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ドストエフスキーside


僕がこの組織の長になったのは3年前。

わずか15の子供の頃だ。

昔から神の子だ、と頭のおかしい大人たちが騒いでいたからか、この組織の部下たちも神の子だ、素晴らしい、とか言っていた。

別にこんな組織を助けるために首領をやってるわけじゃないのに。馬鹿馬鹿しい。

僕がわざわざ腐った組織に入ったのは全て、太宰治に会うためだった。

そしてその太宰治が、ようやく目の前に現れた。


太宰side


「名前、間違えましたか?」

未だにうっとりとした目で僕の指に自分の指を絡めているドストエフスキー(?)に僕は尋ねた。

「いいえ、合っていますよ。それよりこの組織を潰しに来たのでしょう?お手伝いして差し上げますよ。」

驚いた。

なぜ知っているのか。

しかもこの組織の首領はドストエフスキーだ。

それなのに何故。

「…そうですね、僕の目的がこの組織では無いからです。この組織は手段に過ぎない。」



読まれている。

僕の思考を完全に読んだ人は今まで現れなかった。

現れる筈がなかった。

「組織の殲滅が終わったら全て話します。」

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