桃青
桃…高校3年生
青…?
終始桃視点
天使を見つけた話
「なんだこれ?」
古ぼけた寺の片隅に1つ寂しくおいてある木箱 俺は興味本位で開けた
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桃「あ〜暑ぃぃ”」
赤「アイス食べたぁい!」
黄「屋上で食べるからですよ…」
いつも通りの三人、屋上で昼飯を食いながら春なのに汗ばむ中馬鹿らしく騒いでいた
桃「そういやあお前ら大学行くのか?」
黄「まぁ、僕は行きますよ?」
赤「俺まだ決めてねぇ」
桃「さっさと決めろよ笑」
赤「そおゆうお前はどうするんだよ!」
桃「俺?東京に働きにいく」
黄赤「…えぇ?!」
黄「一人暮らしするんですか?!早すぎません?!」
桃「俺もそう言ったんだけどねぇ、親父がさ…」
桃「ほら、親父俺の事嫌いだからさ、笑」
赤「なにそれ、ひどい!」
桃「だから今年でお前らとは最後」
黄「寂しいですぅ〜」
桃「たまになら会いに行くよ笑」
赤「絶対だからな!」
桃「おう!」ニカッ
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桃「…」
青「?」
なんか箱に天使みたいなの入ってるんですけど? え、何?どゆこと?意味わからんなんで天使が入ってるん?…ちょっと顔幼いか?でも大きさ的に高校生か…?
青「あ、…ぅ」パクパク
…かわいい、お腹空いてんのか?
桃「お前腹減ってんのか?」
青「う、あぅっ…」フリフリ
こいつ喋れねぇのか?言葉伝わってねぇのか?とりあえず狭いだろうし箱から出すか…
桃「手、捕まれ」
青「?」
そっか、言葉わからないのか…とりあえず箱から出すかバタンッ(箱を倒す
青「…?」ヨチヨチ
お〜赤ちゃんみたい、じゃなくて…なんで裸なんだ?てかち○こない…あれも胸もねぇし女でもなさそうだな
桃「お前人間なのか?」
青「く、あっ!あ!」
腕伸ばして抱っこしてほしそうにしてる… え、これいいのか?得体のしれないものさわってもいいのか? もしかしたら宇宙人とかか?
青「ね、ぅ…」ウルッ
桃「あ〜わかったわかった」ヒョイッ
あ〜抱き上げちまった、噛まれたりしないよな?
青「んふ、あぅ…」スリスリ
桃「…」
あ〜可愛い、何こいつ欲しいんですけどてか初めて裸の奴とハグしたわ、なるほどこんな感じなのか
桃「お前家ないのか?家族とか、」
青「?ふへ、」ニコニコ
桃「…ッ//」
がわいい”ッなに申し訳無さそうに微笑んでるんだよ!可愛すぎて落とすところだったわ!でも、帰る家もなさそうだなぁ
桃「俺ん家来るか?」
青「あぅ!あぅ!」キラキラ
桃「嬉しいかぁ、じゃあ来ちゃおうか」ニマニマ
なんか、ペットかうみたいだなぁ とりあえず裸はまずいから俺の体操着きせよう これで人目についてはいいだろ
青「んふふ、あ〜ぅ!」スリスリ
あ〜俺の体操着に顔こすりつけちゃって、どんだけ気に入ったんだよ笑
桃「家に帰ったらもう少しサイズが合うやつ着ような笑」ヨシヨシ
青「んへ、…」ニコニコ
桃「そこ(ベット)で少し待ってな」
青「?」
確かここの奥に高1のときの服があったはず… できれば夏服残ってればいいけどなぁ、
桃「お、あったあった」
桃「これ着てみな、多分サイズ合うぞ」バサッ
青「ん…」ヌギヌギ
あ〜少し大きいかな、いや…ちょうどいいな!
桃「これで今日は過ごしてろよ、え〜と…」
こいつの名前ってなんだ?
