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夜「はぁ〜…」
背伸びをする
国「お前がこんな時間まで残るなんて珍しいな」
現在_夜の十時過ぎと云った処か
夜「これを終わらせなきゃ_明日からまたサボれないからね」
国「その思考をなんとかしてくれないか…」
夜月は書類仕事は面倒くさいと云って放り出すが_
一ヶ月に一回、全部終わらせる。
太宰よりはマシだろうか
パタン…
夜「私は帰るよ。明日書類見といて」
国「判った。俺ももうそろそろ帰るか…」
パチッ
明かりが消える
ガチャ…バタン
国「また明日」
夜「じゃあね」
そう云って分かれる
・
コツコツ…
暗い夜道に自分の足音だけが響く
夜「もうこんな時間だから開いてないかぁ…」
晩ごはんをまだ何も食べていない状況である
逆に考えた。
良く持ったなと。
そんな時、前から足音が聞こえる
電柱の明かりに晒されると_
夜「…条野」
条「奇遇ですね。こんな処で会うなんて」
猟犬の一人_条野採菊
異能力_千金の涙がすごい厄介な…おもろい奴
夜「私からしてみれば絶対奇遇じゃ無いと思うんだけど」
条「へぇ…根拠は」
私は指を立てる
夜「だって_”君、探偵社の昼時間から見張っていたでしょう?”」
彼女は薄く微笑む
私には寒気しかしなかったのですが…
夜「…返事が無いと云う事は当たっているんだね」
まぁ…当たっていますが
夜「何の様?真逆また猟犬に”戻れ”とか?」
条「……」
彼は無言になる
夜「真逆_
プスッ
首に何か刺さる
夜「ッ…」
そのまま視界が暗転した
・
薄っすらと目が開く
私はため息をつく
案の定…と云った処だ
どうも‥此処にいると血の生臭い匂いで好きじゃ無いんだけどな…
あの人、知らないのかな…
夜「はぁ…」
此れもまた案の定。
手首が鎖で繋がっている
ご丁寧に鍵穴なんて存在しない
はぁ‥面倒くさいと思う
ガチャ…
条「あ、起きました?」
夜「…女性を夜道で拉致して監禁するなんてサイテー!(高い声)」
条「私だってやりたくてやってる訳では無いんです(怒)隊長の指示です」
福地さんがかぁ…
面倒くさいな…
あの人関わりづらいからなぁ…
ガチャ…
また誰か入ってくる
鉄「む…起きたか」
末広鉄腸君…今までで一番まともな気が…
条「今絶対失礼な事考えたでしょう」
夜「何の事かな?」
態と白々しく答える
条「貴方ですねぇ…」
ヒュンッ
首に刀を突きつけられる
条「自分のいる位置が今、判っています?少しでも違う答えを云ったら殺しますよ?」
わぁ…
いや、別に殺してくれるなら本望なんだけどさ…
此処は、なぁ…
だって此処_
ガチャッ
燁「儂の玩具が来たとは本当か!!」
夜「えぇ…」
燁子さんの拷問部屋なんだもの。
入りたくないよ
今までは逆に見てたけどさ、
いざ此処にいると怖。
今ならやられた人の気持ちが理解出来るわ
燁「夜月!久しいのぉ!」
夜「夜月って書いて儂の玩具と呼ぶの辞めてもらえます…?」
燁「何を云っているんだ?お前は玩具じゃ!」
価値観バグってるぅ…
ピリッ
少し空気が変わる
福地さんのだな…
ガチャ…
その時の反応には少しばかり驚いた_
福「おお!夜月!!元気にしていたか?」
夜「…通報しますね」
福「誰に!?」
そんな時、少し空気が変わる
福「さて…本題に入ろうか」
燁「今日、お主を誘拐してきたのは他でも無い_
”私が猟犬に戻る事”
夜「…ですよね」
彼女はため息をつく
夜「今更過ぎるって…」
条「でも_”裏切り者”の言葉は考慮されませんよ?」
夜「…変な誤解を招かないでくれるかい?」
条「どういう事です?」
彼女は嘲笑う
夜「私は裏切ったんじゃあ無い。”予定していた裏切り”だ。」
その瞬間
ピッ
首に刀が構えられる
夜「…どうしたんです?燁子さん」
燁「そんな気持ちで猟犬に入ってきたんだったら今此処で死ね」
シーン‥とした空気が流れる
ガチャ…
嗚呼…猟犬の五人目か
立「すいません!遅れました!」
凄い場違いの空気に彼も一瞬固まる
そして扉を閉めようとする
ガシッ
止められる
条「今、此処で帰ったら一生恨みますよ?」
立「はい、すみません…」
その時_
燁「ふふ‥かかか!」
燁子さんが急に笑い始めた
燁「やはりお主はいいのぉ…どんな状況でも動じない。流石は元猟犬の扉と云った処か」
夜「…」
燁「だがのぉ」
ググッ…
押し込む力が強くなる
燁「隊長を裏切った行為は万死に値する」
夜「…じゃあ、今此処で殺せば良いじゃ無いですか」
彼女はニコッと笑う
夜「殺してくれるなら喜んで」
そんな回答に燁子さんも驚いたのだろうか_
一瞬固まっていた
ピッ
刀が離れる
少し出血していた
