第2話!やっと本編です…最初は北海道視点です!
北…北海道 沖…沖縄
ーattention ー
・ODの表現 ・流血表現 ・死ネタ
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やぁ、私は北海道。沖縄が大好きなんだ。今日は沖縄と、仙台で遊ぶ予定だったのに、薬キメちゃった。だからやっと薬による痺れなどが落ち着いた今、沖縄に連絡して会いに行こうと思うんだ。
北「『今から向かうよ』っと」
着いたとき、君は仙台駅の入り口で待っていた。
沖「北海道〜!うすさっさ〜!」(遅いよ〜!)
北「ごめんごめん、どこで遊ぶ?」
君は今日も愛おしくって、今すぐに私の家に連れてって縛りつけたくなってしまう。おっと、失礼…本心が漏れてしまったようだ…
沖「えっとね〜え〜、みやぎの言ってたずんだもち?食べたい!」
北「いいよ」
和菓子屋へと向かって歩く。このとき私たちは気づいていなかった。背後に迫る君の気配に
沖「これが…ずんだもち…?」
北「そだよ、おもちに枝豆を潰したやつが乗ってるんだ」
沖「まーさん!」(美味しい!)
北「ならよかった」
やっぱり君はずるいのさ。遠くにいるからこそ、君に会いたくなる。君は何を考えて、何を想って、何をしているのだろう…考えれば考えるほど、喉に餅がつっかえるような気持ちになる。そんな君は、隣で餅を、美味しかったと言わんばかりに食べ終えた。
沖「次どこ行こっかなぁ」
北「ちょっと休憩する?」
沖「公園のベンチで休も」
人気(ひとけ)のない公園で木漏れ日を浴びながら一休み。どんなに心地良かっただろうか。
沖「次どこ行く?」
北「どこ行きたい?決めていいよ」
沖「たまには北海道のおすすめのところとかも行ってみたいかなぁ」
北「ん〜、ちょっと待ってね…」
カバンからスマホを取り出し、地図を探る。この周辺にお店はないか探してみた。特に何か有名なところがあるようでは無かった。
北「少し街を回ってみる?そしたら何か見つかるかも…」
北「沖縄…?おーい、聞いてる?」
沖縄の肩をつつく。君は何を見ているの?君の目線の先に、何があるの?
体調が悪いのかと心配になり、少し顔色をうかがった。その途端、君は顔色を悪くした。
北「沖縄、大丈夫?」
沖「……」
沖「……あ」
「北海道、あぶない!!」
北「え、」
バンッ
沖縄が私を押し倒す最中、銃声らしき音が鳴り響いた。頭の中が真っ白になった。そのままベンチに倒れ込んだ。
北「う…」
北「どうしたの沖縄…突然押し倒して…」
そのとき、違和感があった。足に生温かい何かが流れていること。異変を感じながら目を開ける。
北「……沖、な…わ…?」
理解が追いつかなかった。君が、私の上で、真っ赤に染まって倒れていた。
沖「…ほ、北海道、……」
沖「…ごめんね…」
君はまだ生きていた。その事実が1番私を苦しめた。私の目の前で、君が苦しんでいるという事実が。
今すぐに救急車でも呼ぶべきなのは分かっている。でも、私の体は動かなかった。私は何も傷を負っていない。ただ、君が私の体の上で、力尽きるのを見送ることしかできなかった。
気づけば、君からは温もりを感じられなくなっていた。冷たくなっていた。
北「…沖縄、」
北「ごめんね、ごめんね…ごめんねぇ…ぅあぁ…」
冷たくなった君を抱きしめて、ただひたすらに泣いていた。
人気のない町はずれの公園で。君の血の匂いと、私の涙で濡れたその公園で。