桃「名前とか言えないよなぁ…」ナデナデ
青「んふ、」ニコニコ
こいつ撫でられるの好きやなぁ、笑
桃「青、お前は今から青だ」
桃「俺は桃、言ってみ?」
青「?」
桃「も〜も」
青「お〜お?」
桃「違う違う笑、も〜も!」
青「も〜も!」
桃「お〜言えたねぇ偉いねぇ」ヨシヨシ
青「んへへ、も〜も!も〜も!」ニコニコ
桃「青はいい子だねぇ」
青「あ〜ぁっ!」ニコ
かわいいし親にバレるまで家に置いとこ、どうせ家には全然帰ってこないし、大丈夫だろ
桃「これからよろしくなぁ」ヨシヨシ
青「うぅ!」ニパッ
__________3日後___________
桃「青」
青「ん、ぅ…?」ノソノソ
桃「夜の散歩行こうか」
青「あうっ、」ギュッ
深夜を回った頃俺は青を誘って散歩に行くことにした、流石に俺の部屋だけじゃ窮屈で可愛そうだったから…
桃「涼しいな」
青「うっ!」
夜は少し涼しくて明るい月がよく見えるような空だった
桃「お、こんなとこに猫いるやん」
猫「にゃ〜」
桃「お〜よしよし笑」
猫「にゃ〜にや〜」ゴロゴロ
青「…」
猫 ビクッ「シャーッシャーッ」
桃「青威嚇されてるやん笑」
青「…」グジッ
桃「青?!」
猫「にゃ”ーッッ」
青は猫の尻尾を踏み潰した、それと同時に猫の悲鳴に近い鳴き声が聞こえ急いで青の足をどかすと林の方へ逃げてしまった
桃「青…」
青「ん、もも…」スリ
撫でてほしいのか、俺の方を向いて甘えた表情をしている、俺が突っ立ったままにしてるのを見てなでてくれないのを悟ったのか目をうるうるさせて体を俺の方にすり寄ってくる、青は言葉は理解できないもののその分態度で感情を表してくる
青「もも、…っ?」
桃「いまのはやっちゃ駄目だ、わからないのか?」
青「もも、ぅ…もも…ッ」ウルウル
桃「ッ〜はぁ、」ギュッ
だから俺は結局青を怒れずに抱きしめてしまった、 甘えたように名前を呼ばれたら誰だって抱きしめてしまうだろ…
桃「冷えてきたし、そろそろ帰るか」ニコ
青「あぅ、」ニヘ
_______八ヶ月後(秋)_______
桃「なぁ黄〜」
黄「なんですかぁ?」
桃「なんか幽霊とかってさ、人に懐いたり甘えたりするん?」
黄「何を言い出すかと思えば、…はぁ、そんなわけないじゃないですか」 「そんな事できたらうちも苦労しませんよ」
桃「だよな笑」
俺がこんなことを聞いたのは黄の家は代々続く立派な神社で毎年秋になると悪魔祓いの儀式が行われる そのときにはたくさんの屋台が並んでいて俺もよく赤と黄三人で回っていた
桃「お前の巫女姿見に行ってやるよ笑」
黄「見なくて結構です!」
赤「まさか桃くんまでいるとはね〜」
桃「なんで一人で来てんだよ笑」
赤「そりゃ友達が巫女姿にするならからかいに行くのがすじでしょ」ニヤニヤ
桃「さすが、やっぱお前とは気が合うわ」ニヤ
青と屋台を選びながら楽しくしてた時偶然赤と出会ってなんやかんや最後の夜におこなわれる儀式まで一緒に過ごしていた
赤「それにしても、青ちゃんすごいかわいいね〜」
青「あぅ」
桃「だろ?」
赤「肌もすべすべで気持ちいい」ナデナテ
青「ふへ」ニコ
桃「…笑」
赤「そういえば、引越し先決まった?」
桃「知らね」
赤「え、まだ決まらないの?やば」
