第四話 評価
正雄はキーをクリックした。
数分待ってみたが特に反応はなく、正雄はだんだん眠くなってきた。
今日はもう寝よう。
このまま誰にも見られないかもな…
それでも良いのかもしれないと思いながら正雄は眠りについた。
翌朝、パソコンの通知の音で目が覚めた。
アップデートか何かの通知かなと思いながら正雄はパソコンを開いた。
「何だ…これ…」
正雄は思わず呟いた。
昨日投稿した写真に何十万件もの反応が来ていた。
・再現度高ぇ!
・この女性について詳しく知りたい笑
・コスプレイヤーさんなのかな?他にも色んな服着てほしい!!
こんな具合でたくさんのコメントが寄せられていた。
寄せられたコメントを読んでいると、だんだん気分が高揚してきた。
きっとみっともない顔をしていただろう。
たくさんの人に高く評価されている……これほど興奮したのは久々だった。
それと同時にもう一度写真を投稿したいという思いが出てきた。
それから、やはり女性と思われているようだった。
女性と思われているのなら、また女性のキャラクターがいいだろう。
正雄は最近流行っているアニメや漫画について調べた。
しばらく最近のアニメ一覧の画面を眺めていると、あるアニメに目が止まった。
それは魔法少女のアニメだった。
数年前の作品らしいが現在でも人気があるらしい。
主人公は普段は女子高生として生活している魔法少女、という設定のようだ。
主人公が魔法少女になったときの服装がいいかもしれないと正雄は思った。
パステルピンクを基調としているフリルのたくさんついた可愛らしい服だった。
ロリータワンピース、というのだろうか。
タイツのようなものを履いているが、着物よりはるかに露出度が高い。
男だと、老人だとバレないだろうか。
心配はあったが、もう一度たくさんの人に高く評価されたいという思いのほうが強かった。
正雄はほとんど迷わずにネットで衣装を注文した。
未だに興奮が収まらなかった。
第五話 夢中
コメント
1件
つづき待ってました! 繊細な言葉づかいで読んでいる自分自身が その場にいるような感じでした! 次も楽しみに待ってます!