、あんた顔色酷いし今にも寝そうなの分かってねぇの?」
🍍 「え…眠そう?俺が?」
📢 「そうだよ!ヤりたいんだったら明日にでも付き合ってやるからもう寝ろ!!鏡見てみろよ」
🍍 「おれ…そんな、に…」(ウトウト
🍍 「ごめ、、いるまの隣…安心する…スー…スー…」
📢 「はぁ…!!なんなんだよもう!」
顔色やばいから心配してんのに、こっちの話しみ聞かずに誘って来やがって…!!しかも余裕のないこの人をみて興奮して勃たせるとか…!あぁもうまじで!!こっちがどんだけ我慢してると思ってんだよ!!しかも安心するとかなんだもまじで!!きゅんとするじゃねーか!ふざけんじゃねぇよ!!(脳内再生0.02秒)
そんなことも知らずにベットで寝ているなつさんを見ていると俺の下半身はビンビンに完勃ちをしていた。罪悪感に狩られながらもなつさんの寝顔を見ながら2、3発抜き俺も隣で眠りについた。
沼にハマらないように初めから気をつけはしていたが、いつの間にか見事にハマってしまっている。弱っているところを見たからか余計にこの人が可愛く見えてしまう。絶対に好きになりたくない。好きだと認めたくない。そんな思いとは裏腹に俺の心は加速していく。誰かこの気持ちを止める方法を教えてくれ。
赤い花と言えば皆様は何を想像しますか?
___俺はきっと”彼岸花”と答えるだろう
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