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六時に目が覚めたとき、俺の家にソビエトは居なかった。
今日は会議がある。昨日のやつの続きだ。今回は午後からなので、それまでは書類の整理でもすることにしよう。
「昨日のことが朧気だ……久々に飲みすぎてしまったな」
眠気覚ましにコーヒーを飲む。二日酔いが少々酷いが、早く仕事場に行かないといけない。
年末はいつも忙しい。対応待ちの書類は毎年のごとく山積みで、昨日早く帰ってしまったからには大量の小言も待っているだろう。
それが面倒だから、イタリア達とも年末年始に会ったことは無い。あいつらも忙しいだろうしな。
「外交は大切ですよ。でも今回のはただのプライベートでは? しかもそれをこのクソ忙しい時期にする必要ありますか!?」
職場に着いて早々、部下達が愚痴を言いに待っていた。
「彼が提示した日が昨日だったんだ」
「でも、僕達が去年飲み会に誘った時断ったでしょ?」
「……それは、相手が違うんだから仕方ないだろ」
書類と部下の嫌味で板挟みだが、不思議と後悔は少しもない。むしろ良い年末を過ごせたとすら思っている……まだ終わってないが。
「え、もう渡せたんだ。忙しくなかったの?」
二人と会ったのは二月頃、まさかもう会っていると思っていなかったようで、きっちり渡し終えたと言えば驚かれた。
「自国内での会議があった日だが、午前中に移してもらえたからな」
「そうでしたか、それは良かったですね!」
基本大人しい日本もちょっと食い気味だった。俺がソビエトと仲良くしていて嬉しいんだろうか? 友好関係は築いていて損は無いし、当たり前のことではあるが。
「それでも予定に遅れかけたんだが、ギリギリで切り上げて続きは明日に持ち越してもらった」
「待ち合わせは夕方だし、場所も近所って言ってたよね」
「午前中に初めて夕方の予定がギリギリなんて、そんなに白熱したんですか?」
二人はこちらを尋問するような勢いで捲し立ててきた。いつもより長い会議であったのは事実だが、噛み付く程のことだろうか?
「ま、いつもより大規模な会議だったからな」