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※モブ有
教室に行く前に職員室によって行けと奏斗に言われ、職員室へ向かう。
「しつれーしまーす…。」
扉を開けると全員の目がこちらを向く。
なんとなくこの瞬間苦手なんだよなぁ。
「えーっとぉ、」
「あ、転校生の渡会さんですね。こちらに。」
そう声をかけてきたのは、
「ぅえ、加賀美さん⁉」
「？はい。先生ですよ。」
加賀美ハヤトだった。
さすがに先生は攻略対象じゃないよな！？
『さすがにです。』
その言葉にホッとしつつ、説明を受ける。
もっとも、頭に入ってきたのはクラスが1－2で奏斗が同じクラスということだけだが。
「ありがとうございます…。」
「はい、どういたしまして。教室へはわたくしと一緒に行きましょう。」
「はい‼‼」
教室は4階にあって、校舎が広いことを改めて実感する。
朝のチャイムが鳴った。
「皆さん、おはようございます。」
先生が教壇で挨拶をする。
その様子を廊下で眺めた。
「皆さんはもう知っているかもしれませんが、今日から転校生が来ます。」
「どんな子かなー」
「可愛い子かなー」
「はいはい、静かに。それでは、入ってください。」
緊張しながら扉を開ける。
教壇に立ち、生徒の方を向いた。
「渡会雲雀です！よろしくお願いします‼」
にぱ、と笑いお辞儀をする。
顔を上げるときに奏斗と目が合って小さく手を振った。
教室の全員が奏斗の方を向く。
「え、知り合い？？」
「あー。まぁ幼馴染。」
「まじかよ‼」
「はいはい、静かに‼何か質問等はありますか？」
「はーい‼」
「じゃぁ、モブ男☆ダゼくん。」
「えーあー…。身長何センチ！？」
「183‼‼」
「でけぇ‼」
「ほかにいますか？」
と、まあそんなこんなで朝のショートは終わった。
席に着くと周りに人が集まってくる。
人見知りを発揮してしまい戸惑っていると奏斗がやってきた。
「はいはい、離れてー。ひばとこれから校舎見て回るんだから。」
「ずりぃ‼彼氏づらすんなよ～。」
「いくよ、ひば。」
「あ、おう。ごめんなぁ。」
奏斗に手を引かれ教室を出る。
通常の奏斗はこんなことしねーな。
ふいに奏斗が振り向いていった。
「雲雀。お前は可愛いんだから、もっと自覚しろ‼‼」
「何を⁉」
「はぁ…。いいけどさ。」
奏斗の言っている意味が分からなくて首をかしげる。
ふと、すれ違った人がハンカチを落としたことに気が付いた。
「あの、これ。落としましたよ。」
すぐに拾い、声をかける。
「あぁ、ありがとうございます。…あれ、あなたは…。」
振り向いた彼の顔が見える。
「…。アキ、ラ？」
「私の名前をご存じで？」
「あ、いや、その…。し、知り合いに似ていて。」
「そうですか。ハンカチ、ありがとうございます。渡会、さん？」
「え？」
「うわさは聞いてますよ。転校生の渡会雲雀さんですよね。」
「あ、はい…。」
「おい、お前、ひばに何してんだ。」
「おや、これは失礼。では。」
アキラが去っていく。
なぁんか、雰囲気違うな…。
「ひば、大丈夫？なにもされなかった？」
「ハンカチ渡して何されるんだよw」
「いや…。」
「とりあえず、校舎回ろうぜ。」
「うん。」
――――――――
加賀美ハヤト 教師
雲雀の担任であり、同僚と仲がいい。
雷ゴリラというあだ名があるとかないとか。
四季凪アキラ 好感度10％
冷静沈着だが、BLを見ると発狂するかも。
笑顔の裏で何か企んでいる…？
まだまだ続くよ。頑張ってね。
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