桃「それは同感、流石に焦ってる」
そういえば、俺があっちに行ったらこいつはどうしよう…また箱に入れるのも可愛そうだしな、
桃「…ジッ」
青「んぅ?」ニヘ
桃「なんでもねぇよ笑」ワシャワシャ
青「ふへへ」ニコニコ
赤「あ、黄くん出てきたよ!写真写真!」
「明日学校でイジってやろう〜」パシャッ
桃「性格悪いなぁ笑」
黄は順調に三本の矢を打ち儀式を終えた その間にも赤は写真を撮っていて途中からカメラマンになるとかほざいてた
青「…」ギュッ
桃「青どうした?」
青「もも、もも…っ」スリスリ
桃「今は何も怖くないよ、どうしたんだ?」ヨシヨシ
青「んふ…」スリ
赤「もう黄ちゃんの部屋行っていいって〜!」
桃「今行く〜、青行こ?」
青「もも、もも」スリスリ
桃「甘えたは後でな笑」ヨシヨシ
黄の家は良くも悪くも古く歴史のある家だった もちろん黄の部屋はふすまに畳という昔ながらの感じの部屋だった(本人は嫌そうにしてたけど)
赤 桃「失礼しまーす」
黄「…ッッ」
ふすまを開いて目に入ったのは苦虫噛み潰したような顔をして着替え終わっている黄だった そんなに見られるの嫌だったのか?
黄「なに、連れてきたんですか…ッ?」
桃「は?」
連れてきたも何も来ていいって言ったのそっちやんけ もしかしてあれか?こいつ俺達を驚かすために嘘ついてんのか?俺はともかくそれは赤がまえ失神したからやめようって言ってたじゃねぇか
赤「も〜そういうのだるいから!!」
「見てたのは謝るけど!そうゆうのは辞めるって前も…」
黄「本気です、何を連れてきたんですかッッ…」
赤「ひぇ、ッ」
桃「まじか、笑…」
ほんとに怯えた顔してんなもしかし、マジでいる感じか?そうなると俺も嫌なんだけど…
青「…」キュッ
桃「…」
あ〜あ、青も怖がってるやんかわいそうに…
桃「青、心配すんなよ」スッ
黄「それに触らないでください!!」
桃 ビクッ
赤「うわぁ!?え、なになに?!」
ビビった、流石に今のは俺でもビビるわ
黄「今すぐ離れてください!」
桃「何いってんだよ、こいつは」
黄「“それ”は人間じゃありません、」
青「あぅ、?」
桃「じゃあ何なんだよ、」
黄「分かりません、でもそれと長くいると…」
「いつか、死ぬかもですよ」
桃「…なんでだよッ」
青「ももっ…ももッ」スリスリ
正直俺もこいつは人間じゃないと言われ納得は行く、 だけど死ぬってなんだ?どうしたらしぬんだよ 俺はこいつに殺されるのか?こんな甘えてきて背も小さくて弱そうなやつが?
黄「今すぐお祓いしましょう…」
「おじいちゃんに頼みますから、」
桃「はぁ〜…ッ」
青「ももっ?も〜も…」ウルウル
桃「…」ナデナデ
青「ふへ、もも」ニコ
こいつ、そんなに悪いやつなのかよ…
おじいさん「これは、…」
黄「やっぱりあれですか?」
青を別の部屋に連れて行った後黄のじいさんがやってきて青のいる部屋を見たとき何かを思い出したかのような、深刻な表情をしていた
おじいさん「あぁ、今すぐ始めたほうがええ、」
桃「ちょっとまってください」
「こいつって何なんですか?」
おじいさん「そいつは、…神と悪魔の子だ、」
桃「…は?」
神と悪魔の子?そんなのいるのか?てか神とかほんとにいるのかよ、でもそれの何が危ないんだ?
