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#王馬小吉
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ろろさゔ @よつばリスナー
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しいな
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**美月ゆめか🌸の感想** うわあ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!😭💕💕💕 ゾンビ世界でパンケーキ焼く最原くん、尊すぎません!? 外の唸り声を遮るように「今日もパンケーキ作ろっか」って言うのがもう……守る側の強さと優しさが滲んでるよ…… 「彼が夢を見ている間だけは、僕が嘘で守る」ってフレーズ、心臓掴まれたッ! 甘い匂いと崩れゆく日常のコントラストがエモすぎて、続きが気になって仕方ないよ〜🌸✨ 材料尽きる前に、どうかこの夜がもう少し続きますように……
最原 「」
王馬 『』
窓の外には、ただ濁った静寂が広がっていた。
遠くで、絞り出すような呻き声が響く。ゾンビだ。
でも、王馬くんには届かない。僕が守るから。目線を逸らし、音をかき消し、彼の世界を“安全”に塗り替える。
「王馬くん、今日もパンケーキ作ろっか」
僕はキッチンに立って、そっと材料を並べる。
前に、隣町のスーパーから貰ってきたもの。小麦粉、卵、砂糖、そしてジャム代わりのコンフィチュール。どれも使える量は限られている。
『うんっ! クランベリーのジャムもあるよね? いっぱい食べたいなぁ〜』
王馬くんの目が、淡く光る蛍光灯を映してきらきら輝く。
嘘をつかなくなった彼は、無邪気そのものだ。無理に元気を出しているのもわかる。
その無邪気さが、僕の庇護欲を掻き立てるのだ。
「もちろん、あるよ。」
僕は小さなフライパンを火にかける。
幸運なことに、王馬くんが選んだこの家は太陽光発電を導入していた。僕ら以外の人間なんて久しく見ていないこんな世界でも、どうにか作動している。
パチパチと音を立てる炎が何だか温かく、小さな救いに思えた。
『さいはらちゃん、クランベリーはたっぷりにしてほしいな!』
楽しそうに笑う王馬くんをちらりと見ては、卵を割り、粉と混ぜる。
彼はじっと僕の手元を見つめ、時折小さな声で『ね、お願い『』と確認する。
フライパンの上で生地がぷくっと膨らむ。
焼けた香ばしい匂いがキッチンに漂うと、王馬くんは身を乗り出して顔を近づけた。
危ない、けれど楽しそうだからそれで良い。
僕はカーテンの隙間を隠すように立ち、自然に外を隠す形で、外の音を気にしながら作業を続ける。
最後にクランベリーのジャム……ではなく、コンフィチュールをトッピングして。
「はい、できたよ。クランベリーたっぷりのパンケーキ」
王馬くんに差し出すと、彼は小さな手で受け取り、無邪気に頬張った。
コンフィチュールの甘酸っぱさが、口いっぱいに広がっているのだろう。
その表情を見ていると、この笑顔を守るために真実を飲み下しているんだと実感する。
『探偵さんらしくないよ』、なんて昔の王馬くんが囁いた気がする。
『うんま〜い! さいはらちゃん、もっとちょうだい!』
おかわりをねだるその声に、僕は思わず微笑んだ。
食後、王馬くんはテーブルに頬杖をつき、ぼんやりと外を眺める。
夜の街は静かで、ゾンビの気配は遠くに漂っている。
奴らは夜に活発になる。だからこそ、昼以上に気を配らなければならない。
窓の外を、安全な光景に見せかける。それが僕の役割だ。
『さいはらちゃん、今日は楽しかったよ!』
王馬くんがふと呟いた。
楽しかったのは彼だけじゃない。僕も同じくらい、幸せだった。でも、その幸せの裏には、同じくらい大きな不安が隠れている。
「僕も、楽しかったよ」
僕はそっと答えながら、心の中で呟く。
「(…もうすぐ、パンケーキの材料も尽きる。 この“日常”も壊れてしまうかもしれない。 それでも今は、この瞬間だけを守らなきゃ。)」
王馬くんは満足そうに背伸びをすると、重そうな瞼を擦る。少し目を閉じ、くすぐるような寝息を立てて、眠りに落ちた。
その寝顔を、僕は長く見つめる。
無邪気で、それでいて不安定で、愛しい。
……これが、僕の守るべきものなんだ。
夜の闇は深く、荒廃した街を包む。
ゾンビの唸り声が徐々に近づくの僕は耳で拾った。ポケットの中の折り畳み式ナイフを触れる。
王馬くんには届かない。彼の世界はまだ甘く、柔らかく、幸せな夜のままで。
「(……いつまで、この夜を続けられるだろう。 彼と過ごす夜は、あと何回あるんだろう。 )」
思い出は、きっと、死んだ街に埋もれていく。
それでも、彼が夢を見ている間だけは、僕が嘘で守る。
夜は静かに、更けていった。