こんにちは
早速どうぞ
⚠注意⚠
ナチ日帝
NLです
何でも許せる方のみどうぞ
日帝「はぁ……」
ある日の、夕方一人の女性がため息を吐く。いつもの様に、家でテレビを見ているのだが今日はどうやらついてなかった日らしい。
何故、そう思うのかは朝起きた時から、悪い事しか続いてないからだ。
日帝「………」
最悪だ……。朝から寝坊はするし、目覚ましい時計も何故か止まっていたし、朝ご飯の魚を焦がすし、廊下では何も無い所で転けそうになるし、今日に限って雨が降るし、びしょ濡れになりながらようやく帰れたと思ったら、忘れ物をするし……ついてない…。
日帝「!」
しまった……。洗濯物を取り組むのを忘れていた…。
本当に、今日はついてない。悪い事しか起きてないこの日に、そんな日もあるかと思うが流石に悪い事が起きすぎだろとつい思ってしまう。
ベランダの場所までトコトコと可愛らしい音を立てながら歩き、窓の外を開ける。
まだ雨が降っているなと感じ洗濯物を取り込む。薄暗い天気に幽霊が出そうな雰囲気……。思わず、目を細めてしまう。時間は、夜の8時頃、時計がコツコツとなる音と少し照らされている、他の家の窓の灯に雨がザーザーと激しく降っている音が、虚しさを感じる。
一週間前、弟達が出張に一ヶ月行ってしまい、家には日帝一人だけだ。一人で家で過ごす等、周りからは、社会人になったら、普通だろと思われるかも知れないが、数十年間ずっと弟達と過ごしてきた日帝に取ったら、一人で家に過ごすなんて初めてだなと考える。
本当は、社会人になったら一人暮らしをしようとしたが、弟達が「実家暮らしをして欲しい」と何度も頼まれ、可愛い弟達の頼みに思わず了承してしまった。
日帝「……私も甘いな」
自分は弟達を甘やかし過ぎては居ないかと考えてしまう、自分でも分かっているのだが私は、弟達に甘い、特に頼み事をされては中々断れない。
その行動のせいで、弟達が少しと言うかかなり甘えん坊になってしまった。だが、仕事や大事な用事になると、急に一変し、真面目モードに入る。
その時になると、可愛いからカッコいいモードになる。コレが言えば、ギャプ萌…?と言う奴だろうか。最近の、言葉は良く分からないな……。
日帝「良し……」
そうこうしている間、洗濯物を取り組む事ができ早速畳む。
ベランダから、部屋に入るとさっきまで薄暗い場所に居た為、家の灯に思わず安心感を得る。明るい場所は好きだ。自分が孤独では無いと思えるから。
日帝「…………」
誰も居ない。いつもなら、海や空がドタバタとアイスの奪い合いをしたりして、私が叱っていた。ソレが、当たり前の日常だった。だが、今は違う。誰も居ない。
日帝「……少し」
寂しいと感じてしまう、大日本帝国も弱くなった物だ。一人で過ごす事くらい、敵を殺すよりずっと良いに決まっている。
日帝「……」
辞めよう。この話は、気分を暗くする。明るい話にしよう。だが、明るい話は何だろうか。最近は、仕事のし過ぎで休んでいなかったからな。
日帝「ぁ……」
気づけば洗濯物が畳み終わっていた。気づかなかった。何だが、頭がボーッとするし……気が緩んでいるのか…?
ふと、仕事の資料をまとめて欲しいと言う上司からの言葉を思い出した。完全に忘れていた。
私は、急いで冷たい廊下を歩きながら仕事用のバックを手に持つ。ガサゴソと探しながら、数分経った頃、ようやく会社の資料を見つける。安心した日帝は、今日も真っ白い自分の部屋で仕事をする。
日帝「えっと……此処の資料を書いて…ソレから…」
目を擦りながら、顔を上げると鏡を見た。そして、自分の顔の醜さを見る。
何週間は寝ていないのだろう隈が酷く、ご飯も朝はしっかり食べるが、昼は抜いて晩は栄養剤を飲み込み、痩せ細った身体。目は死人の様に虚ろな瞳。何処の、幽霊かよと自分でツッコんでしまう。
日帝「そして…後…は……」
吐き気止めや頭痛薬を水でゴクリと飲みながら、自分の側にコップを置く。頭を額に当てながら、冷えピタも貼ろうかと考える。
日帝「あ……コレも……して…」
身体が重くなってくる、字を見るとめまいに襲われる。何より、眠たい。瞼が、痙攣を起こしそうだ。必死に耐えようとするが、もう日帝の身体は限界を超えているのに本人は気づいてなかった。
日帝「ッ…!」
目の前が急に真っ暗になる。身体が机に向かって思いっきり倒れ最後に聞いたのは、バタンと小さな音が耳に響いた。
ピーンポーン
???「日帝、すまん忘れ物を届けに来たんだが…」
「…………」
何も聞こえない……。聞こえるのは、隣に居る煩い奴の声だ。と言うか反応が無い……?日帝は、もう帰ってきていると思うのだが…。
