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日曜日。
「こんにちわ〜」「あら、ご無沙汰です…」と婚談会の檀家連中が、幻覚寺の仏間に集まり始めた。
「え〜皆さん良くお越し頂きました。本日は婚談会の相談者で、プロの女優だった、黒木ダリヤさまにお越し頂いております。」パチパチ、「うわ〜キレイね~」と歓声があがった。「皆さまごきげんよう。黒木でございます。私は尼僧の修行を始めたばかりでございますが、お嬢様方の御縁の相談係として来ております。あらかじめご希望を伺い、門跡御夫妻と相談の上、ぜひ良い方をご紹介出来ればと思っております。」パチパチパチパチ…
一同は一組15分という事で、待ち時間は仏間で茶を飲んで貰う。
一組目「ヤマスギさまどうぞ」二十代の娘と五十代の母親。「うちは輸入の下着屋を娘とやっておりますが、男性とは縁遠くって」と母親。「あ、男性下着は扱ってらっしゃらないのね。」「以前下穿きぐらいは置いていたんですが、どうも変態的な人が来て…」「でも単に趣味の問題ですから、問題は特に無かったのでしょう?」「ええ、でも女性客が遠のきまして…」「成る程。そうしたら、お婿さんはお店に出ない人が良いわね」「ええ、サラリーマンでも。ただ娘はうちで働かせたいので。」「わかりました。お嬢様は、容姿とか、ご希望は?」「大人しい人が良いです。私は話す職業なんで喋り過ぎてしまうようで。」容姿の希望は特に無い様子だった。