桃「青の何が危険なんですか」
おじいさん「それに魅入られるとお主連れて行かれるぞ」
桃「こいつ、初めてあったとき木箱に入ってたんすよ、そんなやつが…神と悪魔の子なんですか?」
おじいさん「捨てられたんじゃ、神と悪魔の子は昔から秘めた大きな魔力を持っていていつ暴走するかわからない、だから上からも下からも見放されてここに降りてきたんじゃろ」
桃「そんな、じゃあ祓ったあとはどうなるんですか」
おじいさん「さぁな、それは私共にもわからないよ」
桃「そんな無責任なこと、俺には無理です!」
おじいさん「あれが暴走したとき、この村はなくなる…その責任をお主は背負えるのか?」
桃「…ッッ」
桃「…ッ俺が、あいつを連れて村を出ていきます」
青「もも!もも!」ポロポロ
桃「一人で寂しかったなぁ」ヨシヨシ
青は俺が高校卒業して一人暮らしをするまでこの寺でじいさんの監視のもと預かって貰うことで話がまとまった、正直任せるのは嫌だし、その分会えなくなるけど、高校卒業まであとわずかだしなんとかなる…
桃「青は少しの間ここでお泊りな」
青「う?、もも…」ギュッ
桃「俺が卒業したら迎えに来てやるよ」
「放課後も来るし、たくさん遊んでやるから」ニコ
青「や、もも…やぁ!」ポロ
桃「それじゃあ、任せたぞ」
黄「はい、さみしい思いさせたら暴走するかもなので…絶対毎日会いに来てくださいよ」
桃「当たり前じゃん」
「青、いい子で待ってろよ」
青「ももっももぉ!」ポロポロ
子供を保育園に入れる親って、こんな気持ちだったんかねぇ、すんごい心苦しいわ
_______春(駅)_______
桃「じゃ、お前らとはこれでお別れだな」
黄「寂しいですけど、がんばってくださいね」
赤「連絡したら必ず出ろよ!」
桃「はぁ〜い笑」
間もなく電車が参ります黄色い線まで下がって…
桃「あ、来たわ」
黄「桃くん…」
桃「ん?」
黄「あなた、いつ死んでもおかしくないんですから」
「あれに気に入られてるし…だから、」
桃「はいはい、一年に一回は会いに行くよ」
赤「絶対の絶対だからな!」
桃「はいはい、黄もそんなに心配すんな」ポンッ
黄「そんな気軽に撫でてたらまたあの人に嫉妬されますよ?笑」
桃「最後ぐらい、あいつも許すだろ」
「そんじゃ、元気でな」
赤「お前もな」
桃「おう!」ニカ
あ〜疲れた、東京って何でこんなに人が多いんだよ… おかげで迷うわ知らん奴に声かけられるわで時間食っちまった
ガチャッ
桃「ぉ…」
桃「あのじいさんどんだけ仕事早いんだよ、笑」
そこには大きい木箱が新居の部屋の真ん中にぽつんと置いてあった、
パカッ
桃「おかえり、青」
青「あぅ」ニパ
そこには可愛い天使が入っていた
_________後日談_________
青「〜っ!」キラキラ
桃「そんなにテレビに張り付いたら目悪くなるぞ笑」
たまたま外を歩いていたら声をかけられ金に困っていたのでされるがままの状態でモデルをしていたら有名企業の社長の目にとまったらしくドラマにも出演されてありがたいことにしっかりとしたお金が入るようになった
青「もも!ももいる!」
桃「そうだなぁ笑」
青も言葉を順調に覚えはじめ日常会話なら少しできるようになっていた
青「もも、かっこいい!」
桃「え〜嬉しいなぁありがとう」ヨシヨシ
青「んへへ、手、好き…もも、も、すき!」ニヘ
桃「ちゃんと言葉覚えられてるねぇ偉いな」ニコ
青「もも、に、ほめてもらえる、うれしいから!」
桃「素直で可愛いよ〜ほんと青は天使だなぁ」ギュッ
青「てんし、?あお天使!」ニパ
桃「そうだよ〜だからずっと近くにいてね」
青「いる、ずっといる!ももすき!」ギュ~
桃「んふ、俺も大好きだよ」ニコ
今日も俺の天使は可愛いです
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疲れた時は これ見て 癒され に来ます。