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2代目のキューティーマーク・クルセーダーズ
ポニービルの朝は美しい。陽射しがアップル農場の果樹園を照らし、リンゴの実が朝露に輝いている。その農場では、小さなポニーが忙しく働いていた。名前はアップルリーノ。彼女はアップルジャックの姪であり、母親アップルブルームから農業の基礎を教わっている。
一方、ポニービルの小道をスクーターで疾走するポニーがいた。彼女の名前はスクーナー。彼女はスクータルーの娘で、母親譲りの冒険心に満ちていた。風を切る音を聞くたびに彼女の心は高鳴り、空を飛ぶような感覚を楽しんでいた。しかし、彼女の背中の小さな翼はまだ空を飛べるほどには成長していなかった。
そして、スウィーティーベルの娘、ナリー。彼女は他の二人とは違い、静かで控えめな性格だった。彼女は音楽が得意で、美しい歌声を持っていたが、それを披露する機会はほとんどなかった。ナリーは自分が何を得意とするのか、何をしたいのかが分からず、もどかしさを感じていた。
三人の共通点、それは「キューティーマークがまだない」ということだった。ポニービルの学校ではキューティーマークを持つ子たちが増え、彼女たちは周囲から少し浮いた存在になっていた。
運命の出会い
ある日、学校でキューティーマークに関する授業があった。先生のチェリー・ブロッサムがこう言った。
「キューティーマークは、そのポニーが生まれ持った特別な才能を表すものです。でも、まだ見つけられていない子は焦らなくても大丈夫。自分のペースで探していけばいいのです。」
授業が終わると、アップルリーノ、スクーナー、ナリーは校庭で自然と集まった。
「ねえ、私たち、ママたちみたいにキューティーマークを探すチームを作ったらどうかな?」アップルリーノが提案した。
「それ、いいね!冒険がたくさんできそう!」スクーナーが目を輝かせて賛成する。
「でも、何から始めればいいの?」ナリーが少し不安げに尋ねた。
アップルリーノは誇らしげに胸を張って言った。
「まずは、キューティーマークがない子を助ける活動をしようよ!きっとその中で、自分たちの才能も見つかるはず!」
こうして、彼女たちは「2代目キューティーマーク・クルセーダーズ」を結成することになった。
最初のミッション:森の中の秘密
最初の活動は、学校の友達である小さなユニコーン、ペタルが相談してきたことから始まった。
「私は絵を描くのが好きだけど、どんな絵を描けばいいのか分からないの。だからキューティーマークが現れないんだと思う。」
「絵を描くのが得意なら、自然をテーマにしてみたら?」ナリーが提案した。
「それいいね!エバーグリーンの森に行って、インスピレーションを探そう!」スクーナーが興奮気味に言った。
四人はエバーグリーンの森へ向かった。森は神秘的で、太陽の光が木々の間から差し込む幻想的な場所だった。ペタルは夢中でスケッチを始めたが、途中で紙を風に飛ばされてしまった。それを追いかけた先で、彼らは不思議な洞窟を見つけた。
洞窟の中には、古い壁画が描かれていた。それは、ポニービルがまだ村だったころの様子を描いたものだった。ペタルはその壁画に心を奪われ、急いでスケッチブックに模写を始めた。
「すごい!この壁画、きっと昔のポニーが描いたんだね!」アップルリーノが感嘆する。
「ペタル、これをきっかけに、自分だけの歴史的な絵を描いてみたらどうかな?」ナリーが優しく言った。
ペタルは頷き、後日、歴史をテーマにした絵を描き始めた。そしてついに、キューティーマークが現れた。それは古代の筆と紙をモチーフにしたものだった。
自分たちの挑戦
ペタルを助けたことで、三人はやりがいを感じた。しかし、彼女たち自身のキューティーマークはまだ現れない。次に何をするべきか悩んでいるとき、アップルリーノが言った。
「もしかして、私たちの才能は『助けること』そのものじゃないかな?」
「でも、助けるって具体的にどういうこと?」ナリーが首を傾げる。
「それは、みんなの個性が集まって初めて分かるんじゃない?」スクーナーが答えた。
それから数ヶ月、彼女たちはさまざまなポニーを助けていった。絵を描きたい子、スポーツが得意な子、音楽が好きな子、それぞれの悩みを聞き、一緒に解決する中で、彼女たちも少しずつ自信をつけていった。
結末:キューティーマークの意味
ある日、三人で湖畔に座り、夕日を眺めていた。スクーナーが言った。
「私たちのキューティーマーク、まだ現れないね。」
アップルリーノは空を見上げて微笑んだ。
「でも、私たちがこれまでやってきたこと、無駄じゃなかったよね。」
ナリーも頷いて言った。
「キューティーマークはいつか現れる。だけど、それよりも今、自分が大好きなことをやっていることが大切だと思う。」
その瞬間、彼女たちの体が輝き始めた。お互いを見て驚く三人。