燁「此れだからお主は面白いんじゃ」
燁子さんも笑う
夜「‥そうですね」
条「話を戻しますよ」
条野が戻す
条「貴方には”強制的”にでも戻っていただく」
夜「…戻す気ある?」
彼女は鎖をジャラッとさせる
夜「この鎖、異能力無効化は無いよ?」
条「勿論。隊長と燁子さんがいるので」
夜「へぇ…」
何処か含みのある笑顔だ
ああいう後は何か起こるから嫌なんですが…
夜「てか普通に探偵社に戻らさせてよ。裏切り者なんか入れちゃっていいの?」
福「儂が許可した」
福地さんがか…
福「お主は入ればいずれ猟犬最強となる。だからじゃ」
その時_
ドクンッ
夜「はぁっ‥はぁっ‥」
呼吸音が荒い
心音も速くなっている
夜「燁子さんさぁ…ちゃっかり毒入れるの止めてもらえる?」
条「!!」
毒‥?しかし何処で
燁「しょうがないじゃろ?こうでもしないと話を聞かないと思ったんじゃ」
「それにやはりお主は強いな…その毒は触れただけで死ぬ致死毒じゃ」
鉄「生きているのが‥ふっ、不思議な‥ふっ、ぐらいだな」
条「此処で筋トレしないで下さい。心音が煩いです」
立「触れたら死ぬのに…なんで生きているんだ」
夜「…」
なんで…ねぇ
というか冗談云ってられなくなって来たな…
視界がボヤけて来た
あの人…本当に性格ヤバいな…
燁「さぁ、どうする?逃げるか?解毒剤を飲んで此方に来るか?」
夜「…そんなの決まってる」
バチッ
鎖が解ける
夜「私は探偵社員だよ」
燁「ほぉ…やはりか」
体がポキポキと鳴る
夜「さぁ…誰からいく?」
鉄「俺から行こう」
刀を構えて突進してくる
私に異能力が効かないのを判っていての突進だな…
夜「まぁ〜…鉄腸君にしては良いんじゃないかな?」
「ただし」
パシッ
刀を受け止める
夜「動きが単調過ぎる。此れじゃあ相手からしたら攻撃が読み取れちゃうよ?」
異能力が発動する
鉄「む…」
その場で動けなくなった
条「やっぱりですか…」
流石、条野。
此れは判っていたみたいだねぇ
夜「じゃあ、まぁ」
条「!?」
目の前から消える
次に現れたのは_
夜「今度は此方から行くのも面白いかもね」
私の真後ろだった
条「ッ…!?」
その速度について行けず_
夜「異能力失格」
動けなくなった
その瞬間_
ビュンッ
目の前に鉄パイプが飛んできた
夜「君かぁ…」
立「何か良く判らないが、お前を止めるんだろう?」
夜「まぁ‥合ってるかもね」
次々に金属が飛んでくる
夜「よっ…ほっ」
あの子もねぇ…だいぶ使える異能力だよね
まぁ、私の前だと意味は成さないけど
夜「異能力失格_「重力操作」
その時、飛んでいた金属片が全て止まる
立「な…!?」
夜「君は、見た事あるだろう」
ポートマフィア五大幹部の一人_中原中也の異能力だ
彼はポートマフィア所属だから見た事あるはずだねぇ
ポンッ
彼の肩に手を置く
夜「まぁ…速さは上がったんじゃないかな?」
立「…そう云いながらちゃっかり異能力使うの辞めてもらえますか」
まぁ、動けなくした訳だ
夜「悪かったねぇ」
そして_
ガキンッ
福「…」
夜「それは使わせないよ」
あの刀は厄介なものでね…
異能力無効化を持っていると云えど、だね
その時_
ドォンッ!
大きな音が拷問室に響く
嗚呼_成る程
燁「今の一撃を避けるとはやるのぉ」
燁子さんの鞭か…威力増して無い…?
前見た時よりも強くなってる…
燁「ちょこまかとすばっしこいのぉ」
夜「そうですか?」
当てられそうになっては逃げている
避けられると云えど、相手は猟犬の副長
否…別に本気出せば勝てるけどさぁ…面倒くさいのよ…
その時、体の活動時間と云う名の_毒の周りが限界を迎える
ドサッ
倒れかける
燁「やっと‥か」
夜「ッ…」
頭が痛いッ…ズキズキするッ‥
福「燁子君、時間を稼いでくれてありがとう」
燁「この燁子、隊長の為なら御身を捧げます♡」
なんとなく最初から目的は判っていた
しかし…此れでは思うツボになっちゃったな…
福地さんの手には注射器が握られている
福「すまんの…夜月」
夜「最‥悪」
プスッ
夜「と云う事なんだよ!!」
国「は…?」
太「え…??」
現在時刻14:32
国「待て待て…何故第一昨日帰った時に襲われている」
夜「えぇ…何かまた入ってほしいって…」
太宰が苦笑する
太「先輩も‥先輩だけどね」
夜「何が?」
説明しよう!
あの後どうしたかと云うと_
真逆のあれは演技で全員動けなくして帰ってきた!!
そして現在に至る!!!
敦「なんか…」
「…スゴイデスネ」
敦君が半歩後ろに下がっている…
夜「そんな引く事かい??」
国「まぁ…無事なら良かったが」
太「しかし…災難だったねぇ」
夜「最悪だよ…毒盛られるし…」
国「猟犬相手に生き残れる方が不思議なんだが…」
そんな日だったとさ