テラーノベル
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934
レア
410
チーズスフレ🧀※低浮上
804
🐙side
ぐぅ〜…お腹から音が鳴る
お腹すいたぁ…小柳くん呼んでU◯erしてもらうか、
『小柳くーーーん!』
そう呼んでも返事はない
『あれ?また寝てるのかな』
一人で出かけるのは良くないし…
仕方なく部屋へ行き、戸を叩く
やっぱりしーんと空気が揺れ動くだけ
がちゃりと扉をあけ部屋の中を確認す…ビューー
窓が開いていて風切り音を立てている…
『小柳くん?』
もちろんそこに彼の姿なんてなく、困惑を風が運んでくる
『ど、どこに、』
前の俺と明らかに状況が違う
だって小柳くんは玄関すら通っていない
(攫われた?いや小柳くんに限ってそんなことは…)
『とッ、取り敢えずライさんに連絡………連絡先知らないなぁ…今スマホは本部に回収されてるし…』
どうしよう、どうしよう…ふとあたりを見渡すととあるものが目にはいる
『通信デバイス……!』
記憶をなくしたこの生活のなかで一つだけ覚えておけと言われたもの
(これなら!)
通信デバイスを開いて連絡先を探す
ライさん、カゲツさん、誰でもいい…
(赤城ウェン…)
『コンビニであった人だ!!』
ピーピーピーピー
すぐに通信をはじめる、出てくれ…
🍱🦖[しもしもろうきゅん?珍しいね、ろうきゅんから掛けてくるなんて]
『あ、あの、小柳くんが!』
🍱🦖[え、るべしょー!?なんでロウくんのデバイスから!?]
『えっと、小柳くんが突然居なくなって!!』
『部屋の窓が開いてて、オトモさんも居なくて…!』
焦って覚束無い言葉遣いになる
状況を何とかして伝えようと必死にデバイスへ語りかける
🍱🦖[一旦!!落ち着いて?]
🍱🦖[深呼吸!ひっひっふー…あれ?違う?]
言われるが儘に深呼吸を繰り返す
すぅ、ふぅ、すぅ、ふぅ…
『はぁ、落ち着きました、ありがとうございます、』
再びデバイスに語りかける
🍱🦖[大丈夫?ろうきゅんが居なくなったですどう言う事?もっかい説明してもらってもいいかな…?]
『あっ、はい、』
さっき起きた出来事を事細かに説明する
🍱🦖[なにそれ!?]
🍱🦖[ろうきゅんのことだからすぐ帰ってくるよって言いたいとこなんだけど…]
🍱🦖[るべしょーが記憶なくしてからはそんなこと絶対しなくなったし…]
『そう、ですか…』
🍱🦖[取り敢えず!本部に連絡しとくね!本部ならGPSでヒーローの位置が分かるはずだから!]
GPS…「ヒーローは身体にGPSが埋め込まれている」という噂は本当だったらしい
このような状況では役に立つが
基本、ヒーローを逃げられないようにして傀儡のように扱うのが目的だろう
『ありがとうございます……』
🍱🦖[そんな落ち込まないで!すぐ見つかるよ、にしてもデバイスまで置いて出てくなんて…]
🍱🦖[ほんとにどうしちゃったんだろね]
『ですね、…』
🍱🦖[ろうきゅんの位置がわかったら本部からデバイスに連絡するよう言っておくから!]
🍱🦖[一旦切るよ?]
『はい、何から何までありがとうございます』
🍱🦖[いいのいいの〜!僕とるべしょーの仲なんだから!じゃあね!]
ツーツーツー
通信が切れて部屋には静寂が帰ってきた
この家は一人で過ごすには広すぎる
俺の無力感を底上げしているような気がした
ぼぅっと過ごすこと数分後、デバイスがビーーーーーーと鳴り、連絡が入る
[Dytica所属ヒーロー小柳ロウの位置情報に関して]
[小柳ロウの現在位置︰西ーーー地区ーーーー総合研究所]
[ヒーロー協会が運営していると噂立っていますが協会は一切関与しておりません]
[KOZAKA-Cが関与している可能性が高いため周辺を民間人立入禁止区域に設定いたしました]
[手の空いているヒーローは直ちに現場に向かうこと]
『え…小柳くん、KOZAKA-Cが、…』
気付いたら家を飛び出していた
小柳くんのデバイスだけ持って
『ハッハッハッ何処だ…ッ』
デバイスに来ていた通告通りに研究所とやらに全速力で向かう
着いたって何もできないことには変わりないのに、小柳くんが傷つくなら俺がかわりになってあげたいという思いでいっぱいだった
『でか…』
多分ここで合っている
勇気は充分にある、
恋を自覚してしまったならこれまでにしてくれたことを恩返ししてから散りたいものだ
扉に近づく[ビーーーーーー]
システム音が響いてアナウンスが入る
[ヒーロー協会Dytica所属ヒーロー「星導ショウ」を検出、入室を許可]
『わッ…』
開いた扉から恐る恐る中を覗く
人の気配はなく静まり返っている
中に入っても変わらず何もない
無機質な白色の壁と目が痛いほど強く光った照明、薬品の臭い、轟々と空調が動く音
長い廊下の先に一つだけ、開いている大きな扉が見えた
『ッ…行ってみよう…』
近づくにつれて少しずつ重くなる空気と微かな鉄の臭い
間接的に小柳くんが負傷していることを訴えかけていた
廊下を進んで鉄臭さに慣れてきた頃
(一気に行こう……)
ある程度近づいてからは何があるかわからない、これまで足音を殺して歩いてきたがここから先は勇気の赴くまま
タッタッタッ
『小柳くん!!』
[ア?]
「星導!?ゴホッやめろ!お前はここにいるべきじゃゴホッケホッ」
そこにいる小柳くんは傷だらけで血が沢山出ていた
[あなタはこイツのお仲間さんデすカ?]
目に入ったのは人の言葉を喋る異形の怪物とぼろぼろの小柳くん、それに不気味な機械が沢山
緑色の水槽、中にあるメンダコのような生物、……..?
[すミまセンねェ…アナタのオナカマさん、ボロボロにシテしマイましタ]
怪物が話しかけてくる、なのに水槽の中にある生物から目が離せない
[アラ、アレが気にナリマスか?]
『あ…..ぇ』
ちょっとずつ距離を詰めてくる怪物、無意識に目線が引き込まれる水槽
瞬きすら惜しい、ずっとあの生命を見ていたい
[フむ、ウゴかナくナッテしまいマシタ]
水槽の中で、鎮座していた生命が微かに動いた
(こっちを認識してる?)
中心に空いた不気味な穴をこちらに向け、穴を大きく開く
『ぁ、』
意識が________
自我
完成までの道が見えてきたゾ
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