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すっかり日が傾き、深いオレンジ色に沈む廊下を歩く。

応接の間でウッドファール侯爵とその娘、ソフィア侯爵令嬢の取り調べを終え、執務室へ戻るところだ。

俺の影を追うように、後をついてくる秘書官が尋ねる。

「ウッドファール侯爵については、このあといかがいたしましょうか。念のため、こちらの手配した馬車でお帰りいただくようにいたしましたが」

「彼らには監視をつけてくれ。今日は証拠不十分として戻ることを許すが、彼らが犯人でないと確定するまでは見張っておく。他にも、隠れて何か企んでいるかもしれないからな」

「すぐに手配いたします」

「改めて調査をするときは必ず協力するよう、書面を取り交わしておくのも忘れるな」

抜かりないよう指示をしていると、あっという間に執務室の前に着く。

普段はこのまま秘書官を連れ立って中へ入るが、俺は扉を開けずに足を止めた。

それだけで秘書官は察したようだった。 *************************

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