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第7話「俺は、誰が好きなんだ?」
「…………誰が好きなんだ?」
ベッドに寝転んだ潔は、天井を見つめていた。
凛。
蜂楽。
凪。
玲王。
千切。
そして――カイザー。
全員から告白された。
しかも。
冗談ではない。
潔「…………」
「どうしろっていうんだよ……」
今まで潔は、誰かに好かれることなんて考えたこともなかった。
ましてや――
こんなふうに、真正面から「好き」と言われるなんて。
潔「……俺も、誰かを好きになったことあるのか?」
考えてみる。
……ない。
少なくとも、今までは。
潔「じゃあ、俺は誰も好きじゃないのか?」
そう考えた瞬間。
胸の奥が、少しだけざわついた。
なぜか。
それは嫌だった。
潔「…………」
その理由が分からない。
翌朝。
食堂。
潔が入った瞬間――
「潔、おはよ」
蜂楽が笑う。
「おはよう」
「今日、隣いい?」
「うん」
蜂楽が座る。
すると反対側から――
「潔」
凪。
「こっち」
「え?」
凪が自分の隣の椅子を引く。
蜂楽「え〜、もう俺が座ってるよ?」
凪「じゃあ反対側」
潔「……?」
凪が潔の反対側に座る。
結果。
潔を挟んで蜂楽と凪。
潔「…………」
(昨日告白されたんだよな……)
二人を見る。
蜂楽「どうしたの?」
凪「潔、食べないの?」
潔「いや……」
(なんか、意識すると変に緊張する……)
そこへ玲王が来た。
「おはよう、潔」
「おう」
玲王が潔を見る。
一瞬、目が合う。
潔はなぜか目を逸らした。
玲王「……?」
「潔?」
「何でもない!」
玲王「…………」
玲王は少し笑った。
「意識してくれてる?」
「なっ……!」
潔「そ、そういう意味じゃない!」
玲王「ふふ」
蜂楽「潔、顔赤いよ」
凪「ほんとだ」
潔「うるさい!」
少し離れたところでは――
凛がその様子を見ていた。
「…………」
千切「凛」
「何だ」
「行かなくていいの?」
「……」
凛は黙って立ち上がる。
そして潔のところへ歩いていく。
「潔」
「ん?」
「今日の練習、俺と組め」
潔「……」
少し迷う。
「……うん」
凛「…………」
潔「?」
凛「……何でもない」
凛はほんの少しだけ嬉しそうだった。
午後。
練習が始まる。
潔は凛と組んでいた。
ボールが来る。
「潔!」
「凛!」
二人の動きが噛み合う。
一瞬。
目が合う。
「右!」
「分かってる!」
シュート。
ゴール。
「よし!」
潔が笑う。
凛も――
ほんの少しだけ笑った。
潔「……やっぱり」
凛「何だ」
「お前とサッカーするの、楽しいな」
凛「…………」
「何?」
「……別に」
凛は前を向いた。
耳が少し赤い。
その光景を見ていたカイザー。
「…………」
ネス「カイザー」
「何だ」
「また怖い顔になっていますよ」
「黙れ」
「凛と潔が楽しそうだったからですか?」
「…………」
「図星ですね」
カイザー「……ネス」
「はい」
「今日の俺の練習メニューを倍にしろ」
「なぜ私が!?」
練習終了後。
潔が一人で水を飲んでいると――
「潔」
カイザーだった。
「……何?」
「少し来い」
「また?」
「嫌か?」
潔「…………」
昨日の告白を思い出す。
「……嫌じゃない」
カイザーの目が細くなる。
「なら来い」
二人で人気のない場所へ移動する。
カイザー「昨日から、お前は俺を見るたびに目を逸らすな」
潔「…………」
「意識しているのか?」
「……してる」
カイザー「ほう」
「だって……」
潔は言葉を探す。
「昨日まで普通に話してたのに、急に『好き』って言われたら……意識するだろ」
カイザー「……なるほど」
潔「でも」
カイザー「?」
潔はカイザーを見る。
「お前だけじゃない」
カイザーの表情が変わった。
「…………何?」
「みんなのことも、意識するようになった」
カイザー「……」
潔「今まで何も考えずに一緒にいたのに」
「今は、誰かと目が合うだけで……」
潔は胸元を押さえる。
「変にドキドキする」
カイザーはしばらく黙っていた。
そして――
「それでいい」
「え?」
「今まで気づかなかった分、これから嫌というほど意識しろ」
「……なんだそれ」
カイザーが笑う。
「お前が誰を選ぶのか」
「俺も、最後まで見届けてやる」
潔「…………」
カイザーは去っていく。
その背中を見ながら、潔は呟いた。
「……選ぶ、か」
そして初めて。
潔は自分の気持ちを、真正面から考え始めた。
誰といると、一番安心する?
誰といると、一番楽しい?
誰に触れられると、一番ドキドキする?
そして――
その答えを探すために。
潔は、六人との時間を一人ずつ振り返っていくことになる。
しかし翌日。
潔がその答えを探そうとしていることを――
全員が知ってしまう。
そして。
「……じゃあ、俺たちも本気出す?」
蜂楽の一言をきっかけに、
第二次・潔争奪戦が始まった。
そ 。
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あっぷるぱい
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ゆゆ(ちょっと復活
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#吸血鬼パロ
コメント
14件
ヤッホん 主子めっちゃ良かった 次のやつ読むね!
ああ〜もう、この第七話、すごく良かったです……! 潔くんが「誰かを好きになったことない」って気づくところ、胸がぎゅっとなりました。今まで無意識だった感情に気づき始める瞬間の描き方が繊細で、編集者としてもぐっときます。特にカイザーとの「それでいい」ってやり取り、あの距離感の取り方が絶妙でした。凛との練習シーンで「お前とサッカーするの、楽しいな」って言う潔くん、あれがもう、彼の本当の気持ちの兆しに見えて。次の「第二次争奪戦」、楽しみで仕方ないです!