テラーノベル
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季節に関するお話です。
今回は❤️🩵です。
梅雨の時期には珍しくあたたかな光が差し込み、誰もいなくなった教室を橙色に染めている。
しかし、窓の外を見ると葉に雫がついており、太陽の光に照らされてきらきらと輝いている。
そんなあたたかな空気に包まれながらひまなつはペンを走らせていた。
教室に響くペンの音が何気ない日常に彩りを加えていた。
「なつくんー!」
「帰ろっ!」
元気な足音と声とともに教室に顔を出したこさめはパタパタとひまなつの元へと駆け寄った。
「おー」
気だるげな声とは裏腹にすばやく準備をして鞄を持ち、こさめの隣に並んで歩き出す。
2人で家までの道をゆっくりと歩く。
他愛もない話をしながらもこさめの意識は別の方に向いていた。
(なつくんと手を繋ぎたい)
今までに手を繋いだことがないと言うのは嘘になる。だが、いつもひまなつの方から手を繋いでくれており、自分から繋げるようになりたいと思っていた。
思わずひまなつの手の方に意識が向いてしまい、ぼうっとしてしまう。
そんなこさめのことを内心心配しながらもその原因を聞き出せずにいるひまなつ。
2人の間に微妙な空気が流れ、会話が止まる。
何か会話の種がないかと周りを見渡したとき、笹の葉が目に入った。
「「あ、笹」」
思わず2人の声がはもり、顔を見合わせて笑う。
「七夕の笹の葉かな?」
「もうそんな時期か」
「あそこに短冊がある!」
「あぁ、『ぞうさんになりたい』って書いてある。」
「かわいいね」
こさめはふと思いついて聞く。
「なつくんは願い事ないの?」
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ひまなつは少し考えてから言った。
「ないかな」
「えっ、ないの?」
「うん、もう俺の願いは叶ってるから」
そう言ってひまなつは微笑んでこさめを見る。
(なんだろう?一日中ゲームするとか?
でも昨日まだできてないって言ってたし、、、)
「こさめと付き合えたこと」
「えっ///」
思いもしない言葉に顔が赤くなるこさめ。恥ずかしくなって足を止め、顔を手で覆ってしまう。
「あれ?こさめ?恥ずかしがってんの?」
目を細めながら、からかうように顔を覗き込んでくるひまなつ。
余計に恥ずかしくなって顔を伏せてひまなつの胸をぽかぽかと叩くこさめ。
そんな2人を学校を出たときよりも日が落ち、グラデーションがかった空と橙色の光が包み込んでいた。
「ほら、行くよ」
そう言ってひまなつは手を取って歩き出す。悩んでいた原因でもあった手を繋ぐことができ、こさめは思わず顔を上げ、ぱっと笑顔になった。
すっかり元気になり、再び話し出す。
「こさめはねー」「願い事あるの!」
「なにー?」
「ないしょ!」
「言ったら叶えられなくなりそうだから!」
「七夕の日に教えてあげるっ!」
そう言って軽くひまなつの手を引きながらまた、2人揃って歩き出す。
そんなこさめを可愛く思いながら手を握り返す。
(絶対七夕までに自分から手を繋いで見せるんだから!)
そう誓うこさめを応援するかのようにあたたかな風が吹き、笹の葉が揺れていた。
七夕の前のお話でした!
七夕当日に続く(?)
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
次の話もお楽しみに。
コメント
1件
読んだよ〜〜!!😭💕💕 こさめちゃんが自分から手繋ぎたいって頑張ってるところ、もう可愛すぎて胸がギュってなった!!しかもひまなつくんの「もう願いは叶ってる」って台詞、エモすぎでしょ…それで「こさめと付き合えたこと」って言うのずるすぎる〜〜っ!!照れてポカポカ叩くこさめちゃんも尊い…七夕編も絶対読みたいから続き楽しみにしてるね⋆♡