テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ーーーセイトside
人で賑わう駅のホームで1人
電車を待っていた
片手には購入したばかりの プレゼント
セイト「ナオ..喜んでくれるかな。」
そう小さく呟き、紙袋をそっと抱え
電車へと乗り込む
ーーー
あと数日後、ナオは誕生日を迎える
毎年家族ぐるみでお祝いはしていたけど
ちゃんとしたプレゼントを渡すのは
これが初めてのことだ
晴れて高校生になった事もあり
いつでも身につけていてほしいと思い
選んだ少し大人なデザインのネックレス
セイト「ネックレス..さすがに少し重いやろか..」
エイキとナオの仲の良さに
嫉妬してばかりな事もあり
自然と独占欲というものが芽生え始めた
そんな時、ナオの誕生日が近づいてきている
ことに気づいた俺は
少しでも俺を意識して欲しいと
アクセサリーを送ることにした。
ーーー翌朝
″ピンポーン″
ナオヤ母「はーい、ってあれ?セイちゃんやないの!どないしたん?」
いつもと同じように、インターホンを鳴らして
ナオが出てくるのを待っていた俺に
ナオのオカンが不思議そうに尋ねる
セイト「あ、ナオのおかんおはよーさん。ナオ、起きてる?」
そう問いかけると
ナオヤ母「えーっ!もうナオとっくに学校向かったで!てっきりセイちゃんと一緒に行ったんや思っててんけど違うかってんなー?」
セイト「あ、え?そうなん?ちょ、追いかけるわ!」
そう返事を返し慌てて学校へと向かう
ナオどないしてん。
委員会やらなんやらで先に行く時は
必ず連絡くれてたのに。
足早に歩きながら、片手でスマホを操作する
💬セイト「ナオ、今どこにおるん?」
そうLINEを送ったものの既読はつかない
不安になった俺は歩く速度を早めた。
ーーー学校
教室へ入ると少し時間が早かったこともあり
まだチラホラと空席が目立っていた
クラスメイトA「セイトくんおはよう!あれっ、今日ナオちゃんは一緒やないのー?」
セイト「おはよー、ナオ、見てへんよな? 」
教室の手前に座る女子が不思議そうに
俺に話しかけてくる
クラスメイトA「まだ来てないと思うけど..」
そう答えるクラスメイトに
″ありがとう″と伝え、一旦自分の席へと向かう
ナオヤ「えーっ!エイキくん1年生なのにもうレギュラー入ってんのっ!?すごいやんーっ♡」
返信の無いスマホを見つめながら
グルグルと頭の中でナオの居場所を考えていると
廊下からキャッキャと楽しそうにはしゃぐ
ナオの声が聞こえた
エイキ「運が良かっただけだよ。あ、でもナオちゃんの応援のお陰でもあるかな笑」
ナオヤ「きゃーっ♡ホンマ、エイキくん王子様みたいやなー笑」
教室のドアに視線を向けると
肩がぶつかりそうなほどの距離感の
2人が教室へ入ってきた
エイキ「じゃあ、ナオちゃんまた後でね」
そう言い残し自分の席へと戻っていくエイキ
俺はナオを見つめて様子を伺っていると
″バチッ″
″ふいっ″
目が合ったはずのナオが不自然に目線を逸らした
は?なんやねんまじで。
俺に連絡も無く置いてったあげく
なんでエイキと一緒に入ってきてん。
モヤモヤした気持ちを抱えつつ
こちらへ歩いて来るナオへ声をかける
セイト「ナオちゃん、俺迎えいってんで?」
ナオの目を見つめて今朝の出来事を詰める
ナオヤ「…」
ナオは一言も発さない。
セイト「なあ、どないしたん?なんか嫌なことでもあったんか?俺にはなんでも話してや。」
そう言うと、下を向いていたナオが
″バッ″と顔をあげた
ナオヤ「セイちゃんだって、ナオに何にも言わんくせに…」
ボソッと何かを呟いたナオに
セイト「なに?聞こえへんかったわ、もっかい言ってや、」
そう問いかけるも、ナオは俺を素通りして
自分の席へと座った
ーーー昼休み
セイト「なぁ、ナオ、」
昼休みを迎え、今朝の続きを話そうと
振り向いてナオに話しかけようとすると
ナオヤ「…あー、エイキくん!ナオお弁当忘れちゃったから購買行かへんっ?」
そうエイキを誘い、逃げるように教室から
出ていくナオ
はー、ホンマなんやねん。
俺なんかしたんかな…
不安な気持ちが拭えないまま
気分転換に屋上へと向かった
ーーー屋上
セイト「あーーー、落ち着く」
屋上に来た俺は ベンチに腰をおろし
静かに項垂れた
昨日、ナオを置いて帰ったあと
なんかあったんかな…
考えれば考えるほど
分からなくなりムシャクシャして
頭を抱える
リュウキ「あーー!セイちゃんやん!!」
大声で名前を呼ばれ、声のする方へ
顔を向けるとリュウキがいた
セイト「おー、リュウキ元気かー?」
リュウキ「めっちゃ元気よ!!セイちゃんなんか元気なくないっ!?」
話しながらこちらに歩いてくるリュウキ
その後ろを気まずそうな顔で着いてくる男
ハヤト「リュウキ、声大きいよ黙って」
リュウキ「はあ!?トムうっさいねん!俺全然声でかくないけん!」
ハヤト「嫌うるさいから!」
俺そっちのけで言い合いをする2人
セイト「あー、えっとトム..くん?よろしくなー」
外人さんみたいな名前やんなー
そう言いながらトムに話しかける
ハヤト「あ、えっと…ハヤトです。あだ名がトムなんです。でも..全然トムって呼んでください!」
セイト「あだ名なんやなー!ほな遠慮なくトムって呼ぶな。」
そう言葉を交わしていると
リュウキ「ねえナオくんは!?今日おらんの!?」
キョロキョロと周りを見渡しながら
リュウキが聞いてくる
セイト「俺が聞きたいわ…」
咄嗟にボソッと呟く
リュウキ「…喧嘩したんけ?笑」
ニヤニヤと笑いながらこちらを見てくるリュウキ
内心イラッとしつつ
セイト「そんなんやないで」
そう答える
そんなんやないやんな。
俺たち、喧嘩なんてしてへんし。
自分が発した言葉が頭の中でグルグル回る
キーンコーンカーンコーン
午後の授業が始まる合図がなる
リュウキ「あ!トム、次体育やない!?教室戻ろや!」
ハヤト「ちょっと待ってよ!」
じゃあねー!と手を振り
バタバタと屋上を出ていく2人を
眺めながら、俺はベンチに寝そべり
静かに目を閉じた。
#BL
#なつこさ
コメント
1件
うわっ、まさかのすれ違いパターン!しかも誕生日プレゼントまで用意してたのに、ナオがエイキと一緒に登校してきて、しかも目そらされたのはめっちゃ胸痛いわ…。セイトの「なんかしたんかな」って不安そうな心情描写がリアルで刺さる。次はちゃんと話せますように!🔥