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#王馬小吉
あい
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!!
4
ろろさゔ @よつばリスナー
55
しいな
70
最原 「」
王馬 『』
朝の光が、やわらかく路地を満たしていた。ぽかぽかとした日差しに、ボクの影は小さく揺れている。
今日も、最原ちゃんと一緒にお散歩だ!
最近の最原ちゃんは、毎日のように外へ連れ出してくれる。なんて気持ちよくて、楽しいんだろう。
ふわふわと浮かぶような気持ちのまま、ボクは手を伸ばす。
最原ちゃんは少し前を歩いていて、いつものように小さな帽子を直している。
その仕草を見ているだけで、なんだか安心する。
ボクは嬉しくて、ちょっと小走りになった。
『最原ちゃん、今日はどこ行くの〜?』
ボクの声に、最原ちゃんは振り返ってにっこり笑う。
その笑顔は太陽みたいで、ぽかぽかして、ふわふわしてて。幸せだなぁって、つくづく思う。
『今日はちょっと別のお店を回ろうか。新しいもの、見つけられたらいいね。』
その声は、風みたいに爽やかで、ボクの胸をくすぐる。
歩きながら、ボクはきょろきょろ周りを見渡した。
小さな噴水、石畳の小道、日光が反射して虹みたいに光る硝子窓。すべてが、きらきらして見える。
途中で、ボクは小さな猫を見つけた。
ふわふわの毛は柔らかそうで、ぴょんぴょんと遊ぶように跳ねている。
「にゃ〜!」って鳴いたから、ボクは笑って手を伸ばす。
猫はひょいっと飛び上がり、木の陰に隠れた。触れなくて、ちょっと残念。最原ちゃんも見てるかな?
ふと。なんだか、道の向こうの建物の色が、少しだけ違うような気がした。
いや、気のせいかな。
風もいつもみたいに心地いいし、小鳥はさえずっている。
おかしいことなんて、ない。
ボクは思わず最原ちゃんの手を強く握る。
『最原ちゃん、ほら、見て!』
小さなカフェの前には花壇があって、そこにはラベンダーとパンジーが混ざって咲いていた。
紫と黄色が綺麗で、思わず手を差し伸べたくなる。
最原ちゃんも笑って、「きれいだね」って頷いた。
その声が、風に溶けて、ボクの耳の中でずっと残る。
でも。最原ちゃんの影が少し長すぎる気がした。
花壇の縁が、さっきより曲がって見えた。
ふわふわしてるし、最原ちゃんは笑ったままだし、きっと大丈夫だ、とボクは気にしない。
歩いていくと、路地の奥に小さな広場があった。
子供たちが楽しそうに遊んでいる。
ボクもぴょん、と跳ねて、最原ちゃんと手をつないで駆け出す。風の匂いが甘くて、楽しい気持ちが胸いっぱいになる。
まただ。道の角に立った時、なにか、ほんの少し違うものを感じた。
最原ちゃんは、いつも通り手を握ってくれている。
でも、空の青さが、さっきより濃すぎる気がした。
石畳の小道が、さっきよりまっすぐじゃない気がした。
小さな違和感。それは、すぐ消えそうで、消えてくれない。
オレは眉をひそめて、首を傾げる。
『……あれ。』
コメント
1件
わあ、このエピソード、すごく好きです……! 最原ちゃんとのお散歩、ほんわかしてて幸せな空気なのに、影が長いとか花壇が曲がって見えるとか、小さな違和感がじわじわ忍び寄ってくる感じが絶妙でした。読んでるこっちも「え?って思わず首かしげちゃいました。幸福感の裏側にある何か……続きがすごく気になります。!! さんの空気感の描き方、大好きです🌷