「はぁ……。」
ため息がつく。なんでこんな所に来てしまったのだろうか。
Sに無理矢理心霊スポットなどに連れて行かれ、何も無いまま帰宅。体力だけが無くなっていく。
今回は絶対イルから!…とSに言われた。しかし俺を連れていく時にいつも言っているので全然説得力がない。皆無だ。
ま、それでも暇なので一応ついて行くのだがな……
さて、自己紹介をしようか。まず、S。まぁ佐藤という事にしておこう。続いて、M。松田全員男。という事で、
本編に戻る
さて、まず事の始まりは昨日の夜佐藤から
「なぁ!明日の夜に心霊スポット行こーぜ!松田も誘ってある」
「……」
「なんか言えっての」
内心、めんどくさいなぁ。や、またかよ……と言う感情しかない。しかし何を思ったのか、
「分かった」
と言ってしまった。佐藤はよしっと言っている。電話ごしでも分かる。ガッツポーズをしている事を……しかも、俺が集合場所は?とか何時?と聞く前にガチャ…と電話を切ってしまった。クッソーあのヤロー……とか思いながら静かに机を叩く。バンっ!と言うよりかはパン……だろう。自分からしたらこんなんだが、隣からウルセェー!と苦情が入ってしまった。もう1回電話をかけて、場所と時間を確認する。場所は松田の家の前、9時集合 だそうだ。松田の家は歩いて30分位だな。そして、8時20分位に家を出て、集合場所につく。全員揃ったら車に乗る
そして現在
1時間して例の場所に着いた。正直車が苦手なのでもうヘトヘトだ……気持ち悪い。佐藤からA村の話を聞くと、A村には村どうしの戦争?に巻き込まれており、刀や、弓などがまだそこら辺に落ちている事もあるらしい。で、その戦争で村人が全員殺された。ここに来た人の体験談によると、「落ち武者がいる」だとか「女の子の幽霊」だとか……様々な幽霊を見かけるようだ
「ふぃ〜!雰囲気あるな……」
「まぁ、心霊スポットだからそうだろ」
と、松田がツッコム。松田ってのはツッコミ役として必要不可欠なのだ。まぁ、そんなんでギャーギャー話していると、ガサガサッと草を踏む音がした。なんだ?誰だ?等と考えていると、女の人がハァハァと荒い息で通り過ぎて行く。一瞬、助けでも求めて来るのかと思ったが、まるで見えていないようだった佐藤が「なんだなんだ?」と言っているうちに鎧を着た侍?みたいなヤツが出てきて、弓を放った。矢がこちらに飛んでくるハッ!と目を瞑る。矢が透き通って行った……佐藤と松田も見たらしく、絶句していたそして後ろから叫び声……女の……叫び声。まさか、さっきの女の人……死んだ?と思った自分達が女の逃げた所へ寄ると、女が死んでいた。そして、後ろから侍がやってきた
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
と佐藤が謝っている。きっと怖いのだろう。俺も死ぬほど怖かった。しかし、女の死体がどんどん透明になっていき、消えた……その時、侍も消えていた。霊……と言うには少しばかり不自然だった。松田曰く、あれは恐らくこの「土地」に「染み付いている」のだろうと。馬鹿げている。染み込んでいる……か。村を見渡してみると、不思議なことに火事が起きていたり、叫び声が聞こえて来る。自分達は急いで車に乗り込んでその村を去った。帰る途中事故にあいそうになったが、何事もなく帰れた。
土地の記憶
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!