???「日帝ちゃん!イタリーも来たんね!」
私の、後ろからうさぎの様に、ピョコと顔を出す。お前今は、夜中だぞ、静かにしろ。文句を言おうとはたその時、小さくバタンと何かが倒れる音が聞こえた。
ナチス「!」
普通の人なら、聞き逃すくらいの小さい音だったかも知れないが、私は耳が良い。どんなに小さい音でも何でも聞こえる。ソレより…。
ナチス「すまん。入るぞ」
合鍵で鍵穴を刺し、ガチャと言う音を立てながら、中に入る。横のピザ野郎は、驚いた顔をした後ドン引きの顔をした。何だ、何か文句があるのか。
イタ王「何で、日帝ちゃんの家の鍵を持ってるの……」
そんな事か。下らない質問だな。そんなの決まっている。合鍵を作ったからだ。日帝に、もしもの事が起きたら、どうするんだ?コレは、日帝が何かあった時の為に、合鍵を作ったのだ。
横のドン引きをしているピザ野郎をほっとき、部屋の中に入る。
イタ王「ちょ!勝手に入っちゃ駄目でしょ!?」
煩いなお前。聞こえなかったのか?何か、音が聞こえただろ?最近の、日帝の様子からして、絶対何かあった。
リビングやキッチンの方は、真っ暗だったが日帝の部屋らしき所の場所は、灯りがついていた。私は、何の迷いもなく部屋に入る。
イタ王「ちょと!!ナチ!!待って!」
お前、本当に煩いな。静かにしろよ。本当は、私一人だけで、日帝の家に行こうとしたら勝手についてきた分際で、偉そうに指図するな。私は、命令が大嫌いなのは知っているだろ。
ナチス「!!」
部屋の中に入ると、日帝が机に伏せている状態だった。近くに、コップの水や何かの薬の跡が残っている。そして、日帝が手に持っているのは、会社の資料、やっぱり……。倒れたんだな…。
イタ王「ん?どうs、って日帝ちゃん!?大丈夫!?」
直ぐに、騒ぐソイツを無視し私は日帝の側に寄る。耳元から、聞こえるのは、小さい可愛らしい寝息だった。スースーと正常の呼吸をしている為、疲れて寝てしまったんだろうなと推測する。
ナチス「落ち着け、日帝は寝ているだけだ」
日帝が起きたらどうするんだと、パスタ野郎に話す。パスタ野郎は、「どうやって、日帝が寝ていると分かったの…?」とまた、驚いた表現を見せる。
私は、日帝をお姫様抱っこをし私が恐らくこうだろうと推測した言葉を載せると、今度は口を手に当て小さく何かを言う。
イタ王「流石ナチ……頭の回転が早い……」
それくらい、普通だろ。最初は驚いたが。
そのまま、日帝をベットに優しく置き布団を被せる。
日帝「んぅ……」
小さく、必死に目を開けようとしている姿が可愛らしく思えて仕方がない。目は、全然開いてないが、ソレでも頑張っている姿がたまらなく愛おしい。
ナチス「寝ておけ。お前は、本当に無理をし過ぎだ」
日帝の頭を撫でながら、頬に手を添える。眠気のせいなのか、暖かい。やはり、日帝と居ると心が落ち着くな。さっきのイライラが全て無くなった。
ナチス「!」
すると、日帝は私の手を握ってきた。私の手よりも小さく柔らかい手だ。一瞬、戸惑ったが直ぐにいつもの冷静さを取り戻す。
ナチス「どうした?日帝」
出来るだけ、日帝の前は優しくしたい。何故そこまで、優しくしようとしているのかって?好きな人には、良い人を演じたいだろ?まぁ、何より日帝は宝石の様に美しい。そんな美しい人には、いつもの私を見せたくないのだ。だから、出来るだけ優しく良い人を偽りたい。
日帝「……もっと撫でて欲しいです……」
その言葉だけを述べ、日帝はまた気を失ったかの様に再び、瞼を閉じる。後ろの奴の、声が煩いが今は、取り敢えず日帝の言うとおりに従おう。
あ?命令は嫌いだって言ってなかったかって?日帝からの、命令は命令じゃ無い。ただの、可愛いお願いだ。
イタ王「えっと……僕は何したら…」
私の後ろに立っているソイツを見ながら、知るかと答える。
イタ王「はぁ……本当に日帝ちゃん以外は興味が無いね……」
ピザ野郎は、やれやれとため息をつくが、そんな事より、日帝の寝顔が可愛く写真を撮る。日帝の写真は何度か撮った事があるが、寝顔写真は初めてだ。また、自分の机の引き出しに大事に入れておこう。
その後、日帝はナチスから「無理をするなと」笑顔で圧を掛けられ、ナチスから配られた仕事を元に今は、仕事をしている。
因みに、日帝が次の日に出勤をした頃何故か、上司が休んでいたらしい。噂では、風邪だと言われているが本当かどうかは誰も分からない。
ナチス「………」ニコッ
読んで下さり有り難う御座います
それでは、さようなら
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