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朝方6時頃
急に先輩から起こされた。
少し寂しかったらしい。きっとほんの少し…寂しいなんてものではないから起こしてきたのに
冬弥「先輩…水飲みますか?」
そう言うと申し訳なさそうに頷いた。
何故だろう。俺は先輩の事が好きだからやるのに。どうしてそんなに申し訳なさそうにするんだろう。
ベッドから降りてリビングに行って水を少量入れて戻る、でも仮にその間に何かしたら…そう考えると先輩も連れて行ったほうがいいのかも知れない
冬弥「神代先輩、貴方俺が居ない間に何するか分からないので、ついてきてください」
類「えぇ~足動かないから無理だなぁ…あ、でも青柳くんが抱っこしてくれるならいいよ?」
そう言って両手を広げて待ってくれる。
幼子みたいで可愛いな…ずっとそのままでいて欲しい。仕事なんか行かないで欲しい。
先輩を抱っこして椅子に座らせて水を取りに行って先輩に渡すと、先輩は何故か泣いてた。
あぁ、今日は調子が悪いのか。
俺のエゴかも知れない…でもハイになってでもいいから元気でいて欲しかったな。
でも元気で居たら先輩は司先輩の元に行ってしまうのに…それならこっちのほうがいいのか…?
冬弥「大丈夫ですよ、神代先輩。俺はずっとここに居ます、貴方をひとりにしませんから」
そう言って背中からゆっくり抱きつく。
類「…嘘だ…僕のこと嫌いなんだろう?…だって君の未来をこれでもかと奪ってる。それなのにここまでしてくれて…僕が罪悪感をずっと感じるようにそうしてわざと優しくしてるんだろう?…それも遠回しに…!」
昨日まではそんな事言わなかったのに
俺が優しくしてるのは先輩の事愛してるからなのに
伝わってなかったのか、どちにしろ俺が悪い…先輩がこんなに思ってたのに気づけなかった。
冬弥「…ごめんなさい、そんなつもりは無くて…先輩の事好きだから…だけど先輩には伝わってなかったんですか?それとも…ただ俺に構ってほしいだけですか?」
先輩は急に机に顔を伏せた。
どうしてだろう。少し前の俺ならそんな先輩を見ると焦ってたくらいなのに
今はそれが愛おしい、もっと泣かせたいに変わってるのは。
類「冬弥くんのいじわる…だって君はもうそろそろ学校に行かないといけない、こんな僕に構ってる暇なんてないよ、」
そういいながら台所へ行って鋭利な物を自分の手首に当てた。
止めなくてもいい。俺も同じ事をして同じ痛みを味わう。そしたら平等になるはずだ。
冬弥「神代先輩、それは俺にも傷ついて欲しいんですか?…貴方がそんな事をしたら俺も同じ事をしますよ。貴方が飛び降りるなら俺も落ちます。貴方が薬を沢山飲んで死のうとするなら俺もそうします。」
少し前の俺ならきっとこんな事を言うはずなかった。
死ぬのなんて怖いに決まってる。
それなのに先輩となら…と思ってしまう。
俺ももう疲れた。どうしてか分からない。
でも先輩のこう言う所が一番好きなのかも知れない。
先輩が少し間を空けて鋭利な物を机に置いた。
良かった。結構俺も脅し文句を言ってしまったから…先輩に罪悪感を植え付けてしまった。
何をしてるんだろう…どうしてそんな先輩を傷つけることしか…
気づいたら呼吸はどんどん浅くなって行き過呼吸気味になっていた
類「冬弥くん…?…大丈夫かい?いや、大丈夫なんかじゃないね」
そう言うと先輩は俺の背中をさすり始めた。
俺は何してるんだ、違う、逆だろ?
俺は先輩を甘やかして…安心させないとなのに…どうして…
冬弥「ごめっ…ごめんなさい…!おれが…こんなんだからっ」
どうして謝ってるんだろう。
きっと先輩は謝って欲しいんじゃない。
なんならこれも一度や二度じゃない
こうしていつもぐるぐる思考が回りだすと過呼吸気味になってしまう。
類「一度考えるのやめろ、とは言わない。
その代わりに少し深呼吸しようか。
ゆっくりでいいから。大丈夫だから…」
あぁ…本当に先輩に依存してるのは俺なのか?
どうしてもこの優しさに身を委ねてしまう…
きっと家庭が厳しかったからだろう…
厳しくなんかされなければ…少しは変わってたかも知れないのに…
コメント
1件
朝から起こされて水を運ぶのに、抱っこは嬉しそうで可愛くて。でも手首に鋭利な物を当てる場面は息が止まりました。「同じ痛みを味わう」と言い合う二人、重いのに離れられない感じが刺さる。過呼吸の冬弥を先輩があやす逆転、依存してるのはどっち…?の問いと、最後の家庭の話が切なかったです🥀